
昨日もそうですが、2月の声を聞いた途端、暖かくなりました。
起床時の気温も11度。
さすがに1ケタの気温ですと、ストーブ1つでは、
なかなか温度の上昇が鈍いです。
あの寒さは1月で終わりにして欲しいですが、そうも行きませんね。
でも、“光の春” と言われる2月だけだけあって、
寒さの中にも、そこはかとなく春を感じる季節になった事を嬉しく思います。
そんな中、冒頭の写真の 「カランコエ」。
昨年は何を思ったか1年中咲き、すっかり冬の花である事を忘れていた花。
10日位前から思い出したように、1輪、2輪・・と開花してくれています。
でも本来の開花期の今が、1番居心地良さそうに見えるのは気のせいでしょうか・・。

(略)・・・7時になって、貴乃は床を出た。 辺りはまだ暗い。昨日枕許に出して置いた、 大島模様の銘仙に着替える。寝巻を脱ぐと、 寒さが全身に刺さるようだ。だが一旦寒気に さらされた肌は、ぽかぽかと暖かくなる。 (中略) カーテンを開けると、 窓の氷紋が羊歯に似た模様を見せて美しい。 部屋隅に置いていた酒もサイダーも 火の気のある茶の間では凍ってはいない。 冷たい板の間の台所に行って、 貴乃は、そこで薪ストーブを焚きつける。 (中略) 落としてあった水道の栓を元に戻し、 冷たい水道の水で顔を洗う。 手の痛くなるような冷たさだ。 どんな寒い時でも、貴乃は水で顔を洗う。 そのせいかどうか、貴乃の肌はゆで卵の 白身のようだと、時々人に言われる。 三浦綾子作 「天北原野」 より |

さて、ここ何日か三浦綾子に没頭し、比べ物にならないとは言え、
厳寒の、この冬の季節に 「塩狩峠」、「天北原野(上下)」 を一気に読み上げた私。
荒涼とした原野にスクッと立つ、カラマツやエゾマツの姿が
目に焼き付いて離れません。いみじくも本の表紙の絵や写真と重なって。
こちらの記述は、樺太の冬の生活描写です。

他の項で外は零下30度位・・とありましたので、この時もそうなのでしょう。
私などにとっては想像も出来ない寒さです。
しかしながら小説とは言え、凛としていて清々しいまでの、
この貴乃の暮らし振り。まさに感動ものです。

【三浦綾子「天北原野」より】
一方、こちらの会話。上から孝介、加津夫(貴乃の息子)、孝介、貴乃。
わけても奥深い貴乃の言葉。何と含蓄のある言葉なのでしょう。
北国の人が忍耐強くなれるのは、気候、風土の影響も多分にあるのでしょうね。