(どうせ貰えないだろうな…)
この時期、
母はモテない息子のことを思う。
昨年は、
《星の王子さま》チョコを贈った。
息子はずいぶんと喜んでくれたようで
すぐに、
『星の王子さまチョコイイね!』
という返信が来た。
今年も同じじゃ芸がないので
《ムーミン》チョコを贈ることにした。
なぜキャラクターチョコなのか…だが、
もし巷に溢れるハートマークや恋人仕様のチョコを贈れば、
嫌味な母親だと思うかもしれない。
そこで、
どうせ食べるなら楽しいほうがイイだろう…と、
母はモテない息子を気遣う…。
彼はIT企業のゲーム部門で
キャラクターデザインの仕事をしている。
同じ職場には女子もいるらしいが、
本人いわく
“恋愛対象外のタイプ”ばかりだそうな。
(ー ー;)
きっと、それはモテない息子の言い訳だ…
母の私は想像する…。
2月14日の息子は、どうしているかと…。
夜8時すぎに仕事を終え、
メトロと電車を乗り継いで
駅前の深夜スーパーで夕飯のお弁当を買い、
とぼとぼと自分のマンションに帰ってくる…
エントランスの宅配ボックスを開け、
母から届いているチョコを見つけて
部屋に入る…
パッケージを開けると
そこには、
子どもの頃好きだったムーミンのキャラクターチョコが現れる。
彼はニヤリと笑うだろうか。
今年は、どうだろう…
『ムーミンチョコいいね!』
が来ると良いけれど…。
(-_-;)