不定愁訴のせいなのかリアルな夢を見る。
普通は目覚めた後に忘れるものらしいが、
私の場合は、いつまでも気になる事が多い。
一昨日も、仕事でミスする夢を見た。
ミスとは言っても、着替えが手間取って本番に間に合わない…そんな夢だ。
最初は、スーツの下に着たインナーのブラウスの色が気に入らない…というところから始まった。
薄いベージュのスーツの中に妙な緑の蛍光色のブラウスを着ていた。
インナーだけが浮いていて変だと思って着替え始めた。
もう本番の時間なのに私は控室でモタモタしていた。
主催者が覗きに来て、
「まだ大丈夫ですよ」と言う。
その言葉に甘えて、
相変わらずゆっくり着る物を選んでいる…
最後は、黒のタートルネックのセーターを1番下に着て、
その上に白いU首のカットソー?
そのまた上にグリーンのブラウスという不思議なコーディネートを鏡に映しながら
(コレ絶対に変だ)
と悩んでいる自分がいた。
主催者が来て
「もう前半が終わったので、第三部だけお願いします」
と言う…
その言葉に、
(自分はもう必要ないってこと?)
と落ち込んでいた。
夢なのに、いつもと違うのは
ストーリーとして成立している事だ。
以前も着替えが間に合わない夢は見たが、
一昨日の夢ほどのリアルさはなかった。
なぜ、あんな夢を見たのだろう?
と考えたら
寝る直前に読んだ本のことを思い出した。
角田光代さんの短編だ。
長い題名だったが話は短かった。
失恋して仕事をやめた元派遣社員の女性が何もかも辞めて部屋に引きこもっている…
仕事をしている時はオシャレに気を遣っていたのに引きこもってからはジャージを着ている…そこへ弟が心配してやって来てドライブに誘う…
ジャージ姿のまま弟とドライブするうちに家族と過ごした昔を思い出し、
少しずつ気分が前向きに変化して行く…そんなストーリーだった。
その中の《着替えるのが面倒くさい》という点で妙に共感した。
アレコレ考えるのが面倒くさい。
私も今、まさにそれだ。
週末はコンサートの仕事が2日続く。
夢と違って着替え用の控室もいらないし、
顔出しのないナレーターは別に何を着ても良さそうだけれど、服装は大事だ。
私のような不器用な人間は特に…
影ナレであっても服装は声にも読みにも影響する。
出かける前に着替えに時間をかけないようスーツの中に何を着るか、
今から組み合わせてハンガーにセットしておこう。