月明かりがベランダから寝室に差し込んでいた…
が、まだ辺りは暗い。
時計を見ると3時過ぎだ。
すぐ耳元で猫の鳴き声が聞こえる。
(誰かを呼んでいるな…)
それにしても近い。
ここは2階だし、気のせいかな?
いつまでも鳴き止まないので、仕方なく起きた。
階下ではHalも起きているような気配。
身体をパタパタさせる音が聞こえる…
鳴き止まない猫の声は、2階のベランダ辺りから聞こえているようだ。
懐中電灯で照らすと…
仄暗いベランダの隅にキジトラの猫の姿…
ユキちゃんだ。
「静かに!」
と言って照らすとスッと離れのウッドデッキの方へ飛び降りていった。
下の方にチラッと白雪ちゃんの姿が見えた。
最近の彼女たちは、いつも一緒にいるようだ。
ここに居れば安心だと思っているのだろう。
時折、オス猫のジョーさんと、その兄弟と思える茶白のオス猫がきているようだが、
それをHalが必死で追い払っている。
Halにしてみれば、気になって仕方がない存在なのだろう。
我が家に出入りしている修理屋さんが、
「ネコが欲しいと言う人がいるのでもらっていきますよ」
と言っていたが、どうしたものかなぁ。
《飼い猫希望》の白雪ちゃんなら誰にでもすぐに懐くのではないかと思うが…
白雪ちゃんにとって1番幸せになのは?と考えると、
私も夫も、なかなか決心がつかない。