【昨日より沢山花芽を付けた 「ボッグセージ」】
【露草】
時々突き刺すような驟雨が訪れ、 その合間は薄ら寒くじめじめして冷たく、 鉛のような空の下を不吉な溜息をつきながら さっと吹き付ける風は呻き声を上げた。 【「エミリーはのぼる」 第13章】 |
雨こそ降っていないものの、昨日以上の蒸し暑さとなりました。(起床時)
こんな風に、一旦は上がっていた雨も昨日より少々遅く、
午前10時頃から今度は強い勢いで雨が降り出しました。
その後、降ったりやんだり。
今はやみ、何と太陽も顔を出しています。
それでも又々、ザ~ッと。おかしな天気です。
こんな時、不思議に思い出すのが、ある小説の巻頭部分の描写。
土屋隆夫の推理小説ですから、ロマンティックどころか物騒極まりないものです。
でも淡々と・・抑制されて記されている雨の描写に、
なぜか余計にドキドキしたものです。とは言え題名すら覚えていません。
その本も探せばあると思うのですが、その気力もありません。
そう言えば、かれこれ1ヶ月前位になるでしょうか。
新聞のコラムに、“この季節になると永井荷風の 『つゆのあとさき』 を
つい手に取ってしまう” ~云々(うんぬん)の記事を目にしたものです。
尤も、この本は梅雨には全く関係ないそうですが・・。
話が逸(そ)れました。
【半夏生】
再三、申している通り、雨が1番似合うのは紫陽花ですが、
つい先日もお伝えしたように、今年は不作です。
雨に洗われると一層青くなり、瑞々しさを増す紫陽花は、
梅雨になくてはならない花とも言っていいでしょう。
その意味では、紫陽花のない今年の梅雨は、
心にぽっかり穴が空いたような気分です。
その代わりを埋めてくれているのが、
「半夏生」 や 「朝顔」 などの白やブルー、寒色系の花。
僅か1日でぐっと花芽を付けた 「ボッグセージ」、
次から次へと咲く小さな野の花 「露草」 と。
紫陽花の華やかさとは対極にある花ですが、心を和ませてくれます。
今、17時過ぎ。再びPCを開きました。やっと雨が上がったようです。
16時半頃だったでしょうか、いきなり凄い雨の襲来。
それは久し振り、雷も伴って。一時停電もした程です。
『アンの世界』 なら雨が降れば、夏とは言え肌寒さを増すのでしょうね。
ただ一雨来てもこちらは益々、蒸し暑さを増すばかり。
それは湯気が出そうな程です。