雲竜梅というのは、枝垂れ梅です。毎年、ご近所の庭で白滝のような、みごとな花を咲かせてくれます。まだ1分咲き。待ってます。
雲は多いけれど暖かい一日でした。
子ども達は外遊びが多く、私もつきあって、バレーボールでキャッチボールしたり、ふわボールであてっこしたり。
1年生の子ども達を観ていると、本当にひとりひとり個性的です。
運動神経が良くて強いボールが、大好きなAくんはあれこれみんなに、指示します。
「先生フライ投げて、次、ぼく。Bは後。次Cにさしたれ。」といいますが、実際は自分ばかり受けたい。
Bくんは「えー。さっきからAばっかり。次はぼく。」と時々言います。
「待て、ぼくが、もう一回してからや。」Aくんはなかなかきいてくれませんがもう一回の後はBくん。BくんはAくんの4分の1くらいしかボールを取りません。
Cくんは、「ぼくは、いいよ。ぼくはブロックするよ。」って、ボールに触りもしません。
少し経つと、もう、ボールには触れず、Aくんが手で受けたときは☆、頭で受けたら月のマーク、受け損なったら×と、砂に書いては手を叩いて喜んでいます。
そして、このグループの要はCくん。Cくんが、離れるとBくんも離れてしまいます。
二人に離れられると、Aくんは遊びが成り立たないので、Bくんをギリギリのところで懐柔します。「よし、次、B行き。」と。
そして、大人から見ると不公平に思えても、3人とも、この遊びを楽しんでいるのです。絶妙のバランス感覚で、3人でいることを選んでいるのです。
Aくんは、指示をしていますが、二人が全て言うことを聞いたら、歯止めなく指示しだすし、面と向かって対立されると、暴力をふるったりするので、相手は嫌になって遊べなくなってしまいます。
Bくんは、自分でもボールを取りたいけれど、独占してずっとするには体力も気力も続きません。
Cくんにボールのキャッチをしたら、ボールが苦手なCくんは、すぐ疲れて嫌になってしまいます。しかし、二人とも、Aくんがするちょっとダイナミックな遊びはしてみたい。
指示して強いAくんが場を作っているようにみえますが、実は、Bくん、Cくんがうまくそれぞれの距離を決めて、時には「ぼくはそれはいやだ。」と対立せずに、伝えることで、Aくんは暴走せずに。自分をコントロールでき、このグループは遊びを維持できているのです。
独裁者を作るのは、無言の傍観者。
子ども達はいつ、黙ることを覚えてしまうのだろう?