
オレは居酒屋に飢えていた。
たかだか4日間。お盆休みを山口のかみさんの実家で過ごし、義母の家庭の味で東京の一人暮らしによる精神的な飢餓感を満たしたのも束の間、今度は居酒屋の味が恋しくなってしまったのだ。
お盆が明けたその日、帰京するオレは、羽田に着陸する機内にて眼下に迫る東京の町を見下ろしながら「さぁどこで飲もうか」と心躍らせながら思案していたのである。
この日はウィークディだった。蒲田に途中下車して飲むのもいいが、飲んで帰宅する時分は夕方のラッシュアワーに差し掛かって面倒くさい。だいいち、ちょっとした荷物を持っているので、それも不自由だ。
一度帰宅して出直すことにした。
いざ、帰宅してみると、今度は再び外出するのが大儀になった。
それならば、この機会に普段はなかなか行けない家の近所の居酒屋を訪問してみようと思ったのである。
「居酒屋 飛鳥」は北本通りから庚申通りに入り、徒歩1分の場所にある大衆的な居酒屋だ。
お店の名前がいかにも王子らしい。
王子は桜の名所飛鳥山に代表されるように紀州熊野と密接な関係を持つ。
鎌倉時代の終わり頃、つまり1320年頃、豊島佐衛門という人が紀州熊野の飛鳥明神を若一王子社(後の王子神社)に遷したところから飛鳥山の名称がおこったといわれている。そして、八代将軍徳川吉宗が自身の出身地である紀州と飛鳥山に縁があることから享保の改革の一環として飛鳥山を整備、麓に流れる神田川を音無川にそれぞれ紀州熊野を見立てて呼ぶようになったとも。
王子から北東にある豊島には紀州神社という神社もあるほど、王子は紀州熊野との関係が深い。
お店の名前がそうした一連の紀州熊野信仰の流れにあるのか本当のところは分からないが(もしかしたらお店のオーナーが飛鳥さんていう名前かもしれないし)、地元王子の人にとっては実に心地よい響きの店であることに変わりはない。
お店の開店は確か、約2年前の06年9月頃だったと記憶している。
その当時、熊猫一家もこの近所に移住した頃なのではっきりと記憶している。それまで、同店は焼き鳥屋だったが、ほどなくして閉店、同店は居ぬきをして開店したのだ。
さて、午後7時、「居酒屋 飛鳥」の縄のれんをくぐった。
この日は長い盆休み明けの初日にも関わらず、この店は酔人で賑わっていた。
小上がりには10人くらいの町内会の寄り合いのような雰囲気の集団が騒いでいた。
40~50代の男性である。皆カジュアルな服装をしていた。
そして、テーブル席にはサラリーマンらしき男性が2人。静かに酒を飲んでいる。
7席ほどあるカウンターにはご隠居さんといった風情の老紳士が2名。
わたしは、そのカウンターの一番手前に座り、生ビールを注文する。
ビールはアサヒスーパードライ。1杯550円はそう安くはない。
なお、同店には「熟撰」の瓶も用意されており、拘りも垣間見える。
肴に「野菜盛り」(500円)と「ハムカツ」(400円)を頼んだ。
つまみは比較的豊富。
「新さんま刺」(600円)といった旬なものから、焼き鳥(各150円~)といった串もの。そして揚げ物まで幅広い。小上がりの連中は「あんかけ焼きそば」(800円)を頼んでおり、比較的重い食事も用意されているようなのだ。
だが、料金は少々高目かもしれない。
「野菜盛り」はきゅうり、にんじん、キャベツの生野菜に味噌をつけて食べるという簡単なもの。だが、これが500円もするから驚きだ。もしかして素材が違うのかな、とも思ったが、メニュー表にもそんな表示が出ておらず、食感も別にどうという感じもおきてこなかった。
そして、ビールの値段である。
500円を超える生ビールには少し覚悟がいる。
オレの場合、その時点で「警戒セヨ」という信号が瞬時に脳に伝わる体質になっている。
今日のこの日もやはりそうだった。
料理が出てくるのに時間はかかったが、出てきたものは総じておいしかった。 「ハムカツ」も熱々!
頭上のテレビでは北京オリンピック、ソフトボール「日本VS豪州」。
いつしか、カウンターもお客でいっぱいになった。
ちょっと小腹が空いたので、わたしは「酎ハイ」と「ナンピザ」(600円)を頼んだ。「酎ハイ」はすぐ出てきたが、「ナンピザ」は待てど暮らせどいっこうに出てこない。
20分くらい時間が経っただろうか。おばちゃんに「ナンピザはまだ?」と尋ねると、すっかりオーダーを忘れていた様子。すっかり興ざめして、わたしは店を出ることに。しかし、お会計もまごまごしていて時間がかかった。
確かに、お店は繁盛しており、てんてこ舞いの忙しさだったが、40分くらいの間、「酎ハイ」一杯で過ごすのは厳しかった。
なお、ウェブのグルメ情報サイトには「アットホームな雰囲気の居酒屋」と紹介されている。わたしの感想としてはとてもとても家庭的な雰囲気とは感じられなかった。接客係の大きいお兄ちゃんが眼光鋭く睨みをきかしている。居心地はあまりよくなかった。
たかだか4日間。お盆休みを山口のかみさんの実家で過ごし、義母の家庭の味で東京の一人暮らしによる精神的な飢餓感を満たしたのも束の間、今度は居酒屋の味が恋しくなってしまったのだ。
お盆が明けたその日、帰京するオレは、羽田に着陸する機内にて眼下に迫る東京の町を見下ろしながら「さぁどこで飲もうか」と心躍らせながら思案していたのである。
この日はウィークディだった。蒲田に途中下車して飲むのもいいが、飲んで帰宅する時分は夕方のラッシュアワーに差し掛かって面倒くさい。だいいち、ちょっとした荷物を持っているので、それも不自由だ。
一度帰宅して出直すことにした。
いざ、帰宅してみると、今度は再び外出するのが大儀になった。
それならば、この機会に普段はなかなか行けない家の近所の居酒屋を訪問してみようと思ったのである。
「居酒屋 飛鳥」は北本通りから庚申通りに入り、徒歩1分の場所にある大衆的な居酒屋だ。
お店の名前がいかにも王子らしい。
王子は桜の名所飛鳥山に代表されるように紀州熊野と密接な関係を持つ。
鎌倉時代の終わり頃、つまり1320年頃、豊島佐衛門という人が紀州熊野の飛鳥明神を若一王子社(後の王子神社)に遷したところから飛鳥山の名称がおこったといわれている。そして、八代将軍徳川吉宗が自身の出身地である紀州と飛鳥山に縁があることから享保の改革の一環として飛鳥山を整備、麓に流れる神田川を音無川にそれぞれ紀州熊野を見立てて呼ぶようになったとも。
王子から北東にある豊島には紀州神社という神社もあるほど、王子は紀州熊野との関係が深い。
お店の名前がそうした一連の紀州熊野信仰の流れにあるのか本当のところは分からないが(もしかしたらお店のオーナーが飛鳥さんていう名前かもしれないし)、地元王子の人にとっては実に心地よい響きの店であることに変わりはない。
お店の開店は確か、約2年前の06年9月頃だったと記憶している。
その当時、熊猫一家もこの近所に移住した頃なのではっきりと記憶している。それまで、同店は焼き鳥屋だったが、ほどなくして閉店、同店は居ぬきをして開店したのだ。
さて、午後7時、「居酒屋 飛鳥」の縄のれんをくぐった。
この日は長い盆休み明けの初日にも関わらず、この店は酔人で賑わっていた。
小上がりには10人くらいの町内会の寄り合いのような雰囲気の集団が騒いでいた。
40~50代の男性である。皆カジュアルな服装をしていた。
そして、テーブル席にはサラリーマンらしき男性が2人。静かに酒を飲んでいる。
7席ほどあるカウンターにはご隠居さんといった風情の老紳士が2名。
わたしは、そのカウンターの一番手前に座り、生ビールを注文する。
ビールはアサヒスーパードライ。1杯550円はそう安くはない。
なお、同店には「熟撰」の瓶も用意されており、拘りも垣間見える。
肴に「野菜盛り」(500円)と「ハムカツ」(400円)を頼んだ。
つまみは比較的豊富。
「新さんま刺」(600円)といった旬なものから、焼き鳥(各150円~)といった串もの。そして揚げ物まで幅広い。小上がりの連中は「あんかけ焼きそば」(800円)を頼んでおり、比較的重い食事も用意されているようなのだ。
だが、料金は少々高目かもしれない。
「野菜盛り」はきゅうり、にんじん、キャベツの生野菜に味噌をつけて食べるという簡単なもの。だが、これが500円もするから驚きだ。もしかして素材が違うのかな、とも思ったが、メニュー表にもそんな表示が出ておらず、食感も別にどうという感じもおきてこなかった。
そして、ビールの値段である。
500円を超える生ビールには少し覚悟がいる。
オレの場合、その時点で「警戒セヨ」という信号が瞬時に脳に伝わる体質になっている。
今日のこの日もやはりそうだった。
料理が出てくるのに時間はかかったが、出てきたものは総じておいしかった。 「ハムカツ」も熱々!
頭上のテレビでは北京オリンピック、ソフトボール「日本VS豪州」。
いつしか、カウンターもお客でいっぱいになった。
ちょっと小腹が空いたので、わたしは「酎ハイ」と「ナンピザ」(600円)を頼んだ。「酎ハイ」はすぐ出てきたが、「ナンピザ」は待てど暮らせどいっこうに出てこない。
20分くらい時間が経っただろうか。おばちゃんに「ナンピザはまだ?」と尋ねると、すっかりオーダーを忘れていた様子。すっかり興ざめして、わたしは店を出ることに。しかし、お会計もまごまごしていて時間がかかった。
確かに、お店は繁盛しており、てんてこ舞いの忙しさだったが、40分くらいの間、「酎ハイ」一杯で過ごすのは厳しかった。
なお、ウェブのグルメ情報サイトには「アットホームな雰囲気の居酒屋」と紹介されている。わたしの感想としてはとてもとても家庭的な雰囲気とは感じられなかった。接客係の大きいお兄ちゃんが眼光鋭く睨みをきかしている。居心地はあまりよくなかった。
周りに競合店が無ければ超安くして街中の酒飲みを皆集客する店にすればいいと思います(笑
)
我が家の周りにもだんだん良い酒場が無くなって来ています、淋しいな~~~~~。
でも、客の意見があって、揉まれて名店が生まれるんですよね。怪鳥!
しかし、ホントに名店のある街に住みたいよね~。
怪鳥ならどこ?
わたしは迷うことなく立石かな。
あそこはすごい!
ティコティコさん、ホントに古き良き酒場が減っています。我が街王子にも不況か、それとも後継不足か、廃棄したところがあります。
東急線沿線は雰囲気もせかせかしてなく、とてもグッドです!
もう日本で・・こうやってコメントを書いているのが不思議です。
今気づいたのですが、
「熊猫刑事」を探せ!企画、やってみよ~と思ってます(笑)。
あ・・・でも読み方がわかりません。。。
くまねこ・・・パンダ。。。??
1年の時差ボケはありますか?
友人たちとの話についていけないとか。
お笑いタレントの名前が解らないとか・・・。
いやはや、とにかくお帰りなさいませ。
「熊猫刑事をさがせ!」企画に反応いただきありがとうございます。
なかなか皆様に黙殺されています(笑)。
でも、なかなかまき子さんの行くお店とわたしの行くお店でかぶらないような気がしますね~。
でも、探してもらいたいです。
正式名称はブログの右上(泳いでいるキャラクターの上)にアルファベットで掲載しています。
さて、ヒントをひとつ。
今週日曜日は小岩に出没予定です!
よろしくです~♪
なになに?「しょんべんデカ」かな?
中国語だから発音が難しいなあ~。
会社の前で張ってて尾行しようっと!
「しょんべんデカ」?
「しょんべんライダー」みたいでいいネ。
会社の前での張り込みOKですよ。
このキャンペーンをやっている半年間で、一人でも声をかけてもらいたいナ。