【いくつになってもアン気分】

 大好きなアンのように瑞々しい感性を持ち、心豊かな毎日を送れたら・・。
そんな願いを込めて日々の暮らしを綴ります。

新たな旅立ち~5年目に向けて

2010-08-20 16:28:16 | リラのお気楽ユメ日記






      
   
   猛暑、酷暑、そして今年はもう一つ熱中症。
  毎年繰り返される言葉とは言え、今年はやけに飛び交う気がします。
  
   雨もそうですが、それは年々、
  より直接的で激しさを増しているのも気がかりです。

   さて、早いものでブログを始めて今日で4周年となりました。
  元々、文章を書くのは嫌いではありませんので、
  今では生活の一部となっています。

   尤も淡々と日々の徒然を記しているだけの拙いもの。
  とは言え、多くの方に立ち寄って頂き、お目に留めて下さる事、
  私にとって大層、励みになっています。

   これからもあまり変わり映えしないと思いますが、
  どうぞ、よろしくお願い致します。                  
                             平成22年 8月20日  
  


 

薄紫の花言葉

2010-08-19 15:38:55 | 路傍の花~道草

【藪蘭(ヤブラン)】

【藜(アカザ)】
【含羞草(オジギソウ)】↓

   “エッ!?”
  思わず目を疑いました。

   何気に目を遣った温度計は、
  既に30度を示しています。

   時刻は午前7時を少し廻った頃。
  今夏、一番早い時間での30度越え。

   例年でしたなら、少なくとも
  午前中は我慢していたクーラー。
  今年だけは朝からフル稼働です。

   それにつけても羨ましいのは 『アンの世界』
  暑い8月ではなく、せいぜい暖かい8月、快い8月の午後なのですから。

   “・・・ 略 ・・・アンが座っている側の窓からは、
  かぐわしい匂いをたたえた、
  快い8月の午後 の日光にあたためられた空気が流れ込み、
  外ではポプラの枝が風にサワサワと音を立てて揺れていた。
   その向こうには 『恋人の小径』 が人の心を魅するように
  曲がりくねって奥の森に続き、今なお赤い実りをふんだんに
  付けている古い林檎林が見えた。・・・ 略 ・・・”

                                        【「アンの夢の家」 第1章】
                                    
   さて、今日の庭は、奇しくも大好きな薄紫色に染まっています。
  我が家の庭に咲く、野の花です。
  
   庭の片隅に咲いた 「藪蘭(ヤブラン)」 に、もう一つは 「藜(アカザ)」。
  そして 「含羞草(オジギソウ)」。(別名 「眠り草」)
  
   しかも、「藪蘭(ヤブラン)」、「藜(アカザ)」 は自然に生えたもの。
  藪蘭は長いこと、抜いても抜いても葉っぱだけ生えて来ていたものです。
  いつの頃からでしょう、薄紫色の花を咲かせるようになったのは・・。

   藜に至っては、いつしか消失してしまっていましたのに、
  つい最近、ゼラニウムの鉢の中に見つけました。その時の驚き。

   ところで、「藪蘭(ヤブラン) は「忍耐」、「隠された心」。
  「藜(アカザ)」 は、「恥じらい」。
  「含羞草(オジギソウ)」 は、「感傷的な心」。
  
   もう、お分かりですね。控え目で、ひっそりとしたこれらの花にふさわしい花言葉。
  薄紫色の花と同様、ここにも共通点があるように思います。

夏の残り火

2010-08-18 15:20:25 | 香る庭の花綴り

【遅ればせながら・・・】


   厳しい残暑が続きます。
  朝、一番に付けたラジオからは、
  「今日の最高気温は37度でしょう」

   どこまでも淡々とした、
  アナウンサーの声。

   そのいかにも抑制された声と、
  37度という気温のギャップ。

   しかしながら、そんな気温にも
  たいして驚かなくなっている
  私がいます。

   一昔前でしたら、30度越えが
  暑さの一つの目安でしたのに。

   最近の雨の降り方と言い、
  このとんでもない暑さと言い、
  日本の亜熱帯化は
  進んでいるのかも知れません。
  憂うべき事態ですが・・。

   さて、盂蘭盆(うらぼん)を過ぎたと言っても、
  盛夏さながらの暑さは前述の通りです。とは言っても所詮残暑。
  (~なんて、開き直っています)

   そんな中、「遅ればせながら・・」
    と、やっと顔を見せた朝顔。
    
      気のせいか、何とも
    はにかんだ笑顔に見えます。
     同時にハイビスカスも。

   夏を代表する、これら二つの花。
    今年に限って不調です。

     ハイビスカスは兎も角、
    朝顔は、あまりにもの暑さに
  びっくりしたのかも知れませんね。

     それに比べ、
    意外に暑さに強いのが薔薇。

     昨日も記しましたが、
     リラ版、「公爵夫人」、
    もう少しで微笑みそうです。        

薔薇の時間(とき)への誘(いざな)い

2010-08-17 18:02:38 | リラのお気楽ユメ日記




   起床時から晴れ上がった空。
  一歩、部屋を出るとムッとした熱気。
  
   今日も朝の早い時間から
  30度越えのようです。

   カ~ッと晴れている分、
  昨日以上の暑さを感じます。

   ただ、一頃あれだけ啼いていた
  蝉の声を聞きません。
  ここでも移ろう季節を思います。

   その代わりに・・。
  入れ替わり立ち替わり蝶の来訪。
  
   「アゲハ」、「ベニシジミ」、
  「シジミ」、「クロアゲハ」・・
  今迄やって来た蝶全部の揃い踏み。

   そんな中、早朝の庭に
  露に濡れた薔薇を発見。

   となれば、アンのお仲間、ジェーン の、この言葉ですね。
  尤も、残念ながら露に濡れた薔薇は、ピンクではなく紅い薔薇なのですが・・。

   “・・・略・・・庭には露に濡れた朝の静けさが立ち込めていた。
  (中略)
  ピンクの薔薇を1輪摘んでジェーンは露を顔一面に降りかけた。
  薔薇で顔を洗うなんて考えてもごらんなさい!”

                             【「丘の家のジェーン」 12.】

   早速、その薔薇は切り取って硝子の花瓶に。(冒頭から2枚の写真)
  薔薇を眺めながら、ゆったり朝食をしたものです。
  
   朝からこんな贅沢な気分を味わえる、
  たった1輪の薔薇の効用に今更ながら驚いています。





   リラ版 「ピンクの少公女」 も再度、遅ればせながらと・・。
  同じく、「公爵夫人」 も明日は微笑んでくれる事でしょう。

セージの香る庭

2010-08-16 15:05:15 | ハーブと香り雑学

【チェリーセージと蝶(クロアゲハチョウ)】


   起床時は真珠色の空ながら、
  残暑厳しい毎日が続きます。
  各地で今夏、最高レベルとか。
  
   今朝も午前8時の段階で室温は30度。
  早く涼しくなって・・と切に願う日々です。

   でも、暑い、暑いと言いながら、
  どこか楽しんでいる部分も、
  なきにしもあらず・・
  ~なんて。気分は、ハイですものね。
  
   もしも寒くて毎日雨・・でしたなら、
  逆に落ち込むでしょう。きっと。
  それに私には、「想像力」 という力強い味方もいますから。

   「・・・ 略 ・・・あたしが想像したいのは、愉快な事ばかりなのよ」
  「世の中にはもう、ありあまるほど不愉快なものがあるのですもの、
  それ以上、想像する必要はないわ」

                                            【「アンの青春」 第9章】

 
   

   さて、冒頭の写真。今、我が庭はセージの花が盛りです。
  そんな中、つい先日(13日)、追いかけっこした蝶が又々、やって来ました。
  
   しかも何と運がいいのでしょう。今日はカメラを持っています。
  それもその筈、丁度セージの写真を撮りに庭に出た処だったのですから。
  
   ヒラ、ヒラ~ッとやって来た、1頭の蝶。
  しかも、タイミング良くチェリーセージに止まり、今日は逃げません。
  
   1度目は駄目でも、後で必ず埋め合わせをしてくれる・・
  この現象、私にとっては未だに健在のようです。

   ところで、このセージ。
  花こそ、他のハーブと同様に小さくて可憐ですが、
  長い穂状に紫色の花が数個連なって咲きますから、観賞用としても見応えあります。

   おまけに草丈は 2m近くにもなり、
  立ち姿は凛々しくて結構、男性的。躍動感さえ感じます。

   和名を 「薬用サルビア」 とも言う、
  このセージの効用は、これまで何度も記していますので今日は省きます。

   私は毎朝、お茶にして頂いていますが、葉っぱはサラダにも。
  シコシコした口当たりが良くて、気に入っています。

清(すず)しき白の佇まい

2010-08-15 16:01:16 | 『カフェ「薔薇の詩(ポエム)」』編


   こちらは今日も真珠色の空で明けました。
  3日連続です。その中でも今朝は一番の曇天。

   どうも台風の後から天気が安定しません。
  湿度ばかりやたら高く、ムシムシ・・。何だか梅雨に戻ったよう。
  
   ~なんて思っていましたら・・。
  いつの間にか 「黄色い午後」 に。確実に夏の青空が戻って来ました。

     さて、こんな日はさっぱりしたくなりますね。
    見た目だけでも爽やかに。
    ・・となりますと、やはり “白” でしょうか。
    
     テーブルクロスは、白のレース編みの物にしましょう。
    勿論、ティーポットやカップも。そうそう、お花も白の「日々草」 を。
    どうせなら、洋服も白のワンピースに着替えましょうかしら・・?

   という訳で1週間振りに、
  『カフェ「薔薇の詩(ポエム)』の
  開店と致します。   

   そう言えば、お茶請けも。
  丁度いい具合に 「雪塩ちんすこう」
  を買い求めたばかりでしたっけ。

   「雪塩」 ですから、
  これも “白”。 又々、生協から。

   【先日】 の私の不満を
  まるで見透かしたかのように、今回の企画。

   宮古島と石垣島の違いこそあれ、これです、この味。
  何と美味なのでしょう!

     ところで余談ながら。
    春の七草に
  「清白(スズシロ)」 がありますね。

     所謂(いわゆる)大根の事
  ですが、漢字では上記のように。
  
     漢字も然る事ながら、
  語感も素敵でロマンティックです。






   私がいつも手元に置き、折に触れ親しんでいる本、「素敵なあなたに」。
  共感出来る部分が多いのも愛読の所以(ゆえん)なのですが、
  次のような文章を見つけました。以下に記しますね。

【よそゆきの服】
朝ごはんの片付けが終わったら私は時々着替えをしてみます。
よそ行きの服を着てみるのです。(中略)
誰もいない、昼間の間に、こういう服を着て、
一人で過ごすのも気分が和んでいいのではないのでしょうか。
よそゆきの服を着て、ゆっくり午後のお茶を楽しみます。
何か楽しいものですし、新しい服なら、次に出掛ける時に、
よそ行き、よそ行きした感じもなくて、いいものです。
               「すてきなあなたに」~暮らしの手帖版
 
                  

ひと時のメルヘンⅡ

2010-08-14 15:25:15 | 四季のスケッチ






     2日続けて真珠色の空。
    しかしながら昨日は太陽が照っていましたが、
    今朝は明らかに雨上がりの様相。

     庭の木や草花は例の如く、
    雨粒の宝石を纏(まと)って、キラキラと光っています。

     そんな時、ヒラ、ヒラ~ッと蜻蛉(とんぼ)。
    一瞬、“こげ茶色!” と、思ったものです。
    その時は、昨日の蜻蛉とは明らかに違うと・・。

     そしてその蜻蛉は、
    すぐ目の前のセージに止まったではありませんか・・。

     後悔しきり。またしても、カメラを持っていません。
    朝のハーブを採りに庭に出ただけなのですから。

     “今度からは、いつだってカメラを持って出る事だわ”
    ~なんて思いながら、取りに戻りました。

     やはり・・と言いますか、
    昨日のように待っていてはくれません。
    そうそう2匹目のどじょうは、転がってはいませんものね。

   それでも諦め切れずに、その辺りをぶらぶら。
  いました!! 今度はゼラニウムに。

   ただ慌ててしまって、(昨日もそうでしたが)なかなかピントが合いません。
  おまけにこの蜻蛉・・ひょっとして昨日の蜻蛉・・?

   昨日は瞬間的に 「黒」 と思い、今日は 「こげ茶」。
  羽根の色は、やはり違うと思いながら今となっては自信がありません。
  光線の具合でもなさそうです。

   それにしても2日続けてのメルヘン。
  アン のように、この蜻蛉、人間とは思いませんが、
  そう言えば今丁度、お盆ですものね。ふと蜻蛉に思いを馳(は)せます。

   「マリラ、あの林檎の木をご覧なさいな。あれは 人間 よ。
  長い腕を伸ばして、しとやかにピンクの裳裾もすそをつまみ、
  あたしたちをほれぼれさせるのよ」

                                           【「アンの青春」 第23章】



 


   どこか松葉ぼたんに似た 「ポーチュラカ」 が今、花盛りです。
  このお花、何気に花瓶に挿していましたら2、3日で発根。水だけでどんどん増えます。
  
   花言葉も、「日ごとの美しさ」、「夢叶う」
  どんどん咲かせて夢を叶えましょうか・・?

ひと時のメルヘン

2010-08-13 17:25:17 | 四季のスケッチ

【まるで刺繍をしたような美しい羽根(蜻蛉領巾)】


     台風一過の今朝の空は、
    太陽は出ているものの、真珠色の空に。
    
     真珠色・・そう言えば、この表現も久し振りですね。
    何と言っても、この処の空は眩(まばゆ)い、
    焼け付くような青空ばかりでしたから。
    
     お陰様で午前中は、
    わりとしのぎやすかったように思います。

     さて、一昨日には早くも虫の声を聞き、
    暑さの中にも近付く秋の気配を感じたものです。
    同時に季節の移ろいの、あまりにもの早さに、とまどっている私がいます。

   「・・・ 略 ・・・でも、一体、夏はどこへ行ってしまったんでしょうね? 
  あの春の夕方、さんざしを持って帰って来てから
  1日も経っていない気がするのにね。
   小さい頃、あたしは夏の一方の端から
  もう一方の端を見る事が出来なかったのよ。
  果てなく続く季節のようにあたしの前に広がっていたんです。
  今じゃ、『片手の幅だけ、一つの物語』 だけですわ」

                                          【「アンの愛情」 第23章】
    
     そして今日も朝から蝶がヒラヒラと舞っています。
    アゲハ蝶を初め、すっかりお馴染みの蝶ですが、1頭だけは先日もやって来た黒い蝶。
    でもこの蝶は、ただ舞っているだけで、止まるという事をしてくれません。

   そんな蝶との追いかけっこに、ほとほと疲れ・・。
  ところが、つい先程の事。勝手口から出た私の目に飛び込んで来たもの。
  
   な、何と今度は黒い蝶ならぬ、黒い蜻蛉(とんぼ)が、
  トマトの葉っぱの上に止まっているではありませんか・・。
  
   当然の事ながら、カメラは持っていません。
  “待っててね・・” と、心の中で祈りながら引き返しました。

   本当に運良く撮れたのが冒頭の写真です。
  この黒い蜻蛉は、今回が二度目ですが、【前回】 とは明らかに違います。

   とんぼ、蜻蛉、蜻蜓、秋津あきず、みんなトンボの事ですが、
  漢字にすると何と詩的になるのでしょう。
  又、蜻蛉の美しい羽根、「蜻蛉領巾あきずひれ は、万葉集にも詠まれています。

   「・・ 略 ・・たらちねの母が形見とわが持てる
    まろみ鏡に 蜻蛉領巾 め持ちて馬吾背あがせ・・ 略 ・・」

ハーブの安らぎと時めき

2010-08-12 16:50:16 | ハーブと香り雑学


   「バリ、バリ、バリ!」 
  すさまじい雷鳴の轟きに目覚めた朝。

   反射的に見た時計の針は、
  5時20分を指していたでしょうか・・。

   もう1度、うとうと・・。
  気が付くと8時過ぎ。

   今日は資源ごみ回収日。
  慌てて支度をし・・。

   今日は、強く降るという事は
  ありませんが、雨降りです。

   従って一時のどう仕様もない暑さは
  ありませんが、蒸し暑いこと!
  道理で、その湿度は75%。
  
   その雨も午後3時頃には、
  上がったようです。

   さて、今、ハーブの花、
  「オレガノ」 が満開です。

   言うまでもなく、ハーブとは香草、香る草。
  この香りを味わうだけで、リラックス出来、楽しめます。

   又、このオレガノもそうですが、
  ハーブの花はパステルカラーの優しい色が多く、
  その小さな可憐な花は、見ているだけでも癒やされます。

   見て嗅いで・・その上、お茶や料理に始まって手芸に至るまで使えるという、
  贅沢さ、奥行きの深さ。夢中になるのも仕方ありませんね。 



   今日は、大好きなハーブ、「オレガノ」 にこだわってみました。
  オレガノは花も然る事ながら、優しい名前の響きも大好き。
  そしてもう一つ。昨日も登場の、オレガノ柄の硝子カップ。
  
   以前にも、このブログに登場した事がありますが、
  暫く行方不明だったものです。お気に入りだっただけに見つかって、ホッ・・。
  そんなこんなで、【過去記事】 とも重複してしまいますが、ご勘弁を。

   「オレガノ」 は、和名 「花薄荷(ハナハッカ)」、
  別名 「ワールドマジョラム」 と呼ばれる、ヨーロッパ原産の花です。

   ギリシャ語では、“山々の喜び” という意味だとか。
  昔は、若い2人の幸せを願って新婚の夫婦の頭にかぶせたりしたそうです。

   このオレガノ、開花期が1番香りが強くなるそうです。
  私は今日も紅茶と一緒に。至福のひと時です。  

読書は心のスパイス

2010-08-11 16:36:16 | A・クリスティーの館


   台風北上中、しかも昨日は
  1日中不安定な天気。

   こんな風(ふう)ですから、
  てっきり曇天の空・・
  と、思って起き出した今朝。

   意外にも写真のような青空です。
  思わず緩む頬。

   おまけに室内と室外の気温の
  差は、ほとんどありません。
  何だか得した気分。

     尤もそれは朝早い時間だけで、
    午前9時半には30度を越えてしまいましたが・・。

     でも早い時間だけにしろ、爽やかな空気の下で
    雨粒の宝石を目にしたり、木陰の爽やかさをしばし満喫。
    
     ここでは、今日1日の元気を貰った気分です。
    そうそう、こんな光景も・・。

     “・・・略・・・庭には涼しい木陰が
    あちこちにあり、黄金色の光が、
    ゆらゆら揺れていた。”

                                       【「アンの青春」 第17章】


【オレガノの花&ティーカップ】

     さて、シドニー・シェルダン作 「時間の砂」(上下巻)は、
    あれからほどなく読了。

     歴史物は、漢字の読みに四苦八苦して時間がかかりますが、
    さすが、この手の小説はスイスイ。

   スペインの民族対立も扱っていて、
  1国に複数民族が暮らす国家の困難を考えさせられます。

   国境のない世界、地球市民等など・・言葉は優しく、ある意味理想ですが、
  対立は必然ですものね。世界のあちこちで紛争は起きています。
  
   幸い単民族国家の日本。島国という恩恵も受けています。
  これまで内紛はありませんでしたが、
  果たしてこれからはどうでしょう。日本の行く末を思います。
 
   ~なんて話はこの位にして。やはり私は、こちらが落ち着きます。
  今回は、アガサ・クリスティー作 「ゴルフ場殺人事件」。

   事件とは何の関係もないのですが、その中のある1つの描写を記して置きます。
  所謂(いわゆる)、電車の中でのお化粧です。

   今の日本でも日常茶飯事ですが、この小説が書かれた、
  およそ100年前の日本では、あり得ませんでしたものね。

 「あらら、大変!」 と、少女は叫んだ。
「あたし、白粉のパフどこへやったかしら?」
彼女は、こってり白粉を塗り付け、
小さな手鏡で出来栄えを見ながら、口紅を付けた。
人前をはばかる様子は全然ない。
「ね」と、私は遠慮がちに言った。
「失礼だけど、なぜ、そんな事をするの?」
少女はちょっと化粧をやめて、さも驚いたように私を見つめた。
           ~アガサ・クリスティー 「ゴルフ場殺人事件」 より