音楽の喜び フルートとともに

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ハーモニーの不思議 純正律と平均律

2024-08-19 21:00:00 | 音楽様式
日曜日は、プロージット室内管弦楽団
10月20日(日)フェニーチェ堺 大ホール
ベートーヴェン「第九初演200周年記念」コンサート
ー1824年、初演プログラム再現公演
指揮木許裕介さん、 ソリスト杉浦希未さん、 谷田奈央さん 清原邦仁 さん、池田真己さん
の、練習でした。
サンスクエア堺で午前中は管セクションと弦セクションに分かれて練習しました。

管セクションのトレーナーは深谷武生先生

弦セクションは横山亜美先生

先日、富久田先生に言われて抜き気味、内側に向けて吹くようにしたら
今度は低い。
あれれ?
たぶん言われた通りの吹き方になっていないかも。
仕方ないのでもとに戻して吹いたらあっているようでした。 

午後からは深谷武生先生指揮で全員合奏。と言っても声楽はまだですが。
なかなか音程は難しい。

本番は
「ここは純正律で吹いたら、合唱の人混乱するからね。」管は音がうねらないように長い音や他の音と和音を取る時に細かく調整していますが、歌の人はそれぞれの旋律で覚えて歌っているので、細かく言うと和音は平均律なのですが少々の波打ちは気にならないのです。

合唱とする時は調整が必要というお話しでした。

第九は四楽章だけですが、ミサ・ソレムニスはほとんど合唱と一緒なのでより難しい。
私は降り番なので関係ないですが、第九の第四楽章合唱つきは演奏するのでそこらあたりを気をつけたほうがいいのです。

と言ってもなかなかみなさんは実感がないと思います。

純正律と平均律の違いをピアノで実験されているYouTubeチャンネルがありました。

すごくわかりやすく解説されているので見るとおもしろいです。

ピアノは1音ずつ変えるというわけにはいきませんが、管楽器や弦楽器は場所によっては純正律が良いところと、平均律を取ったほうが良いところ。
少し明るめにしたい時は和音の真ん中の音を少し上げたり、暗めに寄せたい時は下げてみたり、そういう操作をしています。



目の音楽

2024-01-31 20:58:00 | 音楽様式
月曜日、あまりにも目が悪くなり、見えにくくなってきたので病院に行ったところ、関西医大に回されました。

9:30から診察のところ20分前には行って下さいと紹介状の他に受診にあたっての丁寧な案内書が後日届き、それに従って早めにつきました。

受付をして。

しかし、受診番号はすでに903番。
お年寄りも席がなくて立っておられます。
立って待っていると、「久米さん?」と眼科検診の白衣の方が呼ばれるのでみたら、大学のマンドリンオケの後輩でした。
「こんなところで!」というと「そうなんですよ。」
偶然ですが、スタッフも大勢いるのにその人に見てもらいました。

そこから、また別の検査。
写りやすくする薬を飲んで、検査。撮影。
待機。

ベルで呼んでもらって、別部屋で検査。
先生に会うまでに3時間。
そこから、また、今度は注射で造影剤を入れて、撮影。ということでそこから会計までに2時間半を病院で過ごし、次は2月16日。
全部で5時間半すでに2時半…お腹すいた〜!
この前素通りしたt-siteに寄りました。
しかし、おしゃれな店もTSUTAYAも素通りでレストラン街へ直行。

中華ランチをいただきました。
黒酢をかけて食べるのがおすすめ。
美味しかったです。

エビ雲呑のラーメン。
この細麺気に入りました!
コスパもよかったです。
何食べても腹ペコの身には美味しいかもしれませんが…。

この日は夕方から膝小僧骨折の整形外科の受診もありました。
こちらは予後良いらしく。ようやく無罪放免になりました。

ご心配、優しい言葉、手助けの数々ありがとうございました。

本当にみんな優しかった🙏

でもって今度は目。しばらく通うことになりました。大事にしましょう。

eye musicアイ ミュージック(ドイツ語でAugenmusik) は、演奏時に聴く人には気付かれないけれど、楽譜に目で鑑賞するという特徴を持っています。

パズルカノンにはまた暗号が含まれています。
 

ボード コルディエ(15世紀頃)の愛についてのロンドー「ベル、ボンヌ、セージ」はハートの形をしていて、赤い音符がリズミカルな変化を示しています。

一例はカノンで(真の暗号作品に近いのは、ソルフェージュ名を使用して文字が作品に埋め込まれているsoggetto cavato(音名を意味のある単語に並べて主題にすること=刻まれた主題)を使用した作品です。

「コネクション」という曲の楽譜、1794年。数十の詩篇賛歌と賛美歌を含むウィリアム・ビリングスの本「コンチネンタル・ハーモニー」の口絵

パズルのカノンは種類も豊富です。

4 声の円形カノンは、パズル カノンの1つで1 行の音符がグラフィカルな形状に刻まれていて、目の音楽の一種になります。

コルディエのベル、ボンヌ、セージは、大きなハートの中に音符の赤い表記ハートがあります

さらに、円形カノンが音楽的に終わりを持たず、「無限カノン」になることもあります。

無限の(円形の)カノンが円の中に刻まれていて、その円自体が「私を円形にしてください」を意味する暗号が含まれているこれも目の音楽の一種です。

ドッソ ドッシ(1489-1542年)音楽の寓話

の音楽の寓話からの拡大。匿名の正典は円で記され、ジョスカンによる正典は三角形で記されています。(光を集めると、原画に三角形のカノンのメモが見えます。)
En la maison Dedalusデダラスの家で
1375年作者不詳




ドレス比べ

2023-08-01 21:00:00 | 音楽様式
今日は金重さんと、直子先生ご紹介の桃山台の着物ドレスを試着に行ってきました。

思っていた以上に素敵です。
テンションが上がって…たくさん試着させていただきました。
金重さんももう買ってしまっていたのに、また試着していました。

サイズや、肩紐など自分に合うようにお直しもしていただけます。
ネット販売もされています。
赤い打掛けで作ったドレスにしました。
赤?!って思ったのですが、着てみると意外にも似合う?!

金重さんと吉岡先生が良いとお墨付き。
後ろも素敵な仕掛けがあるのですが、撮るの忘れました。
替わりに別のドレスの後ろ姿。
とても楽しかったです。

この前、器楽の最低音を出す楽器は何か?というのを調べてみましたが、人間の声で最高音は、どうでしょう?

クラッシック音楽の世界ではやはり、ソプラノ歌手。
一般的にはC4〜E6(下線1のド〜上線3のミ)までを受け持ちます。

B6(上線1のシ)まで出す人は当たりまえに存在しています。
そして歴代の中にはG♯6(上線4のソ♯)も複数います。

画像は残っていませんが、ルクレツィア アグヤーリやエルナ ザックはC7(上線6のド)まで出たと言われています。

高い声がでるから、優れているとか、良いとか言うものではありませんが、やはりそれなりの訓練と才能が無いと出せない音なので伝説のソプラノ歌手が並んでいます。

動画で最高音をテーマにまとめてくれているもの見つけました。
後半ほど高くなっています。

そして下世話な話ですが、音楽界においてオペラ歌手ほどゴージャスなドレスを着る人たちはいません。 
もちろんオペラの中の役どころということもありますが、モノクロが残念なくらい、ぶっ飛んでいるのもあります。








ロマンス

2023-05-01 21:00:00 | 音楽様式
今日は、六甲ライナーで六甲アイランドのサロン ド オルフェオで神戸エスカルと大阪エスカルのメンバーと合同練習でした。

海を渡って
六甲アイランドへ

オルフェオで

練習です。
6月18日(日)サロン ド オルフェオでの発表会に向けて
フルートオーケストラでのベートーヴェンの「田園」1楽章の練習。

アルタスのアルトフルート見せてもらいました。

この黒いキーがかなり珍しいです。
私はバスフルートで参加します。
榎田先生に鍛えてもらって、帰りに住吉で大阪エスカルの4人で初めて居酒屋に寄って帰りました。

チャンジャも初めて食べました。
おいしかった…けど辛いの苦手でひとつまみだけ。
さて、Hさんが、「吹きたい曲があるけれど、思い出せない。
題名だけはわかっているのだけれど…。」と、言い出してなぞなぞ大会になりました。

「曲名は『ロマンス』」
「ベートーヴェン!」「違う。」
「シューマン。」「違います。」
「サン・サーンス。」「じゃ、無くて、もうちょっとマイナーな感じの人。」
「ゴーベール。」「違うかも。」
「いやいや。」と、スマホ検索して、「やっぱり、ゴーベールでした。」

Hさん、ゴーベールの「ロマンス」を今度吹いてくれることになりました。

ロマンス(フランス語・英語: romance, ロシア語: романс)
ロマンツェ(ドイツ語: Romanze) ロマンツァ(イタリア語: romanza)

叙情的な内容の歌曲
小規模な器楽曲のこと

19世紀後半まで、芸術歌曲と言う意味で主にフランス、ロシアで使われていました。
近代では芸術歌曲は「ロマンス」の替わりに「メロディ」と呼ばれています。

器楽曲においては、抒情的な旋律美に主眼をおいたものを言います。
規模は小さなものから、大きなものまでいろいろあります。

語源はスペイン語のロマンセ(スペイン語: romance)ロマンサ(スペイン語: romanza)に遡り、もともと説話や口承文学を指すものでした。

18世紀にイタリア経由で音楽用語に加えられました。
叙情的な内容の曲としてとらえられるようになりました。
バロック時代のエール(アリア)の延長上にあります。
フランスでは Romance[s] sans paroles 「無言歌」として取り入れられました。

モーツァルトは「ピアノ協奏曲第20番」の2楽章、
「アイネクライネナハトムジーク」の2楽章を「ロマンツェ」と呼んでいます。

ベートーヴェンの「ロマンス第一番」「ロマンス第二番」は、ヴァイオリンとオーケストラのための曲。

シューマンの「オーボエとピアノのためのロマンス集」
クララ シューマンの「ヴァイオリンとピアノのためのロマンス集」

ドボルザーク、エルガーも書いています。
後から「ロマンス」とみなされたものとして、グリーグ、ラフマニノフのピアノ協奏曲の中間楽章などもあります。

しかし、何と言ってもフルートはサン・サーンス。
彼はフルート、オーボエ、ホルンに「ロマンス」を書いています。

そしてフィリップ ゴーベール(1879-1941年)フランス ロット県カオール生まれ、フランス パリ没

の「ロマンス」は、1905年
ジョルジュ バーレール(1876-1940年フルーティスト)がアメリカへ旅立つ直前に、彼に献呈されています。








improvisationって?

2023-01-24 08:57:00 | 音楽様式
土曜日に実家でレッスンの後、弘法市で買ったデミタスカップにコーヒーを淹れて母とお茶しました。

お菓子は

花びら餅が出てきました。
ゆったり一服。

「花びら餅はまえに食べたあそこのが美味しかったよね。」と私が言うと
「あそこのでしょ。」と母。
「生徒さんのお兄さんがお父さんから受け継いだ作り方で作っていたの。」
「じゃあ、また頼もうよ。」
「無理。もうだいぶ前にお兄さん亡くなったのよ。」
「色ももっと薄くて上品だったでしょう。」
「味噌餡の味も甘すぎず、少しごぼうの塩気があって、歯ごたえもあったね。」
「美味しかったよね。」
「もう食べられないのか…。残念やなぁ。」

その日、そこに行けないと受取れない物があります。
あの小さなお餅、音楽、文化…。

古典音楽は、花びら餅のような定形があって、それをどう料理し、どう提供するか?という芸術です。
演奏者の数だけあって、どういう味がするか?みたいな。
だから、同じ曲でも何度でも演奏会に行きたい。
その違いがわかってくるとますますおもしろくなってきます。

それとは別に
即興演奏 improvisationと言う分野がクラッシック音楽にもあります。

中世やルネッサンス期には楽譜が無かったものも多いので、記憶に頼ったり、他はほぼ即興演奏でその場限りの音楽がほとんどでした。

バロック時代には
楽譜があっても、主要音と数字が書いてあって、他の音はリュート奏者や鍵盤奏者によって適当に補って演奏されていました。



古典派になって、楽譜があり、特定の場所だけカデンツァ(楽曲の休止、終止に入れられる和声。楽章の終結部に独唱、独奏者の演奏技術を発揮させるために挿入される楽句)で奏者に任されているというやり方になりました。
モーツァルトやベートーヴェンなどの協奏曲の各楽章に入るカデンツァが有名です。

現代になるとショスタコーヴィチ、武満徹、メシアン、ジョン ケージなどが即興演奏をしています。

即興演奏をしたのをレコーディングしてそこから採譜するという強者も。


有名な即興演奏のYou Tubeはありますが、転載はできませんでした。

improvisation by grate pianists and composers

で、You Tubeで検索してみてください。
ホロビッツの即興演奏に始まり、最古の即興演奏のレコーディング1903年、アルベニスも聴けます。

こういう楽しみ方もおもしろいですね。




カストラートの歴史

2022-11-29 10:04:00 | 音楽様式
ノリタケの森ミュージアムのオールドノリタケ。
豪華な中にどこか楚々とした風情のある陶器でした。
お花のせいかな。

大名の庭に痩せたり女郎花
            正岡子規

白い女郎花オミナエシかどうか?
微妙ですが、黄色がオミナエシで白色が男郎花オトコエシという、話もありますが…。
なんだか日本文化を感じてしまいます。

1550年-1600年位ローマに起源があるカストラートは、去勢した男性歌手のことで、英語のcastratoは去勢するという意味です。

思春期前の男児を去勢することにより、変声期をなくし、ボーイソプラノの音域や声質を維持させようとしました。
身長や胸郭は成長し、骨格や肺活量は増え、女性ソプラノでは再現できない野性的な甘い声であったといわれていますが、これは科学的に証明されたことではありません。

カストラート カール スカルツィ(1700-1738年)スカルラッティ、ヘンデルなどその時代の初演のソプラノは彼が務めました。

イタリアを中心に流行し、1650年〜1750年ヨーロッパでピークになりました。
ナポレオンが禁止令を出しましたが廃れませんでした。

主にカトリック教会で継続していました。
教会内では女性は沈黙を保たねばならない。という規則があり、歌を歌うことは許されませんでした。

ほかにも教会内での演劇も、女性は演じることができず、配役が男性だけでは足りなかったことから、去勢された男児が必要となりました。

1878年ローマ教皇レオ13世


が禁止したことから、ようやくブームは終わりました。

7歳から11歳の男子を去勢したカストラートのピーク時は、イタリアで年間4000人で、それは徐々に貧困層に移っていました。

親の一旗揚げたいという欲望のために音楽教育もなく去勢されたり、イタリアの多くの音楽院は孤児院を母体にしていて幼い頃から聖歌を歌うアルバイトをさせられ、葬儀で歌う「少天使」として稼がされ、食事も充分に与えられないところもありました。

その現状に人道的理由によりレオ教皇
が禁止しました。

現在では去勢は行われず、なんらかの先天的理由で変声期をむかえなかった男性が、カウンターテナーとして女性のアルトからメゾソプラノの音域を歌います。

また、ソプラニスタはカウンターテナーの一種で女性のソプラノの音域を歌います。
ファルセットと呼ばれる裏声で歌うこともありますが、地声で歌うこともあります。

これは、現在のソプラニスタの歌声によるモーツァルトです。



ルネサンス旋律の始まり

2022-08-06 01:12:00 | 音楽様式
ヤナギハナガサ 三尺バーベナ

南アメリカ原産。
夙川沿いに咲いていました。

ジル バンショワ(1400年頃〜1460年)ブルゴーニュ領ネーデルランド モンス近郊生まれ、ブルゴーニュ領ネーデルランド ソワニュ没

ジル・バンショワ(右)とギヨーム・デュファイ
ブルゴーニュ楽派の1人。


フォーブルドン和声を大陸に伝えたダンスタブル(イングランド)、イソリズム、ポリフォニーを開拓したデュファイと同時代人です。

旋律家で、歌いやすい旋律は同時代から引用され、後世のミサ曲にも多く使われています。

ジル バンショア
そしてこの時代、最も影響力のあった作曲家だと言われています。

1419年に教会のオルガニストであったことはわかっていますが、他のことはよくわかりません。

初代サフォーク公ウィリアム デ ラ ポールに仕える兵士だった可能性があります。
1420年の終わり頃、ブルゴーニュの宮廷礼拝堂で歌手をしていた記載もあります。
引退したときに、多額の年金をもらっています。

宮廷音楽と宗教曲の他は、世俗的な愛と騎士道の歌を作りました。

バイユー写本

の中のアラン シャルティエ(1385-1430年)の詩

を使った

Triste plasir et douleuleuses joye
悲しい喜び 傷みのある喜び

ほろ苦い甘さ  つらい不快感
泣きながら笑う  忘却の記憶
彼らは孤独でいる私の仲間です。

私は彼らに待ち伏せされているので
誰でも彼らを見ることができます。
私の心の中で、私の目の影に。
悲しい喜びと傷みのある喜び!

彼らは私の宝物であり、私の分け前であり、私のお金です。
私を妬ましく思います
愛が私に送ったものを彼らが嘆き悲しむとき、
私が良くなっているのを見、それはうまくいくでしょう。
悲しい喜びと傷みのある喜び。



バロックピッチ

2022-07-30 20:58:06 | 音楽様式
夙川公民館でギターの田郷祐樹さんと演奏してきました。
実は川原さんとしようとシューベルトを準備していましたが23日に身内の方がコロナに感染。
27日まで自宅待機に…。
すぐに田郷さんに連絡たらすぐに「癒やしの432Hzでやりませんか?」と、メッセージが来ました。

田郷さんのギターは、恩師から頂いた70年前のドイツのギターです。





年季が入っています。
現代の標準の442Hzまで張ると、駒が緊張で緩んで、狂いやすくなるそうです。

フルートを吹いてみると金属のフルートは442Hzに対応しているため、難しい…432Hzにすると低過ぎて、吹けなくはないですが。

そこで先週榎田先生が貸してくださったドイツのフルート(多分100年位前)

これで吹くのがいいのかも。
いや、絶対これ!
そしてこれで吹くなら、田郷さんと3月にやったバッハが絶対にあうはず!

と、言うことで、シューベルトは封印。
田郷さんに話すと「やりましょう!」
と、急遽バッハ。

但し、このフルートは調整が不充分でE♭を押さえても、キーに隙間ができて音が変わりません。
気合いを入れてギュッと押さえないといけませんが、この曲はE♭だらけ…。

でも、楽器を返しちゃったら二度と吹けないかも…決行しました。

・カンマートーン(Kammer tone)
415Hz ドイツバロック音楽で使われていました。現代のピッチより約半音低い。

・ティーフカンマートーン(Teaf Kammer tone)
392Hz フレンチ バロック ヴェルサイユピッチと呼ばれています。
現代のピッチより全音低い。

・コーアトーン(Chortone)
466Hz 教会、屋外で使われています。半音高い。

・古典派ピッチ
430Hz モーツァルトピッチ、ウィーンピッチ

1711年 音叉の発明 
リュートの調整のためにジョン ショアが発明しました。

1834年 シュトゥッツガルト会議で440Hzが採用されます。

1859年 パリ会議で435Hzが決まります。

1885年 ウィーン会議で435Hzを追認。

1939年 ロンドン会議で440Hzにきまります。

1949年 日本で440Hzが採用されます。

最近は442Hzで演奏されることが多いです。
それでは、E♭ D♯の怪しいヨハン セバスチャン バッハ(1685-1750年)神聖ローマ帝国ザクセン選帝侯領アイゼナハ生まれ、神聖ローマ帝国ザクセン選帝侯領ライプツィヒ没

のスマホ録画でE♭の怪しい
フルートソナタBWV1035






バロック奏法

2022-07-26 20:56:02 | 音楽様式
フランスのルイロットの頭部管と、イギリスのコーカスウッドの本体と側部管の古いフルート。
昨日、渡辺橋駅近くのサロン ド プリンシパルのフルートアンサンブルエスカルに

に参加した時に、メンバーの高橋さんが持ってこられたフルートです。
この前、貸していただいたドイツのフルートで私も参加。

ボワモルティエのフルートトリオを木管フルートと、廣坂さんのアルタスPSモデルで吹いてみました。

始める前に、私の木管フルートが出にくい音があると言うと、榎田先生が高橋さんにドライバーを借りてちょこちょこっと触ったら、「このドライバーあかん。」と、「下のファゴットに借りてこよう。」とプリンシパルのオーナーでファゴット奏者の二口さんに道具を借りに行って帰って来ません。

高橋さんにコーカスウッド、ルイロットを吹かせてもらっていると、ようやく帰って来られました。

「良いのがなかったから、道具削らせてもらってた。」と、いうことでだいぶ吹きやすくなって返って来ました。

さて、例によって初見大会。

ボワモルティエ(1689-1755年)
ロレーヌ ティオンヴィル生まれ、ロレーヌ ロワシー アン ブリ没


はバロック時代初めて楽譜を売って生活できた作曲家です。

初めの楽章の16分音符は、イネガル奏法で吹きます。
なぜイネガル奏法で吹くのか?
榎田先生が教えてくださいました。

バロック・ヴァイオリン

と言ってバロック時代に使われていたヴァイオリンの弓(ボウ)は、モダン・ヴァイオリンと違って、弓の形の木部部分が内側に曲がっていました。

モダン・ヴァイオリンは外側に反っています。

それは、弓の張力がバロックの方が弱いことを意味します。

このボウで演奏すると、端の方まで均等な音で演奏するのが難しい。

なのでエガル(均等)ではなくイネガル(不均等)にしか演奏出来なかった。

フルートもそれに合わせて楽譜に書いていなくてもイネガル奏法で演奏したそうです。

イネガル奏法例

このトリオは、装飾音符が多いので装飾の勉強になります。

この時代のフルートは、トーンホールのメカニックがないので下から上にかけるトリルは難しかったそうです。
なので、トリルは、必ず上からかけます。

レ#ミのトリルは
通常下記のように赤いキーを押さえ、青いキーを上下することによって行います


が、少し音が、高くなります。なので、左手の人差し指(B♭キー)を紙一枚挟む位あげます。
すると、音程が下がり音色も良くなります。

バロックフルートで吹いている動画見つけました。イネガル奏法、トリル上からかけています。





刺繍音

2022-07-22 21:54:47 | 音楽様式
午後、ハープのレッスンの後、仁川のカフェに、金重さんのご紹介でお邪魔しました。
ヘッセルハウス。 


美味しい紅茶を頂いて、二階ではアンティーク市開催中。







それからここで、フルート吹かせて頂きました。

シューベルトの「おやすみなさい」と「セレナーデ」
バリトン歌手のご主人

の前ですが、声楽曲2曲。無伴奏で

よく響いて素晴らしい環境でした。

そして素敵なアンティークのレース編みを一枚安価で買いました。


音楽の上で「刺繍音」というと、ある音から始まって、2度上、あるいは2度下の音を演奏した後に元の音に戻ります。
ハ長調の場合



この2度上、2度下の音のことを刺繍音と言います。

同じ2度上下でもコードの中に入っていると刺繍音とは言わない場合もあります。

ムツィオ・クレメンティ(1752-1832年)教皇領ローマ生まれ、イギリス領イヴシャム没

は、ピアニストで作曲家。
銀細工職人の父とスイス人の母のもと、7人兄弟の長子として生まれます。
9歳でオルガニストの試験に通り、12歳でオラトリオを作曲します。
14歳でサン・ロレンツォ教会のオルガニストの地位を得ます。

しかし、この年、甥に引き取られドーセットで暮らしますが、音楽を学ぶ機会を奪われますが自ら厳しい課題を課し23歳家を出て、ロンドンでチェンバロ奏者として生活します。

27歳で王立劇場で指揮者になり、ソナタ作品2を出版。人気が出て、翌年マリー アントワネットの御前でえんそうします。

翌年フランツ ヨーゼフ2世の前で演奏、ロシアのパーヴェル大公の前で25歳のモーツァルトと競演。

30歳で教師、ピアニスト、作曲家として名を成しベートーヴェンと会い、彼の楽譜を出版しています。

46歳ピアノ製作会社を仲間と設立、運営します。
52歳 - 前年ベルリンで出会ったカロリーネ・レーマン嬢(18歳)と結婚。

53歳 8月8日息子カールが誕生、しかし9日後に妻カロリーネ死亡。

58歳- この年以後はロンドンに定住。弟子からは多くの有名なピアニストを送り出しており、クレメンティは全欧で名声を高めています。

59歳 26歳のエマ・ギズボーン(Emma Gisborne)と2度目の結婚をします。

61歳 ロンドンに在住する音楽家30名がフィルハーモニック協会を設立。

1816年までクレメンティは常任指揮者を務めます。
65歳ピアノ練習曲《グラドゥス・アド・パルナッスム》の第1巻を、以後1819年には第2巻、1826年に第3巻を出版し、今日に残る作品となります。

1832年80歳 死亡します。

ソナチネop36の第3楽章に刺繍音が使われています。
わかるかな?