【いくつになってもアン気分】

 大好きなアンのように瑞々しい感性を持ち、心豊かな毎日を送れたら・・。
そんな願いを込めて日々の暮らしを綴ります。

さい果て慕情

2011-02-02 16:16:18 | 四季のスケッチ


   




   昨日もそうですが、2月の声を聞いた途端、暖かくなりました。
  起床時の気温も11度。

   さすがに1ケタの気温ですと、ストーブ1つでは、
  なかなか温度の上昇が鈍いです。

   あの寒さは1月で終わりにして欲しいですが、そうも行きませんね。
  でも、“光の春” と言われる2月だけだけあって、
  寒さの中にも、そこはかとなく春を感じる季節になった事を嬉しく思います。

   そんな中、冒頭の写真の 「カランコエ」。
  昨年は何を思ったか1年中咲き、すっかり冬の花である事を忘れていた花。

   10日位前から思い出したように、1輪、2輪・・と開花してくれています。
  でも本来の開花期の今が、1番居心地良さそうに見えるのは気のせいでしょうか・・。







(略)・・・7時になって、貴乃きのは床を出た。
辺りはまだ暗い。昨日枕許に出して置いた、
大島模様の銘仙めいせんに着替える。寝巻を脱ぐと、
寒さが全身に刺さるようだ。だが一旦寒気に
さらされた肌は、ぽかぽかと暖かくなる。
(中略)
カーテンを開けると、
窓の氷紋が羊歯しだに似た模様を見せて美しい。
部屋隅に置いていた酒もサイダーも
火の気のある茶の間では凍ってはいない。
冷たい板の間の台所に行って、
貴乃は、そこで薪ストーブを焚きつける。
(中略)
落としてあった水道の栓を元に戻し、
冷たい水道の水で顔を洗う。
手の痛くなるような冷たさだ。
どんな寒い時でも、貴乃は水で顔を洗う。
そのせいかどうか、貴乃の肌はゆで卵の
白身のようだと、時々人に言われる。
                三浦綾子作 「天北原野」 より


   




   さて、ここ何日か三浦綾子に没頭し、比べ物にならないとは言え、
  厳寒の、この冬の季節に 「塩狩峠」、「天北原野(上下)」 を一気に読み上げた私。

   荒涼とした原野にスクッと立つ、カラマツやエゾマツの姿が
  目に焼き付いて離れません。いみじくも本の表紙の絵や写真と重なって。

   こちらの記述は、樺太の冬の生活描写です。 
  他の項で外は零下30度位・・とありましたので、この時もそうなのでしょう。

   私などにとっては想像も出来ない寒さです。
  しかしながら小説とは言え、凛としていて清々しいまでの、
  この貴乃の暮らし振り。まさに感動ものです。









                           【三浦綾子「天北原野」より】

   




   一方、こちらの会話。上から孝介、加津夫(貴乃の息子)、孝介、貴乃。
  わけても奥深い貴乃の言葉。何と含蓄のある言葉なのでしょう。
  北国の人が忍耐強くなれるのは、気候、風土の影響も多分にあるのでしょうね。