声の仕事とスローライフ

ただ今、仕事と趣味との半スローライフ実践中。遠方の知人友人への近況報告と、忘れっぽい自分のためのWeb忘備録です。

劇場

2020-07-30 13:10:00 | 映画・ドラマ
『火花』は観ていないけれど

この『劇場』は観たくなった…


動機は単純。

山崎賢人くんのファンだからだ。


彼の表情が、
我が家の次男の時折見せる表情とソックリなのだ。

あの、
口をまっすぐ結んで、薄笑いを浮かべる顔に親しみを感じる。

はにかむような、
あの顔は若者特有の表情で、年寄りには絶対にできない…

『羊と鋼の森』の賢人くんも良いが

この『劇場』の賢人くんも非常に良い…

と思う。


行定監督が「彼のキレイな顔を汚したい」
と言っていたが、

映画に登場する賢人くんは、ホームレスかと思うほど“汚い”

その、すっかり汚くなった彼が醸す不思議な魅力に引き込まれてしまうのは、

相手役の松岡茉優さん扮する“サキさん”だけではない。


Amazonプレミアムのストーリー紹介の欄に書かれていた事が全く違うとは思わないが、

ストーリー自体が云々ではなく

この映画の面白さは、

主人公の心の機微の描き方だと思う。

淡々とした賢人くんによるナレーションが、

寡黙な主人公の言葉で表せない様々な感情をフォローしている。

それらは、
時に俗っぽく打算的であったり
時には怠惰で無気力であったり…だが、

表面に出てくる賢人くん扮する主人公“永田”の言葉は、

いかにも演劇人らしく
台本に出てくるようにセリフっぽくて、

観ているものは、
つい、そのセリフの面白さにつられ、彼の虜になる。

主人公の内面と外面とがとてもわかりやすく描かれている。


観ている途中から、
何なのかわからない涙がこぼれてくる。

(これは何の涙なんだろう…)

と思うのだが、

…わからない。


最後まで理由のわからない涙が出てくる…


観終わったあとで、涙の理由を考えてみるが、

…わからない。

“感動”でも“共感”でも
“哀しみ”でも“切なさ”

でも、なさそうだ。

どう表したらいいのかわからない感情が
心の奥にある…

( オバハン、どないしたん?)

と、
自分自身に問いかけてみる。


そうだ!

コロナが落ち着いたら

下北沢の劇場に演劇を観に行ってみよう!

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