家の周りで猫の白雪ちゃんが遊んでいる…
近くでダルメシアンが散歩している。
ロメオかな…
風が吹いてきてブルーシートがロメオの体を包んだ…と思ったら、
そこへ猛スピードで暴走車が突っ込んできてロメオはシートごと跳ね飛ばされた。
(あぁ、もうダメだ)
そっと左前方を見ると…あれ?
はねられたと思ったロメオが歩いている。
生きている…
(あぁ、よかった)
これは夢だ。
何より夢でよかった。
ロメオは10年以上前に飼っていたダルメシアンだ。
なぜHalではなく今朝の夢にロメオが出てきたのだろう。
夢の意味を考える。
ふと、遠い記憶が蘇ってきた、
ロメオより、もっと昔飼っていた犬の記憶だ…
小学生の頃、
父の愛犬、セッターのマックが家の前で車にはねられた。
大きな身体を横たえたマックの腹部が裂けて血が出ていたのを覚えている。
その裂けた傷口を母が必死で押さえているのを見て、
「マックが死ぬる〜っ!」
と、私がわーわー泣き叫んでいると、
父が飛んできて、そのマックの裂けた腹部を釣り糸で縫って繋ぎ合わせた。
慌てず騒がず、父が無言でマックの腹部を器用に縫う姿を見て、
応急処置の素早さに驚いたことを覚えている。
ハンティングが趣味の父にとって猟犬のマックはペットというより大事なパートナーでもあり、簡単に死なせてはならない存在でもあったのだ。
犬の生命力の強さを知ったのも、たぶんあの時だ。
飼い主が必死で助けようとすれば、
犬も必死で生きようとする…
その後も父は何頭もの猟犬を飼ったが、
皆んな良いパートナーだった。
愛情をかけてケアしてやれば、犬はそれに応えてくれる。
遠い大昔の記憶だが、
マックが元気になって動き回れるようになった時の嬉しさは忘れない。
今朝の夢は、きっと亡き父からのメッセージだ。
愛情をかけてやれば、それに応えようとしてくれる…
Halもきっと、そうだ。