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雲の上には宇宙(そら)
雪国越後にて、30年ぶりに天体写真に再チャレンジ!
新月期を待たずに実戦撮影その2 M51子持ち銀河 (ASI533MC)
2023年05月13日
|
機材
9日夜に撮った
ASI 533MC Pro
の実戦撮影2タイトル目になります。
M51 子持ち銀河
(りょうけん座)
( 元画像の
64%に縮小
ほぼ
ノートリミング
)
(
上が北
になっています )
撮影DATA
: 2023/ 5/ 9 22:56’~(5/10)01:20’ Vixen
VC200L
(fl=1,800㎜)
露出 300秒 × 21枚 Gain300
ASI533MC Pro(冷却-10°)
タカハシ EM-200 Temma2M
ステラショット2
(導入・撮影・オートガイド)
ステライメージ9
(画像処理)
*ダーク処理、フラット処理はまじめにやっています
新しいカメラの検証にこのメジャーな系外銀河を選んだのは、ひとえに毎年のように撮ってきた画像との比較が目的。
今年もこの銀河は3月にデジ一眼の
EOS6D
で撮影しており、
更に過去に撮った画像を含めて総露光時間10時間越えを達成したところでした。
3月掲載の関連記事は
→
こちら
ということで、今回の検証目的である画像比較の相手として総露光時間10時間越えの画像を選びました。
(注)
両画像とも同じ範囲のトリミング画像ですが、ピクセルサイズの違いから拡大率が異なります
総露光時間が約6倍の
EOS6D
画像のなめらかさはあきらかですが、
総露光2時間未満の
533MC
画像の解像力も期待どおりで、
今後の増えていくであろう追加撮影画像を加えた画像処理が楽しみです。
ただピクセルの小ささは高解像につながる反面、オートガイドがよりシビアになるというデメリットもあります。
3月の
EOS6D
でのM51の撮影では オートガイドがずっと安定となっていたのですが、
今回は30枚撮ったなかで9枚はガイドぶれが目立って使いませんでした。
これもピクセルサイズが小さいデメリットが現れた結果だと考えます。
ただし撮影鏡筒とガイド鏡筒のタワミが原因で発生したものではなく、赤緯(Ra)方向の短時間のガイドぶれが主要因です。
短時間のガイドぶれ発生時の
ステラショット2
のガイドグラフです ↓
*ガイドの露光時間3秒なのに インターバルを2.5秒としているのは故意にやっています(制御が遅れ気味の傾向のため)
下の画像は不採用の画像を含む30枚(総露光150分)の画像を位置合わせなしで比較”明”で重ね合わせたものです。
赤経(Ra)方向は150分かけてゆるやかに9ピクセル移動、赤緯(Dec)は4ピクセル未満の範囲を不規則に移動しており
、
たわみが原因と思われるガイドエラーはごく少ないと思われます
赤緯方向の短時間のガイドぶれがなぜ発生するのか?
シンチレーション(大気のゆれ)が原因ならあきらめるしかないのですが ・・
撮影時の「只今撮影中」ショットです ↓
( 鏡筒の向いた方角に見える小さな
□
が今回の撮影範囲です )
2023年 5月 9日 23時56分~ Tamron Zoom(fl17mm F2.8) 30秒×6枚 ISO1600
ソフトフィルター KissDX(SEO-SP2) 三脚固定撮影
M51の撮影終了時点での月の高度は18度、月明りの影響はあったのでしょうか?
月が更に高くなる中で 薄明開始まで次に撮ったのは、月明りにも負けなさそうな
北天の大花火
です。
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新月を迎えるこの週末は天気が良くありません。
幸い今回の徹夜撮影の1日おいた11日の夜も晴れてくれました。
もちろん徹夜撮影を決行しておりますよ。
2階ベランダより望遠レンズで撮った 夕焼けの
火打山・焼山
(11日夕方撮影)
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新月期を待たずに実戦撮影M82 (ASI533MC導入検証)
2023年05月10日
|
機材
新しく導入した
ASI533MC Pro
一時は
ステラショット2
のオートガイドに未対応か?
とあわてたのですが、USB3ケーブルで直接接続することで問題クリアできて一安心。
あとは新月期に向けて533MC用の「撮影写野(星座別)」や、
ダークファイル・フラットファイルの追加作成と やることがいっぱい。
私の場合新月期は下弦の月から新月を挟んで上弦の月までとしているのですが、
下弦の月までまだ3日ある昨夜は、一晩中晴れる雲予報で急遽実戦撮影を前倒しで決行。
追加作成した533MC用「撮影写野(星座別)」中からこの夜の撮影タイトルを選定 ↓
533MC
用フラット画像で作成済みなのは
VC200L
鏡筒用だけなので、おのずと長焦点向きの対象が撮影候補に
この夜の月が上ってくるのは22時53分。
そこで薄明終了と同時に灯火でまだ明るい空で撮ったのは
M82
(おおぐま座)
( 元画像の
64%に縮小
ほぼ
ノートリミング
)
(
上が北
になっています )
撮影DATA
: 2023/ 5/ 9 20:37’~22:37’ Vixen
VC200L
(fl=1,800㎜)
露出 300秒 × 22枚 Gain300
ASI533MC Pro(冷却-10°)
タカハシ EM-200 Temma2M
ステラショット2
(導入・撮影・オートガイド)
ステライメージ9
(画像処理)
*ダーク処理、フラット処理はまじめにやっています
撮影は順調で24枚撮影で使わなかったのは2枚だけだったのですが
画像処理がデジ一眼とは勝手が違って、特にレベル調整の適正値がまだわかりません。
( 撮影画像およびコンポジット後の画像の暗さには面喰います )
掲載した画像は22枚すべてを「加算平均」したものですが、
他にもすべて「加算」、6枚「加算」した4組を「加算平均」なども試す予定です。
ちなみに灯火の影響はあったとしても、やっとまともに撮れた533MCの画像がどうだったのか?
この3月にデジ一眼
(フルサイズ)
の
EOS6D
で今回と同じVC200L鏡筒で撮った
画像があったので比較してみました ↓
( 両画像ともM82銀河部分をトリミングしたもの )
一見すると
6D
の方が銀河の淡い部分まで写っているようにみえますが、
細部の解像は圧倒的に
533MC
の方に分があると思います。
その理由はピクセルサイズのちがいだと思います。
(
6D
: 6.5 μm
533MC
: 3.76 μm )
(注).
ピクセルサイズが小さいデメリットは裏面照射型CMOSイメージセンサーなどで克服
撮影時の「只今撮影中」ショットです ↓
( 鏡筒の先に見える小さな
□
が今回の撮影範囲です )
2023年 5月 9日 21時42分~ Tamron Zoom(fl17mm F2.8) 30秒×7枚 ISO1600
ソフトフィルター KissDX(SEO-SP2) 三脚固定撮影
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次回もこの後に撮った超メジャーな系外銀河になります。
まだ画像処理をしていないのですが、月明かりの影響は?
いよいよ我が家も「かたてま野菜」の季節となりました。
今年は5月6日に植え付け、他にはミニトマト、ピーマンも
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満月期に問題解決、新月期を待つ。(ASI533MC導入検証)
2023年05月05日
|
機材
前回記事に記載の通り、4/27の
ASI533MC
カメラでの初のガイド撮影で
露光を開始するとオートガイド機能が停止する
という深刻な現象が見つかりました。
オートガイドは
ステラショット2
で行っているため
当初は負荷の増大によりステラショット2が一部の機能を停止したのでは?
とも考えて、
アストロアーツ
にトラブル情報を上げたのですが
CMOSカメラのオートガイドにもステラショット2は対応しているとの事。
そこで、次に疑ったのがカメラを制御する配線経路の問題。
ASI533MC
はカメラの
USB3
コネクタに接続しているのですが、
途中の4ポートHUBやUSBケーブルはすべて
USB2
仕様のものでした。
デジ一眼の撮影では問題が発生しなかったのですが、
新しいCMOSカメラではデータの輻輳が発生して
ステラショットが正常な動作ができなくなったのかも?
そこで配線経路のHUBやケーブルをすべて
USB3
仕様のものに買い替える事も考えたのですが
1万円前後の出費となること、原因が別かもしれないことなどで迷った末に
既存の配線はそのままにして、CMOSカメラだけを
USB3
ケーブルで接続することにしました。
トラブルが確認できた4日後(5/ 1)にはヨドバシカメラからこんなものが届いていました。 ↓
USB3.0 アクティブリピータケーブル10m
サンワサプライ ¥6,610
実は5mでも足りたのですが、なぜか10mの方が安かったので・・
(不思議なこともあるもんだ)
あとは再びオートガイドの検証ができる夜を待つだけだったのですが、なんと翌日の5/2にその機会が訪れました。
満月に近い(月齢12)明るい月夜でありながらも、夜半前は雲がない。
検証するだけならこれでも十分。
配線系統の改善前・改善後です ↓
(注)余長処理で配線経路がわかりづらくなっています
*改善後は2経路で室内の趣味部屋のPCに接続します
*10mケーブルの半分(トグロ巻き)と中間リピータは室内のPCの後ろに
再検証となった5/2は明るい月が南中するのが21時過ぎ、薄明が終わると同時に検証開始。
検証対象に選んだのはおおぐま座の銀河コンビの片方
M81
。
6千円以上もかけたギャンブル、なぜかうまくいきそうな予感。
そして期待通り
ステラショット2
による
オートガイド
は何事もなかったかのように正常動作しました。
5分露光で22枚撮った中で、ガイドブレが少なかった15枚で画像処理したM81です。
月明かりの中のM81
( 元画像の
50%に縮小
ほぼ
ノートリミング
)
(
上が北
になっています )
撮影DATA
: 2023/ 5/ 2 20:23’~22:14’ Vixen
VC200L
(fl=1,800㎜)
露出 300秒 × 15枚 Gain300
ASI533MC Pro(冷却-10°)
タカハシ EM-200 Temma2M
ステラショット2
(導入・撮影・オートガイド)
ステライメージ9
(画像処理)
*ダーク処理、フラット処理はまじめにやっています
普段なら絶対撮らない月明かりの空でしたが、予想以上に淡い腕がでてくれました。
撮影時の「只今撮影中」ショットです ↓
2023年 5月 2日 21時32分~ Tamron Zoom(fl17mm F2.8) 30秒×4枚 ISO1600
ソフトフィルター KissDX(SEO-SP2) 三脚固定撮影
3月にデジ一眼で同じエリアを撮った時の「只今撮影中」ショットです ↓
2023年 3月15日 0時29分~ Tamron Zoom(fl17mm F2.8) 30秒×7枚 *他のデータは上と同じ
検証結果がうれしくて、その時 空を明るく照らしていた月も撮ってあげました。
月齢12.4
( 元画像の おおよそ
40%に縮小
して掲載 )
( 地上からの見た目に合わせて
上が北
になっています )
撮影DATA
: 2023/ 5/ 2 22:51’~23:03’ Vixen
VC200L
(fl=1,800㎜)
露出 0.04秒 × 32枚 × 4モザイク Gain102
ASI533MC Pro(冷却-10°)
タカハシ EM-200 Temma2M
ステラショット2
(導入・撮影)
AviStack
(コンポジット処理・ウェーブレット処理)
ライブビューでシンチレーション(大気のゆれ)が大きめだったので
エクステンダーでの拡大撮影はやめました。
ピクセルサイズの小さい
533MC
は月の撮影にも期待ができます。
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ゴールデンウィークまっさかりで孫たちも勢ぞろい。
連日ハードな一日が続いています。
新月期が待たれますが、すでに春の系外銀河シーズンは過ぎようとしています。
夏の星雲撮影用にR200SS用のフラット画像の作成が必要です。
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露光中はオートガイドが休止する? 朝まで大混乱(ASI533MC 導入検証)
2023年05月02日
|
機材
前回記事に引き続いて
初めて訪れた
ASI533MC Pro
の検証撮影の夜に起こった事象の報告です。
この夜(4/27)に予定していた検証プランは以下の通り。
第一部 533MCによる上弦前の月 静止画モザイク撮影 20:00~21:00
第二部 533MCの試写で露光時間とGain設定の検証 22:00~00:00
第三部 533MCによる初ショット
M51・M13を予定
00:00~03:30
第一部については前回記事に掲載したとおり、
これまでのフルサイズデジ一眼の
EOS6D
に比べれば圧倒的に写野が狭く
モザイク撮影が必須で撮影枚数は増えるが、画像1枚のファイル容量が小さくて処理が容易。
更にピクセルサイズが小さい事も解像度向上に寄与しているはず。
撮影した元画像の50%縮小・トリミング画像です ↓
ただ ここでも
EOS 6D
に比べて、見た目の感度の低さを感じました。
(
注
)
EOS 6D
:VC200L+2.0x (合成fl=3,600mm
F18
)
ISO
400
露光時間
1/25
秒
(月齢7.1)
ASI533MC
:VC200L+1.4x (合成fl=2,520mm
F12.6
)
Gain
102
露光時間
1/12.5
秒
(月齢7.3)
(
注
)
後日 F値、ISO・Gainを考慮して計算したら感度はほぼ同等という結果になりました
Gain
を上げればよいと思うのですが、入力と出力が1:1となる
ユニティーGain
を基本にすべきとの考え方もあります。
(
ユニティーGain
は機種ごとに異なり
533MC
の場合は
Gain
100
)
ともかく月は 星雲や銀河に比べて極めて明るいので問題はなかったのですが、
第二部の系外銀河を撮影対象にした
Gain
と
露光時間
の検証でその問題は発生しました。
当然 月とスッポン以上にずっと暗い系外銀河では何分間もの露光が必要で、
オートガイドによる自動追尾が必須になります。
ステラショット2
を使った撮影でも問題なく行えると思っていたのですが、
なぜか
533MC
の露光を始めるとガイドグラフが平坦となり、ガイド動作をやめてしまいます。
最初はガイドカメラがスタックしたのかと、再接続をしたのですが回復せず。
更に 露光終了で何事もなかったように ガイドグラフが再び動き出すこともわかりました。
異常が発生した時の
ステラショット2
の画面です ↓
露光中だけガイドグラフが動作をやめて平坦になる事がわかります
最初に疑ったのは、CMOSカメラの撮影で負荷が大きくなり
ステラショット2
が処理できなくなったというもの。
オートガイドが働かなければ焦点距離1800mmのノータッチガイドということ。
使い物にならない事は承知の上で それでも当初プランのGainと露光時間の組み合わせは検証しています。
その一部で同じ露光時間でGainを変えた例 ↓
( 撮影対象は
子持ち銀河 M51
)
「自動レベル調整」でレベル表示巾を狭めてやっと画像が見えてきます
時間だけが過ぎていく中で、このままではとても第三部の系外銀河・球状星団での初ショットは望めないので
(案1)として撮影だけを
Sharp Cap
にやってもらうべく
なんとかインストールはできたものの、
ASI533MC
を認識せず。
そこで(案2)としてオートガイドだけを
PHD2
にやってもろおうと、インストールするも
今度はガイドカメラの
TOUPTEK
をうまく認識できず。
やけくそで当初第三部で予定していた2対象をオートガイド機能停止状態で撮っていたので
お遊びで画像処理してみました。
( 元画像の25%縮小でノートリミング )
多段階Gainで撮ったM51
↓
露光時間300秒でGainを6段階に変更した6枚をコンポジット
Gain固定で撮ったM13
↓
Gain300 露光時間300秒×10枚をコンポジット
実質オートガイドが機能停止のため、長焦点1800mmの実質ノータッチ撮影画像は
ブレたり、流れたりでまともなものはありませんでした。
結局、すったもんだで混乱したまま朝を迎えてしまいました。
これでへこたれる訳にはいきません、以下 次号に続く
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徹夜疲れがとれたころ、冷静にトルブル原因を考えてみました。
そして原因として考えられるものが浮かび上がってきました。
そこで急遽追加でポチったものが昨日届きました。
ポチったもので解決しなければ6.600円が無駄になります。
もう満月期なのですが今夜は夜半前は雲が薄そうなので再検証してみます。
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