雲の上には宇宙(そら)

 雪国越後にて、30年ぶりに天体写真に再チャレンジ!

「ヘルクレス座銀河団」 梅雨の晴れ間に深宇宙

2023年06月23日 | 天体写真(系外銀河)
すでに北陸地方も梅雨入りしたのですが、17日の夜は 西から雲が近づいて来ているものの
翌朝5時ころまでは雲なしという予報で機材を設営しました。

夏至が近いこの時期は 夜が短く、徹夜で撮影しても2タイトルが順当といったところ。
今回も購入してまもないカラーCMOSカメラ ASI 533MC Proで撮影したのですが、
クローズアップ撮影で本領発揮できるこのカメラで狙うこの夜のメインイベントは、
待ちに待った南天のイーグル星雲M16の「創造の柱」です。
この夜のM16の南中時刻は0時25分、我が家からは最も空の暗い時間帯での撮影が可能です。
我が家での”庭撮り”の制約から南天は南中後しか撮影できない )
創造の柱」が撮れたかは、次回の記事を参照していただくとして
今回は1タイトル目に撮った、
こちらもクローズアップ撮影向きの「ヘルクレス座銀河団」の画像になります。


 ヘルクレス座銀河団 中心部
( 元画像の 64%に縮小 ノートリミング )
(  上が北になっています )
撮影DATA : 2023/ 6/ 17 21:27’~(6/18)23:58’ Vixen VC200L (fl=1,800㎜)
露出 300秒 × 20枚  Gain300 ASI533MC Pro(冷却-10°) タカハシ EM-200 Temma2M  
ステラショット2(導入・撮影・オートガイド) ステライメージ9(画像処理)
*ダーク処理、フラット処理はまじめにやっています
画像タイトルには”中心部”とありますが、ほんとにヘルクレス座銀河団の中心部なのか というと・・?

実は撮影開始してから気が付いたのですが、新しく作成した導入用MapではVC200L+レデユーサーHD
もっと広範囲を撮る構図となっていたのですが、うっかりレデューサーなしの長焦点で撮ってしまいました。
結果的には約5億光年も彼方の銀河をクローズアップできたわけで結果オーライとします。
作成していたVC200L+レデユーサーHD ASI533MC用「導入用Map」 ↓

掲載した撮影画像で明るい星(約10等級)は 天の川銀河内の星だと明確に区別できるのですが、
暗い星(約15等級)になると はるかかなたの銀河と区別が難しくなります。
そこでステラナビゲータ11を使って系外銀河の特定を行ってみました。 ↓
( ・・・NGC No.  ・・・PGC No.  )

特定できた銀河でもっとも暗いものは18等級でした。

当ブログ恒例の「只今撮影中」ショットです ↓
( 鏡筒の向いた方角に見える小さなが今回の撮影範囲です )
2023年 6月17日22時49分~ Tamron Zoom(fl17mm F2.8) 30秒×7枚 ISO1600 
ソフトフィルター KissDX(SEO-SP2) 三脚固定撮影

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20日は『上越天体写真友の会』の第1回月例会でした。
私は進行役だったので前回ブログ記事の関連で、超新星ハンターの板垣公一さんは
新潟より天候に恵まれない山形で頑張っておられてすごい! !
と言ったところ、
メンバーの方から、板垣さんは製菓会社の社長さんで 蔵王山中に私設天文台と
栃木県にもリモートで撮影できる第2観測所を持っておられる との話が。
そうだよね。根性や忍耐だけじゃ 世界の板垣にはなれないよね、と納得。

裏庭(?) の勝手連の花たちもまもなく店じまい、アンカーとなる花菖蒲


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