


起床時に既にこれですから今日の暑さがどれほどのものか、
予想されるというものです。
ただ、意外にも今日は風があります。
家の中の風鈴ですら、「チリン、チリン」、「カラ、カラ・・」

尤も、その風は熱風に違いありません。
とは言え、熱風でも風のお陰で気温上昇の速度は、
初めのうちこそ昨日より鈍かったのですが・・。でも、結局同じに。
そしてその風は南風。南風と言いますと・・。
(エミリーによれば) “小さな灰色の妖精” なのですよね。
北風の “がみがみ女” よりは余程、ましというものです。
~なんて、こんな事、考えているだけでちょっぴり涼しく? なったようです。
さて、冗談はさておき、今日の驚き。
この暑さの中、たった1輪ですが薔薇の花が咲いていました。
よく見てみますと、蕾も沢山付けています。
私とした事が・・ちっとも気が付きませんでした。そう言えば・・。
この処の暑さで庭に出ても、そそくさと家の中に入っていましたものね。
「・・・ 略 ・・・ あの紅い薔薇をご覧なさい、レスリー――
他のものを女王のように威圧しているではありませんか!」
「この薔薇は大層遅咲きです ――
他のがみんな散った後で咲く ――
夏の暖かさ全てと、実を結んだ夏の魂がこもっている」
【「アンの夢の家」 第38章】

分かりませんが、たった1輪咲いただけですのに、
パ~ッと辺りを華やかにする効果は抜群です。他のどんな花よりも。