朝ごはんが終わって、
冷たい空っ風の中を朝の散歩から帰ってきたHalが、
ソワソワし始めた。
家中をウロウロ走り回って、私たちに付き纏うのは、
(どこかつれていって!)
というアピールだ。
出かけたのは、
Halと初めて“お見合い”した公園…。
日曜日だというのに、寒いせいなのか、
いつもの休日と違って、予想外に駐車場は空いていた。
『思いやり駐車場』の隣の、
一般用の駐車スペースに止めて、休んでいると
隣の『思いやり駐車場』に一台のステーションワゴンが入ってきた。
中から出て来たのは、4、5歳の男の子を連れた30代の若い夫婦、
スタスタと車を降りていく様子を見ると
とても“車椅子マーク”をつけているようには見えない…
「一般用の駐車場が空いているのに、どうしてだろう…」
と言うと、
「“思いやり駐車場”の意味がわからないんじゃないか」
と夫。
「仲良さそうな、感じのいいファミリーなのに…」
「なんか、残念だなぁ」
横に止まった車の中で、
そんな会話をしているとも知らないで、
周りの目を全く気にする様子もなく
若いファミリーは、
ニコニコしながら車を降り、遊びに行ってしまった。
電車の“優先席”と同じ感覚なのかなぁ…。
車椅子マークがないと止められない、
のが“思いやり駐車場”だと思っていたけれど…。
電車の優先席と違って、
駐車場の場合は、運転者が乗っていなければ車はすぐには動かせない。
なぜ、そこに気づかないのだろう…。
「車椅子マークの看板が立っているのを、子どもが見て『コレ、なあに?』ってきかれたら、なんて説明するのかなぁ…」
返す返すも残念だ。
人もまばらな公園には
梅の花が咲いていた。
もう、春だ。