まだまだ飲みたりなかったが、帰宅することにした。直近に来る特急を逃すと、次ののがなかなか来ないのである。
次の特急まで、あと20分。東京ならイライラする電車の待ち時間だが、上諏訪駅構内には足湯があるのだ。しかも天然温泉。
改札を通り抜け、ホームに入る。右手にくだんの足湯があった。
なんともはや豪壮な雰囲気である。
「名湯」、上諏訪温泉。当然、無料である。
昔、いわき駅の構内にあった足湯は施設のような設備だった。しかも、お湯の吹き出し口には長年に渡ってついていた藻のようなものがワカメのようにひらひらしていた。もしや、サルモネラ菌とか繁殖してるんじゃないか、そう思わせる施設だった。
上諏訪駅はどうだろうか。
下駄箱があり、しっかり温泉気分。岩風呂は風情があり、湯加減もちょうどいい。これは気持ちいい。お湯も岩風呂もきれいで、毎日掃除を欠かしていないことがよく分かる。いわき駅とは雲泥の差である。
人は手首、足首を温めるとリラックスするらしい。足湯に浸かって数分、体が弛緩してくるのが分かる。そして、なんだか眠くなってくる。いい気持ちだ。頭が空っぽになる。何も考えなくていい時間はたまっていた脳のログを消し、リフレッシュしてくれる。
駅ナカにある足湯。
なんて贅沢なのだろう。
今頃、都心では夕方の帰宅ラッシュが始まっているだろうか。
駅で足湯に浸かる人、駅でぎゅうぎゅうの電車に乗る人。今この時間に、世界で起きていること。
足湯は人を豊かにする。
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