田町に行く機会がめっきり減ったが、数ヶ月に一度、田町駅に降りたったら、必ず立ち寄ることにしている。
開店前に並ぶようになって、今回で4回目。そこで気づいたことがある。一人客はカウンターにポジショニングするのが、この店の慣わしたのだが、カウンターには並び順に詰めていく訳ではない。てんで、ばらばらに客は好きなポジションにつく。すると、最後まで残る場所がある。カウンター、店の奥側の一角。テーブル客用にドリンクが出されるエリアである。忙しなく、ドリンクがオーダーされるため、次から次へと、このエリアからドリンクが旅立っていく。テーブル客は、オーダーしたドリンクが呼ばれたら、このエリアに来て、ドリンクを受け取る。ただ、立ち飲み客がいるので、その受け取りは円滑ではない。立ち飲み客はその都度、半身になり、ドリンクの受け渡しに協力する。親切な立ち飲み客ならば、店員から客にドリンクを繋ぐリレー役をかって出る人も少なくない。
開店前に並ぶようになり、自分がそのエリアにポジショニングすることが多くなった。いいポジションは椅子取りゲームのように早々となくなる。最後に残るのが、このエリアらしい。
ただ、自分はホスピタリティは高くない。そもそも、ジョッキを掴み損ねて、大切なドリンクを落としてしまったら、難儀なことになる。コロナ禍で非接触の社会が推奨されているのも、手伝いたくない理由だ。
そんな訳で、このドリンクエリアには極力近づきたくないというのが本音である。この日も開店前から並んだが、前から6番目。今日は好きな場所でゆっくり飲むぞと意気込んだ。カウンターの中盤くらいにポジションして、今日は大丈夫かなと思っていると、開店から数分して、一人入店し、さらに一人入店するうち、じりじりと奥にズレていき、気が付けば、また自分はドリンク受け渡しエリアの前にいた。
仕方ない。こうなる運命だったのだ。その任を全うしようではないか。なるべく、ドリンクの受け渡しに協力しながら、「梅割り」をいただく。
「レバ刺し」、「タン生」、「キンツル」。
いつものやつを一通り。
相変わらずうまい。やはり、最高だ。
ふと、こんな思いが頭をよぎる。
うまくて安く飲ませてもらっているのだから。
ドリンク受け渡しエリア、喜んでいきましょう!
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