ご苦労さん労務やっぱり

労務管理に関する基礎知識や情報など。 3日・13日・23日に更新する予定です。(タイトルは事務所電話番号の語呂合わせ)

小規模企業でもジョブローテーションを

2011-10-13 11:51:28 | 労務情報

 ジョブローテーションは、従業員のキャリア形成に寄与することが大きな目的の一つであり、終身雇用型が定着している大企業においては昇進や昇格の条件にしている会社も多い。昨今ではゼネラリストよりもスペシャリストが求められる風潮もあって、その目的や方法は様変わりしつつあるとは言え、それでも「個々人の隠れた適性を発見できる」等のメリットもあるので、ジョブローテーションは人事管理の一手法として今もって健在だ。

 しかし、小規模企業においては、どうしても“即戦力”を求める傾向にあり、入社後の人材育成も考えていないことが多く、また、職種転換による生産性の低下を恐れてか、ジョブローテーションはあまり実施されていないのが事実だ。
 確かに担当業務を変更するのであるから一時的には生産性が下がるだろうが、少ないコストと時間で多能工化(古い概念だが、人的資源が限られている小規模企業であればこそ今だに重要と言える)を図るには、やはり、ジョブローテーションは有効な方法と言える。また、「個人の持つ情報やノウハウを組織全体で共有化できる」とか、「不正や非効率を他人の目で発見できる」といったメリットもあり、さらには、仕事のマンネリ化を防ぎ、部門間・職種間の風通しを良くするという、無形の効果も期待できよう。

 この景況下の今こそ、業務に余裕があるなら、ジョブローテーションの活用を考える好機なのかも知れない。皮肉な話ではあるが。


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