・・・既に曙の色を洗い落した 富士 は、 三分の二を雪に包まれた鋭敏な美しさで、 青空を刳り抜いていた。 明晰過ぎるほど明晰に良く見えた。 雪の肌は微妙で敏感な起伏の緊張に充ち、 少しも脂肪のない筋肉の細かい 端正な配置を思わせた。 裾野を除けば、山頂と宝永山の辺りに、 やや赤黒い細い斑があるだけだった。 一点の雲もなく、石を投げれば石の当たる 際どい音が響いて来そうな 硬い青空である。 (中略) ・・・鎮静された感情の中で、 空腹が兆して来た。 本多は東京から買って来たパンと、 自分で作る半熟卵とコーヒーで、 小鳥の囀りを聞きながら摂る 朝食を楽しみにした。 【三島由紀夫作 「暁の寺」~『豊饒の海(Ⅲ)』】 |
少々、ヒンヤリ感はあるものの、
ひと際美しい鶯(ウグイス)の声で目覚めた朝。
連休明けの今日は、
澄んだ快晴の天候となりました。五月晴れ。
青空に白い雲がポカン、ポカン。
時折、美しい声で鳴く鶯の声に癒されます。
こんな時、ヒンヤリ感と相まって浮かぶもの。
そう、高原。お得意の 「想像の余地」 の出番と致しましょう。
となれば・・あの光景へ。
折しも富士山が世界遺産に内定しましたね。
今日は、その描写が素晴らしい三島由紀夫の文章から。
さて、十日振りですね。
『カフェ「薔薇の詩(ポエム)』、開店です。
今日のカフェの場所は森の中。
若葉に覆われて鬱蒼(うっそう)としていますから、
室内も少々暗くて。白い花を飾りましょう。
~なんて。
そうそう、大好きな
三色菫の額を見つけました。
色合いも素敵ですし、
三色菫の額は珍しいので
迷わず購入。
そしてこちらのカップ。
勿論、土物のカップです。
それは、たっぷり入る大きめの物。
尤も写真では分かりませんけれど。
マグカップ代わりに重宝しています。
美味しいお茶が入りましたよ~!