【いくつになってもアン気分】

 大好きなアンのように瑞々しい感性を持ち、心豊かな毎日を送れたら・・。
そんな願いを込めて日々の暮らしを綴ります。

絵本の中の休日

2011-02-05 15:58:36 | 心の宝石箱


   




   こちらは今日も晴れ。
  ただ、昨日もそうですが、太陽は出ていますのに、ボ~ッと霞んだ空。

   昨日などは気温の上昇もあって、“まるで春のよう・・” 
  ~なんて思ったものです。

   それにしても、くっきり、はっきりとした冬の空とは
  程遠いものになっています。

   こんな時思うのは、つい黄砂の事。
  まさか、とは思うのですが、そのまさかが先日もありましたものね。

   さて、私が三浦綾子に没頭している事は、連日お伝えしていますね。
  今、読んでいるのは 『泥流地帯』。

   この本、どうやら初めてだったようです。
  いくら読み進めても、その記憶が全くありません。

   “どうして・・?” と、自問自答しながら気付いた事。
  題名のせいでしょう。きっと。

   『泥流地帯』 のイメージから浮かぶ色は灰色。
  じめじめした暗いものでしかありません。

   そんな事もあって敬遠していた・・。それしか考えられません。
  無意識の中の意識・・とでも言うのでしょうか・・。








   



   そんなこんなで・・少々読み疲れた今日は、絵本を取り出しました。
  その絵本とは、レオ・レオーニ作、藤田圭雄訳 『あおくんときいろちゃん』。

   少々、くたびれていますが、それもその筈、子供の頃からずっと一緒だった本。
  私にとっては少なからず思い出のある本です。

   ある日、風邪か何かで学校を休んでいる時、
  父が 『母を訪ねて三千里』 と共に、枕元にそっと置いてくれていた本ですから。
  ちぎり絵の絵本ですが、内容は至ってシンプルです。その物語とは・・。

   “とても仲良しの 「あおくん」 と 「きいろちゃん」 がいつも通り遊んでいます。
  すると、互いの気持ちが重なって 「みどり」 になりました。

   (「青」 と 「黄」 を混ぜ合わせれば 「緑」 になりますね)
  1日の終わり、二人はそれぞれの家に帰ります。
  「うちの子はみどりじゃないよ」

   行き場所を失った 「あおくん」 と 「きいろちゃん」。泣いて、泣いて・・。
  流した大粒の涙は、今度は青い涙と黄色い涙になりました。

   最後に元の 「あおくん」 と 「きいろちゃん」 に戻ってめでたし、めでたし・・”
  ~こんな物語。単純ですが、深いのです。
  行間に 「想像の余地」 がたっぷりある本。

   心の中を空っぽにしてくれ、尚且つ親子のありようなど、
  様々な事を教えてくれる本。心のオアシスのような本。

   「な~んだ、子供の本」 と言うなかれ。
  既に古典とされたこの本は、アメリカでもあらゆる世代で好評を博しているようです。

   そうそう三浦綾子の本。結末、悲劇が多いですね。
  いつの頃からか、結末の悲劇は私には重くなりました。

   つい、ハッピーエンドを望んでいる私がいます。
  その意味でも心が柔軟な若いうちの読書は、大切だと思います。