昨日の、太陽は出ているのに
白い空・・から一転して、
今朝は、ほんのり珊瑚色に
染まった空となりました。
気温も、ぐんぐん上がり、
一気に春が訪れたようです。
この時間になっても
雲は全くありません。快晴。
でも意外や意外、
今、私は少々複雑な気分。
勿論、春の訪れは嬉しいのです。
でも殊の外、寒かった今年の冬ですのに、
なぜか名残り惜しい気がしています。自分でも不思議。
一つには雪に閉じ込められるという、
『アンの世界』 の疑似体験が出来た事。(全然、お話になりませんが)
それは思いの外、家時間が充実していたからに他なりません。
又、折も折、三浦綾子の世界にどっぷりでしたから。
思えば、「晩冬」 などという言葉に反応したのも、こういう事なのかも知れませんね。
さて、こちらの写真。
相変わらず暇があれば私は、
ごそごそと三浦綾子の本を
探しています。
「細川ガラシャ夫人」 が
未だに見つからない事も
あるのですが、これが大掃除
一歩手前の大仕事。
でも今日は、こんな嬉しい
副産物がありました。
屋根裏部屋の(実際には納戸)
古いトランクの中から出て来たのは
自分でも完全に忘れていた、
『赤毛のアンの本』。
三浦綾子サマサマです。
今日は、久し振りに原点に
戻ってみました。
そうそう、肝心の三浦綾子の本は、
『雪のアルバム』 1冊、出て来たきり。
この本も持っていた事すら忘れ、表紙の裏のあらすじを読んでやっと・・という状態。
それも、ほんの微(かす)かな記憶しかありません。
恐らく私の事ですから、タイトルに惹かれて求めたに相違ありません。
後残るは、腰の高さまである叔父に貰った、
アメリカ製の大きな大きなトランク・・(これも相当古い)これしかありません。
トランクと言いますと・・アンの、こんな件(くだり)を思い出します。
“・・・(略)グリーン・ゲイブルスの私の部屋の床に、
べた一面、真鍮の鋲が打ってある奇妙な、みすぼらしい、
小さな馬の毛織のトランクが置いてあった。・・・
これはミス・エミリーのものだが、ミス・エミリーが亡くなる時、
私の所へ届けて欲しいと頼んだとの事だった。(中略)
私達は 古いトランク を開けた。(中略)
中には少しも色褪せていない青いモスリンに、
ひときわ濃い青い色の花模様を散らした古雅な、美しい、
時代遅れの服が入っており、その下に飾り帯、黄色の羽根扇、
枯れた花の一杯入った封筒があった。
箱の底から小さな茶色の本が出て来た。”
【「アンをめぐる人々」 8.】