アヴェ・マリアは、バッハの平均律クラヴィーアにグノーがメロディをつけました。
ヨハン・セバスチャン・バッハ(1685年~1750年)の平均律クラヴィーア集より第一集(1722年)
第一曲 ハ長調 BWV846
http://classical-music.sakura.ne.jp/ID3v2-2/J.S.Bach-WohltemperierteKlavier-No1-1.mp3
シャルル・グノー(1818年~1893年)のアヴェマリア(1855年)
http://classical-music.sakura.ne.jp/ID3v2-2/GOUNOD-AveMaria.mp3
バッハが生きていたらなんて思ったかは、わかりませんが、これ以上の理解と共感は無いと私は思います。133年の時を越えたグノーからバッハへの尊敬と憧れの現れです。
白内障で入院中の父を次男とお見舞い。関西医大の病室から望む淀川。療養中に美しい景色を眺められるのは、ありがたいです。父は俳句を書いていました。色鉛筆を持ってくるように頼まれました。昔から絵が好きで時々描いていたのですが、最近はめっきり描かなくなっていました。美しい景色に絵心が動いたようです。
午後から、イベールのコンチェルト三楽章。スラーですばやい蛇のように動くこの楽章。レガートがいのちですが、早くばっかり思っていると、指が流れて音程やリズムが曖昧になってしまいます。ゆっくり音程を確かめながら、練習しました。
夜、夫が韓国出張から帰国。ハングルは全くわかりません。どっかで見たようなパッケージ。明治製菓と森永製菓…ではありません。それにしてもそっくり。
これは、「平壌」と言うお酒。16度。北朝鮮のお酒だそうです。
今回は休日が一日取れたので、38度線の近くの「統一記念館」を案内してもらったそうです。
京義線長淵駅の蒸気機関車が展示してあったそうです。
朝鮮半島を横断していた列車は、1950年南北分断のときに非武装地帯に銃弾を受けたまま置き去りにされ、2005年協約が締結されるまで放置されていたそうです。
線路はそのときに復活して、線路沿い北朝鮮に少し入ったところに韓国企業が進出して町ををつくり鍋ややかんを作っているそうです。そこの人たちが何かで移動する時だけ、監視のもとで列車が動くそうです。
友好の象徴の企業で働く人たちは、「有事の時には人質なんだ」と、説明されたそうです。
一方では監視小屋。一方では統一と友好の象徴。複雑で綱渡りの関係が続いています。
ここで働く人たちが、世界で一番平和を願っているのだと思います。
今日、全ての毛布を洗濯機に入れて、ついでにパジャマも、それからコインランドリーに行って乾燥・・・落ち着きました。
コインランドリーで毛布を乾かしている間に、古本屋に行って、本を2冊買ってきました。
「ズラータの日記ーサラエボからのメッセージー」ズラータ・フィリポヴィッチ 二見書房 1994年
1991年サラエボの音楽学校でピアノを学ぶ10歳の少女ズラータの日記。92年のボスニア内戦勃発、サラエボ包囲を経て93年10月までの日記だそうです。
「ヒットラーのむすめ」ジャッキー・フレンチ すずき出版 2004年
これは児童文学。帯の文章「もし自分がヒットラーの子どもだったら、戦争を止められたのだろうか?もしいま、誰かがヒットラーと同じようなことをしようとしていたら、しかもそれがぼくの父さんだったら、ぼくはどうするべきなのだろうか?」
こういう本に出会うとつい買ってしまいます。
ドップラーのアメリカを練習していると、最後の数小節、苦手なタンギングの嵐。2ndは簡単だと思ったのに、甘かった。この機会に苦手を克服しよう。
近所の公園の前を通りかかったら、メタセコイアがすっかり紅葉していました。
レッスンの後、午後から父が白内障の手術をするというので、病院に付き添いました。80歳。年を取ったせいで、耳が少し遠くなったのと、目が悪くなった他は、いたって元気。歯もすべて自分の歯。毎日散歩も欠かしません。畑で、野菜をつくるのと、公民館でカラオケをするのが趣味。
でも、痛いの嫌い。手術は怖い。病室に行くとすっかり病人気分で「まいったなぁ。さんざん脅かされた。見えなくなるかもしれないって。」と不安そうに連発するので、「怖いよね。」と初めは聴いていましたが、ついに「あんまり心配したら、思ったとおりになるよ。」と一言。
「そうかぁ。」「そうだよ。」
それからは孫の話をして過ごし、「いってらっしゃい。」と手術室の前で言ったら、手を振ってちょっと笑って手術室に入っていきました。
「刃物入れんねんで。怖いでぇ。体ギューッと固くなったわ。」1時間ほどで帰ってきた父は、眼帯をかけていましたが、それでも安心したのか、顔色もよくなって良く話しました。
家に帰ると次男が目が痛いと訴えるので眼科につれていくと、ヘルペス。
なんだか一日、病院通い。フルートは2時間くらいしか持てなかった。
御堂筋の銀杏は黄色く色づいてきました。大阪市庁舎にクリスマスイルミネーションが出現。中ノ島の歩道もイルミネーションの通路が出来ているようです。昼間はちょっとわびしいですが。
今日は、11時からトリオ、12時からデュオそして13時からレッスン。…集中力限界です。
トリオはKYさん、KMさん(イニシャルトークも苦しくなってきました)と私。
KMさんが着くなり高いヒールのついたブーツを脱ぎ捨てて、スリッパに履き替えて、びっくり。以前ブログに書いた「高いヒールはフルートの敵」っていうのを、読んでくれたらしいです。なんだかとても深く受け止めてもらえたような気がして、とってもうれいしいです。
トリオはカステレード「フルート吹きの休日」、ダマーズ「組曲パストラーレ」、クーラウ「3つのトリオ」の第1曲。
ジャック・カステレード(1926年~)パリ生まれパリ音楽院でメシアンにアナリーゼを学び、エコールノルマルで教鞭をとり、現在北京中央アカデミーの作曲法教授。1963年「フルート吹きの休日」を作曲。フルート4重奏でも演奏されます。
ダマーズ(1928年~)ボルドー生まれ、ビュセルに作曲法を学ぶ。1988年「組曲パストラーレ」作曲。ベルトミュー、タイユフェールの流れを汲み、旋律を持った簡素なロマン派的作品。ダマーズホームページ見つけました。MIDIつき、ダマーズピアノ、清水信貴フルートの演奏会用ソナタ他にも何曲か聴けます。
http://chezdamase.com/index.php?id=23
演奏会用ソナタは、チェロを入れて、演奏したことがありますが、親しみやすいメロディー、フランス的な軽くて明るい感じ。エスプリとか、アンニュイな感じだとか、そんな言葉が似合う曲だと思いました。
フリードリッヒ・クーラウ(1786年~1832年)ハノーバー生まれ後、コペンハーゲンに移住。7歳の時に井戸に落ちて片目を失明。ベートヴェンと同時代人。
クーラウ協会 作品年表、MIDI、コラムなど、熱烈なファンサイト見つけました。
http://www.kuhlau.gr.jp/colum.html
歌劇においてはモーツアルトに比すと、書かれています。深い作曲家のようです。
初顔合わせ、初見大会は、「アちょっと待って、ずれちゃった。」と止めてばかりの私でした。待つと次は、入れない。拍を数えられない私でした。がんばりまーす。
モイーズの「ソノリテについて」を見てみると、初めは2音だけ。4分音符と、全音符。2音符はいくら伸ばしても良い。伸ばした後すばやく息を吸い、良いと思った音を出来るだけ再現しながらもう一度。
長い音を出来るだけ均等に、美しく伸ばすことは、とても難しいです。フルートは息を吹き込まないと鳴らない楽器です。均等に鳴らすということは、息を吹き込み続けるということ。息は肺と気道、口を通って出てきて、当然ながら身体を止めては息を吹き続けることはできません。
次の「低音の柔軟性」の課題では、4分音符が4つ書いてあって、その課題が音を変えていくつも。この4つの音を60の速度で4拍づつクレッシェンド、ディミュニエンドで。これもやはりロングトーンの練習で、できるだけなめらかに増幅し、減衰する。
単純なことほど、ごまかすことができず、難しい。
陶芸家は、同じ器を同じサイズでいくつも作り続けることが出来てこそ一人前と言われるそうです。
ラリューさんが、「フルーティストが技術に費やす時間は、ピアニストほど取らなくても良い、その分ソノリテに時間を費やすべきだと思う。」と先日言っておられました。
最近、ソノリテをしているとチベットの瞑想のための楽器シンギングボールが、イメージにあがってくることがあります。
シンギングボールの金属の器の周りを木の棒でこすりながら回すと、金属が共鳴して音が鳴ります。ワイングラスの口に水をつけて回すと、音がするのと同じ原理です。力を入れすぎたり、離れてしまったりすると音は全く出ません。ちょうど良い微かな一定の力で触れるくらいで回していると、かすかな音がして、そのうち共鳴が共鳴を呼び、腹の底に響くような音がしてきます。
一瞬何処でなっているのかわからないけれど、確かな響く音です。
心や体がゆさぶられて、すっきりする。お風呂に入ったみたいな感じ。
フルートで再現すれば、身体を緩めて共鳴を、さえぎらないようにする。しかし、手放しで緩めるではなくて、細心のコントロールで微かに力を入れる。…もうホンノ少し。
昨夜、辻井伸行さんのヴァン・クライバーン国際コンクールでの、20日間を追ったドキュメンタリーを見ました。
伸行さんの言葉、練習は楽しい、一度も嫌だったことはない。
運営する音楽家の話、ホールは礼拝堂で、私達演奏家はそこで、礼拝をあげる。私達の神はシューマンやブラームスやベートベン。
室内楽の共演者の言葉、自分の考えだけにこだわって、心を閉ざしている人はいなかった。重要なことは共演者の言葉や、意図に耳を傾けることができるか?ということです。
共演の指揮者の言葉、ノブは息の音を耳で聴いて、あわせる。耳による合わせ方は、視覚によるそれよりも、ずっと優れているのかもしれないと思いました。
ホームステイをする、ホストファミリーを念入りに選出し、コンクールの出演者のために環境を整えること。優勝者に一年間の演奏世界旅行がついていること、この財団が、優勝者だけでなくファイナル入賞者を育てるために、その後いろいろなサポートを行うことなど、人を育てるシステムを築き上げていることに感心しました。
夕方から冷たい雨が降ってきました。
お昼はおうどんを作って、頂きました。夜はお鍋。暖かいものが恋しい一日でした。
家にこもって、練習するにはとってもいい日。
昨日Ipodにダウンロードしたリゴレット、ガロワは、エイトキンと違ってテンポが比較的ゆっくり。エイトキンはピアノ、ガロワはオケ。ピアノと違って小回りの利かないオケはゆったりと演奏しなくてはついて来れません。ゆっくりと演奏される分、丁寧で上品。フランス風の小粋な感じがします。
エイトキンはピアノと2本のフルートの動きが躍動的で、大胆。
モティーフはベルディ、イタリアオペラ。ドップラーはハンガリー、エイトキンはゲルマン系、ガロワはフランス。
イタリアっぽさを出したければ、大胆に、艶っぽく。そして、ドップラーが民俗音楽を取り入れていたことを考えれば、土臭さも少し必要か。でも、文化が入り乱れていたハプスブルクの影響下にあったことを考えれば、優美で洗練された感じも必要だなぁ。
さて、どう演奏するのが、作曲者の意図を汲み取ることになるのか。おもしろくなってきました。
もっと吹き込みながら考えたいと思います。
デュオをするようになって、いろんな人が演奏しているドップラーのフルートデュオ(ピアノ入れてトリオ?)を聴いてみました。
手持ちのCDランパル、ガロワ、エイトキン他に、You tubeに投稿されている名前もわからない世界中の、フルートを楽しんでいる人々。
聞いてみたら、別に有名でなくても素晴らしい演奏もあり、ゆっくりだろうと、早かろうと「おもしろい!」と思える演奏はあるし、全体にまあまでも一部分「この演奏のここが魅力的!」って演奏もあり。
本当に「別に一番を決めなくても楽しめればいいんだなぁ。」ということの体験がここにあります。
You Tubeってそういう意味でも、すごいサイトだと思います。
情報の民主化。
ただ後は、積み上げた技術や、創作活動で、人が生きていけるようになるは、どうしたらいいのか?ってところだけですね。
おもしろい時代がやってきました。
花粉症で、目がかゆいです。以前調べてもらったら、スギ、ヒノキの他、カモガヤ、ブタクサ、カナムグラ、1年の内、何も無いのは、1月と7月だけ。春に比べればましですが、ストーブの前に、花粉付きの服のまま立たれると、目や鼻が途端にクシュクシュします。寒い、でもかゆい。誰か帰ってきて着替える度に、絞ったぞうきんで床の花粉をしょっちゅう拭き取り、花粉症のおかげで、家がきれいになります。
今日は近所の国道沿いにクラッシックコンサートを開ける喫茶店があると聴いて、KYさんと偵察にいってきました。2階建てで、広いフロア。ハーフサイズですが、ピアノもあります。40席のあるフロアを貸しきってコンサートを開くことができます。
葉山珈琲 http://www.hayama-coffee.co.jp/
アンティークな内装、落ち着いた雰囲気で、お店の人の対応も柔らかく丁寧で、いい感じ。
フルートデュオコンサート開こうかな?難を言えば最寄り駅が徒歩30分以上。車か、ご近所で自転車で来られる人しか呼べないこと。私の地域からも少し離れている。お客様が来てくれないとペイしないし…これが一番不安。
内容には自信がありますが…どうかな?
昨日は、茨木のKYさん宅で、選曲。5時間位、吹き続け。私もだけど、KYさんもかなりの音楽好き。お茶も飲まずに、吹き続け、ついに、お茶を催促してしまいました。吹いていると、つい忘れてしまいます。それにしても、パウエル同志だと、腕はともかく、響きが良い。低音なんか音が増幅される感じがします。
「タイス瞑想曲」をお店の人の了解を得て、合わせてみました。空調が少しうるさいけれど、響きも良いです。後で聴いたら空調はコンサート中は一部止めることも可能だそうです。
後は集客力次第ですが…営業力の無い私達です。むずかしいかな。