夜勤の途中で仮眠を取る勤務形態を採用している職場がある。
この仮眠時間について、会社が「休憩」としてその時間分の賃金を支払わなかったのに対し、従業員が「労働時間である」と主張して賃金支払を求めることがある。そして、訴訟にまで発展した事案においては、裁判所は労働者側の主張を認めているケースが数多く見られるので、注意しておきたい。
会社としては、仮眠時間には労務の提供を受けていないのだから、賃金を支払う必要は無いと考えるだろうが、「休憩時間」とするためには、完全に労働から解放されていなければならない。
例えば、仮眠中に電話が掛かってくることが予想され、その対応が義務付けられているような場合は、「労働時間」として扱うものとされる。別の電話当番を置くなどして完全に労働から解放して、初めて「休憩時間」として扱えることになる。
さらには、そうした措置を講じていたとしても、「荷物が届くまで仮眠」とか「追って指示するまで仮眠」というのは、「手待ち時間」であって、すなわち「労働時間」として扱わなければならないので、誤解の無いようにしておきたい。
なお、夜勤の性格や目的によっては、「宿直」となりうる場合がある。宿直なら、賃金は1日分の3分の1を支払えば足り、法定労働時間の制限に関係なく(ただし原則として週1回まで)命じることが可能なので、会社としては検討する価値はあるだろう。ただし、これには労働基準監督署長の許可を受けておく必要があるので、要注意だ。
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