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居酒屋さすらい 0753 - 昨晩見た夢の - 「酒の蔵 だるま」(新宿区高田馬場)

2014-06-07 08:28:50 | 居酒屋さすらい ◆東京都内

あの日とそっくりだった。

あの日をそのままなぞっているようだった。

 

ボクは5時間も早稲田の図書館で時間を過ごし、とうとうやることがなくなって建物を出た。

なんだか、少し頭が熱かった。

ボクは彼女からの連絡を待っていた。

 

お腹がとても減っていたので、なんとかしようとして、駅前の店を物色した。

ロータリーの前のビルにある「だるま」という店で簡単な食事をしようと思った。

酒場は比較的空いていた。土曜日だというのに。

若いカップルと隠居した爺さん同士がテーブル席で飲むだけで、席は埋まっていなかった。

 

スーパードライのエクストラコールド(480円)と「モツ煮込み」(350円)を頼む。特筆するような特徴もなく、ほぼ義務的にオーダーがとられ、そして事務的に酒と小鉢が眼前に供される。

無機質に感じるのは、自分の心が空虚だからか。それとも、少しずつ、体が火照ってきているせいだからか。

「モツ煮込み」が味気ない。恐らくそれも体調の変化によるものだと思う。

 

それならば、いっそ強い酒でもあおればいいのだろうかと思った。

あの日のように。

 

けれども、ボクがもらったのはテキーラではなく、白ワインのグラス(350円)。そして「チャーハン」(400円)。

 

ワニスのようにべっとりとこびりついてしまった疲労感。

そして、頭の片隅をちりちりと焼いてしまうような倦怠感。

もうどうしようもないほどに。

 

そして味気ない酒。

この店に、なんの責任もないけれど。

 

店を出てBIG BOXの入口まで来た。

あの日が今はもう懐かしい。

 

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