【いくつになってもアン気分】

 大好きなアンのように瑞々しい感性を持ち、心豊かな毎日を送れたら・・。
そんな願いを込めて日々の暮らしを綴ります。

優雅な “和遊び”

2012-07-01 16:08:08 | 四季のスケッチ



客も主人も湯浴ゆあみをしたり、食事を済ました後、
縁に籐椅子を持ち出して話し合っていた。
美しい女客も若夫人も、共に紺で描いたり、
絞ったりした巧みな模様の軽い浴衣を
匂う肌に付けて、緋房の揺らぐ絹団扇きぬうちわ
真白い指先でまさぐりながら、
庭先の可憐な淡黄の待宵草を見ては
それを褒めたたえたりなどしていた。
               【吉屋信子作 「地の果まで」】


   雨の休日となりました。降ったりやんだり。
  尤も午後に入り、やんでいる間隔が多くなり、今は上がっています。

   気温はそれ程でもないのですが、湿度が高い分、随分蒸し暑く感じます。
  こんな日は、華美を排除した侘びと寂(さ)びの “和” がいいですね。

   昔の家は夏を涼しく建てられていたものです。
  天井が高く、開け放たれた襖や障子の部屋。拡がる空間、吹き抜ける風。

   簾(すだれ)と鴨居に吊り下げられた風鈴の音色に “涼” を感じ・・。
  そうそう、今で言う緑のカーテンは、当然、朝顔でしたものね。

   まさか電力事情がこんな風になるとは思いませんから、
  洋風に拘って来ましたが、今、改めて昭和を思います。
  前述の光景は、昭和そのものですから。

   昭和と言えば・・つい最近読んだばかりの吉屋信子。
  今日の引用文は、久し振りにそちらから。行間に匂い立つ “美” を感じます。




   そんな今日は再び “かそけき香り” を。
  となれば当然、“和” となりますが、
  何分にも俄(にわ)か仕立てですから、バラバラです。

  丁度上手い具合に、
  藍の布に刺した、
  刺子の薔薇が出て来ました。

   と言っても実はこれ、
  ベストの背中部分。

   長い事、箪笥の肥やしと
  なり、忘れ去られていたものです。

   しかも、【カフェカーテン】
  するための、レースの
  スカートを探していましたのに。
  思わぬ宝物を探し当てた気分。

   本来の目的も忘れ、
  思い切り良く鋏(はさみ)も
  入るというものです。

   でも、何だか最近、
  こんな事ばかりしていますね。

   そうそう前身頃は、
  トイレマットにと。

   我ながら思わぬアイデア? 
  に、ニンマリです。

   ところで、こちらの頂いたミント。
  半分は、そのまま土に挿し、残りの半分は水栽培に。

   薔薇でもこの季節、水だけで発根しましたから、
  ミントも発根してくれますね。

   とは言っても、カモミール同様、育てやすいと言われているこのミント、
  なぜか相性は、あまりよろしくないから心配です。