音楽の喜び フルートとともに

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父とライネッケ

2019-12-13 21:49:09 | 音楽
第二京阪を 通すために 近所の船橋川の 辺りが造成されていました。
よく見たら 長年親しんだ 桜の古木が 何本も 根こそぎ切り取られていました。
子どもたちや近所の人と お花見をしたり、 散歩したりした 場所です。
言葉もありません。
Facebook でも続々と 地元の人の 悲しみの声が上がっていました。

今日はそのまま 父の家へ、

ご飯を作って 夕方 デイサービスから帰ってきた父を迎え入れて 食べさせたり、歯を磨いたり 着替えておむつを替えたりしてベッドに移して 今は眠っています。

ベットに移すのがだんだん大変になってきています。
車椅子に座らせていても体幹がないのか だんだんずり落ちてくるので 30分に1回ぐらい 持ち上げます。

コツはありますが、 やはり力が抜けている人を動かすとなるとだんだん力勝負になってきています。
介護職員の人はほとんど男性で 車椅子のまま、 玄関の 階段と 上がり框を クイッと上げてくれます。

これは私や母には 無理です。重すぎます。

土曜日クリスマスコンサートのリハの最中も ベッドから落ちた父を 起こせないと電話がかかってきました。

頭を打っていましたが 大したことありませんでした。

寝るまでの間 以前はテレビを見ていましたが もうよく見たり聞いたりできないみたいで ほとんどぼーっとしています。

ところがやっぱりフルート吹くと こっちをじっと見ています。

今日はブルクハルトの第2楽章 をやっていましたが 暗い曲です。
ふき終わって父を見るとじっとこっちを見ています。

気のせいかなと思いましたが 何回 吹いてもこっちを見ています。

ライネッケのフルート協奏曲 も練習してみました。

C の前の駆け上がるところ、 終わってチラッと見ると なんと 笑いました。
ずっと無表情で 笑顔なんか最近全然見ていないのに。

そして一番驚いたのがここ 第2楽章

一番最後の Hの音が ピアニッシモで 小さくなって消えた後、父を見たら 親指を立てて 笑いました。

昔よく冗談言って笑っていた時のように。

フルートを吹いていたら昔はうるさいとしか言われなくて 結構傷ついたのに、 今になって父と和解したような 気がしました。