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雲の上には宇宙(そら)
雪国越後にて、30年ぶりに天体写真に再チャレンジ!
春の先駆けM81銀河(まだ目覚めぬ空 その2)
2025年03月05日
|
天体写真(系外銀河)
1タイトル目のやまねこ座
ヘッドホン星雲
は 光度14等と暗すぎて悲惨な結果でした。
おまけに各家の灯火や防犯灯が屋根や地上の雪で反射して、空が明るく透明度も不良。
(北天はもともと近くの公園の防犯灯で明るめの空でした)
今回は先月27日夜の2タイトル目のおおぐま座の
M81銀河
になります。
こちらは光度6.9等と抜群に明るい銀河につき期待して画像処理を行いました。
日が替わる少し前から撮影を開始したのですが、
相変わらず透明度が悪くコントラス不足の元画像で強い処理ができず苦労しました。
M81 (ボーデの銀河)
(NGC 3031)
(おおぐま座)
( 元画像の50%縮小画像 少しトリミングあり )
( 画像の上が 北の方向になります )
撮影DATA : 2025/ 2/27 23:50’~25:36’ Celestron
C11+Red(F6.3)
(合成fl=1,764㎜)
露出30秒 × 192枚 (総露光96分)
Gain
400
Offset 8 UV・IRカットフィルター
ASI533MC Pro
(冷却-10℃)
タカハシ EM-200 Temma2M(*ノータッチガイド)
ステラショット3
(導入・撮影)
ステライメージ9
(画像変換・トーンカーブ)
*ダーク減算処理のみ実施しています
左端 中ほどに伴銀河があるはずなのですが・・ 今回は心眼でないとわからないかも。
デジ一眼のカメラを使っていたころは北側にある
M82
銀河との2ショットで撮っていたのですが、
写野の狭いCMOSカメラになってからは長焦点で単独でも画になるようになりました。
2年前に同じCMOSカメラと口径20㎝の
VC200L
鏡筒で撮った画像がありますので比較してみます。
焦点距離はほとんど同じで、鏡筒が今回の方が大口径の28㎝です。
( 元画像の50%縮小画像 少しトリミングあり )
撮影DATA(抜粋) : 2023/ 5 (2夜)
VC200L
(fl=1,800㎜)
露出(5/2)5分 × 15枚+(5/16)5分 × 12枚 (総露光135分)
Gain
300
LPS-D1フィルター
ASI533MC Pro
(冷却-10℃)
タカハシ EM-200 Temma2M(*ノータッチガイド)
ステラショット2
(導入・撮影・オートガイド)
ステライメージ9
(画像変換・トーンカーブ)
ダーク・フラット処理とも実施しています
撮影カメラは同じですが鏡筒の口径の違いのほかにも
1枚あたりの露光時間・撮影枚数・Gain設定値・オートガイドの有無、など大きな違いがあります。
(注) 2023年の画像は533MCを購入してまだ1ヶ月後くらいに撮影したものです
撮影中の空の状態の記録にもなる「只今撮影中ショット」です。 ↓
( 鏡筒の向いた方角に見える小さな
□
が今回の撮影範囲です )
2025年 2月28日 00時11分~ Tamron Zoom(fl17mm F2.8)30秒×5枚 ISO1600
ソフトフィルター使用
kiss DX(SEO-SP2)
三脚固定撮影
空の右側が明るいのは、近くの公園の防犯灯によるものです
という事で、日が替わってもまだ空が明るいという残念な夜だったわけですが
グッドニュース
もありました。
わたしは撮影時に
ステラショット3
を使っているのですが、
C11鏡筒
での撮影になってから
ステラショット
の「
導入補正
」が成功したためしがなくあきらめていました。
ところが3か月ぶりの今回の撮影で なんと「
導入補正
」がことごとく成功するようになったのです。
調べてみると、どうも
ステラショット
側に原因がありそう・・
撮影時に「
導入補正
」ができる と、できない では
ステラショット
の評価にも関わる問題です。
興味のある方は、編集後記の後に記載してありますのでご覧ください。
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もう2タイトル残っているのですが、やはり画像処理に苦労しています。
今月25日には
ステライメージ10
が発売予定なのですが、
今一 ”ここが!”というセールスポイントが伝わってきません。
今回は即買いではなく「体験版」で検証してからにしようかな?
一方、画像処理と言えば
PixInsight
という時代になっていますが
こちらも そろそろ体験版のインストールくらいは、と考えています。
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いつもポチッとありがとうございます。
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C11鏡筒
での撮影で
ステラショット3
の
導入補正
が突然成功するようになった
という話
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
( 以下の説明は、ご覧になる方が
ステラショット3
を使っておられる事を前提に作成しています )
C11鏡筒
が突然やってきたのが昨年8月。どでかい鏡筒をどうやって搭載するか? から始まって、
ようやく撮影ができるようになったのは10月になってからでした。
実撮影で困ったのが、なぜかC11鏡筒の撮影画像で「
導入補正
」をかけると、長時間待たされたあげく
ことごとく ”
導入補正に失敗しました
” のメッセージが出る事。
長焦点の
VC200L
でも”
導入補正
”に失敗することはあったのですが、
ことごとく というほどではありませんでした。
C11鏡筒
では搭載重量の制約からオートガイドをあきらめて、
短時間(30秒)露光をノータッチガイドで多数枚撮影する作戦をとったのですが・・
ノータッチガイドだと赤道儀の極軸設定・モータ回転速度の誤差から、枚数が増えるにつれて次第に画像がずれていきます。
これを防ぐために32枚ごとに
導入補正
をかけてずれを補正すれば、32枚分のズレに抑えられるはず。
ところが
導入補正
が使えない
ため、
① 画像内に基準星を定め、ライブビューで位置ずれをチェック
② ずれた分を赤道儀をリモート操作して元の位置に戻す
・・・・・・
➂ 星図上の基準星をクリックして、
同期
をかける
・・・・・・・・・・・・
④ 設定済の「座標指定(画像中心)」に
導入
をかける
・・・・・・・・
という手間のかかる作業を 32枚ごとに繰り返さなけれなりませんでした。
それが今回3か月ぶりの撮影で ダメ元で
導入補正
をかけたところ、数秒後にいきなり
成功!!
。
画像中心を自動で合わせてくれるだけでなく、カメラの回転角も表示してくれます
思わず頬をつねる
ことはしなかったのですが、
狐につままれた
ようでした。
なぜ
導入補正
ができるようになったのか?
今回の撮影に先立ち
ステラショット3
を久々に立ち上げたところ、
次のような
アップデータの供給
のメッセージが。↓
”
画像マッチング
” が ”
導入補正
” と関連しそう事は推測できたのですが、上の記述だけでは意味不明。
そこで
ウェブヘルプ
も見たところ ↓
私はこの中の最後、「・
長焦点(2000mmあたり)で恒星のマッチングに失敗しやすくなる問題があります。
」の部分が
C11鏡筒
で
導入補正
がうまくいかない原因か と思ってしまったのですが、
導入補正
が成功した今、改めて見直してみると
●
C11鏡
筒で撮影を開始する前月
に供給されたステラショット3の
3.0h
アップデータ
の
恒星マッチング用プログラム
には不具合があった。
今現在、
3.0h
アップデータ
の項目を見ると ⇒(このアップデータの”
ダウンロードサービスを停止しています
”と書かれています)
もし私がこのアップデータをダウンロードしていたとしたら、それが原因とも考えられます。
● となると、その不具合は今回の
3.0k
アップデータ
をダウンロードするまで続いていたとすると つじつまが合います。
・・・・・・・・・・・
上記について確証はないのですが、もしこれで
導入補正
ができるようになったとしたら大歓迎です。
これまで32枚ごとに手間暇かけて3分ほどかかっていた作業が、
導入補正
でわずか
数秒
で終わるのですから。
今回、
導入補正
を使って32枚×6セット分をコンポジットした結果です。↓
( ノートリミング 縮小画像 )
画像のズレが増大せず、ほぼ32枚分に収まっています
おまけに、「
モザイク撮影時に画像がきれいにつながらない
」という問題も、
導入補正
で表示される
カメラ回転角
で合わせる事で解決できます。
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