暁の空 1時間後(日の出直前)
仄かにすみれ色に染まった空は、
ふと今が冬だという季節を忘れそうです。
そんな空と同様に、
今日は本当に暖かい朝となりました。
昨日も暖かかったのですが、
それでも朝は冷え、三色すみれを初め、
庭の花々も、カチカチに凍ったように
なっていました。
翻って今日はまるで春!!
その春の? 光を受けて花たちも、
殊の外、嬉しそうに感じます。
精一杯、太陽の惠みを受けるかのように、
花びらを開いています。
少しばかり大振りの “三色すみれ” と “すみれ”・・・。
同じ“すみれ”だけれど、私は小さなすみれの方が、
やはり好きです。
昔、古いフランス映画で、街角の花売り娘から、
すみれの花束を買った男性が、愛する女性にさり気なく
すみれの花束を渡すシーンを観た記憶があるのですが、
薔薇の花束と違って、これも大袈裟でなく、
さり気ない所が又、素敵でした。
そう言えば・・すみれ色って、紫色ですから、
いいえ、この場合はヴァイオレットと言った方が、
何だかお洒落ですね。
そんなヴァイオレットのすみれは、心が和みます。
アンの世界 には、言わずと知れた、
『すみれの谷』 なるものがあります。
芭蕉の句にも、 『山路来て何やらゆかし菫草』
とありますので、本物の春が来ましたら、
野生のすみれの花摘みに出掛けるのというのも
何となく素敵な気分です。