栗野的視点(Kurino's viewpoint)

中小企業の活性化をテーマに講演・取材・執筆を続けている栗野 良の経営・流通・社会・ベンチャー評論。

外観はオシャレでも、これでは・・・。

2007-06-03 00:10:45 | 視点
 「オシャレな雰囲気」「評判の店」というのが実際に行ると、どこがおいしいのか不思議だったり、なんでこんな店が評判になるのか分からないというところが結構多い。
一昔で言えば「名物にうまいものなし」ってやつだ。

 今週半ばにグラフィックデザイナーの春高と久し振りに食事をした。
彼と食事をする時はいつも店は彼に決めてもらうことにしている。
職業柄オシャレな店をよく知っているからだ。
ただ、それらの店の多くはいつも私の好みとは違っていたり、その後足を運ぶことはほとんどないところが多いが。
それでも彼が連れて行く店に毎回黙って付いていくのは、「ジャーナリストなんだから、どういう店が評判なのか知っておかなければいかんでしょ」という彼の言葉に素直に頷いていることが一つ、もう一つは春高とはなぜか馬が合うというか、彼と食事をするのが楽しいからだ。
これでタバコさえ吸わなければいい奴なのだがと思うが、その点は多少大目に見ている。
でも、彼の方も私がタバコ嫌いなのは知っているから、極力タバコの煙が私の方に来ないように気を使っている風なのが面白い。
それならいっそやめればいいと思うが、いつまでたってもタバコはやめられないようだ。

 その春高が先週連れて行ってくれた店が福岡市今泉にある「五行」。
ラーメンチェーン店「一風堂」を経営している会社の経営らしい。
マイ箸を出すと、その店のバイトの若い女性もマイ箸派で、しばしマイ箸の話題で盛り上がったのはいいが、帰りに箸置きをテーブルに忘れてしまった。

 2日後の今日、店を訪れ箸置きの忘れ物のことを告げて返ってきた言葉に驚いた。
「済みません。なかったようです」
「ない? 店の箸置きとは一見して違うと分かる代物だから、忘れ物だとすぐ分かったはずだ」
「はい、恐らく捨ててしまったと思うんです」

 これには絶句してしまった。
この店は客の忘れ物をいとも簡単に捨ててしまうらしい。
いくら外観がオシャレでも、話題受けする店を作っても肝心のサービスがこれでは。
いや、これはサービス以前の問題である。
基本がなってない店が長続きしないのは過去の歴史が示すとおり。
この会社、すでに衰退期に入っている、と私は見た。


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