『モスクワ空港~ドゴール空港まで』
トランジットのゲートは3つあった。
うち2つは団体客専用らしい。
ほとんどの日本人団体客は、ここで別の機材に乗り換えるとのこと。
パリ行きの日本人団体客はいないらしい。
一番後ろに並んでいると、ロシア人の係員が「パリ、パリ!」と叫んでいる。
どうやら、一番端のゲートがパリ行きらしい。
急いで行って見ると、さきほど叫んでいた女性係員から「シミズ?」と訊かれた。
私を探していたのだった。
近くにいた日本人の若い女の子が「読みかたを訊かれました」と私に教えてくれた。
「SHIMIZU」というスペルは読めないらしい。
SHという発音が、ロシア語にはないのだという。
薄暗いモスクワ空港は、BGMもアナウンスもなく静かだ。
トランジットの待合室からラウンジが見えたが人はまばら・・・。
どこからともなく『ボルガの舟歌』が女声コーラスで聞こえてきた。
聴き入っていると、トランジットのゲートで私の名前の読みかたを訊かれたという若い女性と
待合室で一緒になった。
彼女は単身で、これからパリに語学留学だという。
彼女が「あれは賛美歌ですか?」
と私に訊いてきた。
確かに賛美歌のような静かな歌い方だ。
こんなに淋しくて物悲しい「ボルガの舟歌」を聴くのは初めてだ。
待ち時間1時間15分の予定が過ぎても、まだ案内がない。
仕方がないので、パリ語学留学の彼女と、正月休みを終えて留学中のベルサイユ音楽院に
戻るという武蔵野音大のバイオリン専攻の女子学生と雑談。
日本人は、どうやら私を入れて3人のようだ。
語学留学の彼女が、飛行機の座席券がないと言ってバッグをゴソゴソ探し始める。
随分そそっかしい子だ。
成田で、ホストファミリーの住所と電話番号を書いたメモも無くしたらしい。
大丈夫だろうか・・・。他人事ながら心配になってくる。
友人マダムMから貰ったパリ市内の地図を彼女に渡すことにした。
トランジットのゲートは3つあった。
うち2つは団体客専用らしい。
ほとんどの日本人団体客は、ここで別の機材に乗り換えるとのこと。
パリ行きの日本人団体客はいないらしい。
一番後ろに並んでいると、ロシア人の係員が「パリ、パリ!」と叫んでいる。
どうやら、一番端のゲートがパリ行きらしい。
急いで行って見ると、さきほど叫んでいた女性係員から「シミズ?」と訊かれた。
私を探していたのだった。
近くにいた日本人の若い女の子が「読みかたを訊かれました」と私に教えてくれた。
「SHIMIZU」というスペルは読めないらしい。
SHという発音が、ロシア語にはないのだという。
薄暗いモスクワ空港は、BGMもアナウンスもなく静かだ。
トランジットの待合室からラウンジが見えたが人はまばら・・・。
どこからともなく『ボルガの舟歌』が女声コーラスで聞こえてきた。
聴き入っていると、トランジットのゲートで私の名前の読みかたを訊かれたという若い女性と
待合室で一緒になった。
彼女は単身で、これからパリに語学留学だという。
彼女が「あれは賛美歌ですか?」
と私に訊いてきた。
確かに賛美歌のような静かな歌い方だ。
こんなに淋しくて物悲しい「ボルガの舟歌」を聴くのは初めてだ。
待ち時間1時間15分の予定が過ぎても、まだ案内がない。
仕方がないので、パリ語学留学の彼女と、正月休みを終えて留学中のベルサイユ音楽院に
戻るという武蔵野音大のバイオリン専攻の女子学生と雑談。
日本人は、どうやら私を入れて3人のようだ。
語学留学の彼女が、飛行機の座席券がないと言ってバッグをゴソゴソ探し始める。
随分そそっかしい子だ。
成田で、ホストファミリーの住所と電話番号を書いたメモも無くしたらしい。
大丈夫だろうか・・・。他人事ながら心配になってくる。
友人マダムMから貰ったパリ市内の地図を彼女に渡すことにした。