ひろの映画見たまま

映画にワクワク

パトリス・ルコントのドゴラ

2007-01-10 11:31:29 | Weblog
あの「髪結いの亭主」の監督ルコントの作品だ。

エティエンヌ・ペルションという作曲家の「ドゴラ」という曲に触発されて

カンボジアを描いた作品だ。

作品に流れるのは、カンボジアの風景と叙情的な音楽だけだ。

カンボジアそこはまだ開発途上、

たとえば、都会ではバイクが主流だが、それも3人乗り、4人乗り

もっと大勢が乗っている。

地方では、自転車、それも大きな荷物を載せて

さらに、工場では、徒歩で人々は移動する

田舎では、はだしで、はだかで、ひとびとが生活する。

のんびりというか、いまだ未開発の貧しいが自然な生活。

都会では、スラムのような汚い市街地

さらにゴミの山をあさる人々。

それは決してきれいな絵ではないが、人々の生きる様が活写されている。

音楽がいい、悠然とでも時にはダンサぶるに

こんなに、ストーリーがなくて、ただ、情景の描写だけで1時間余も

もたせるなんて、そして人々の感動を呼ぶなんて。

知らずに、ルコントの映画だというだけで見ると、がっかりするかも
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敬愛なるベートーベン

2007-01-08 15:35:34 | Weblog
年末のベートーベン第九に合わせて公開された。

その第九の作曲にまつわる物語だ。

新しく写譜師をするために志願してきた女性に

そのころはもう耳が遠くなっていたベートーベンが

彼女に打ち解け、卑猥な場面をも見せてしまう。

尻を出したり、卑猥なことを言ったり。

そんなベートーベンの創作活動を垣間見せる。

でも、かの楽豪をこんな姿で描かれることにちょっと違和感を持ってしまう。

ベートーベンを演ずるエドハリスが真剣に演じているだけに

こっけいに感じてしまう。

音楽だけを楽しむ向きには、どうなのかな。

かといって映画としてはいま一つ。
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「犬神家の一族」

2007-01-04 11:13:24 | Weblog
こんな古めかしい物語が、今でも受け入れられるなんて?

おどろおどろの物語だが、現在のホラー映画に比べたらなまっちょろい。

まあ、そういう意味では懐古趣味の人の見る映画か。

話は、前作と殆ど一緒、名作である横溝正史の推理小説を読むようなものだが、

それなら、前作そのままでもよい。

わざわざ、今回も製作されたのは、市川昆の思い入れか?

それにしては、中味のないそれこそ、消えかかった菊人形のようなものだな。

新しい技術でもういちど撮りたかったのかな。

ただ一点、富司さんの名演にうならされた

でも、もっといい作品で力を発揮して欲しいな。
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「リトル・ミス・サンシャイン」

2007-01-02 19:50:54 | Weblog
アリゾナに住む9歳の娘が、子供のミスコンテストの地方大会に勝って、カリフォルニアで行われる全国大会に

出場するまでの苦労話といえば、それでおしまいだが、これが実に面白い。

なぜか、このカリフォルニア行きに、おんぼろバスをチャーターして、家族総出で出かけるのだ。

しかし、家族はいずれも一もめする問題を抱えている。

「勝利のための9段階プログラム」という本の出版に賭ける父親、

プルーストの第一人者と自認するが、地位と恋人(ホモ)を失い自殺未遂をした母の弟、

元軍人でヘロイン中毒のおじいちゃん、

パイロット志望でそのため誰とも口をきかない兄、

父親といつもけんかしている母親、それにちょっとデブの娘。

この6人が、珍道中を繰り広げる。

まさに、人生そのものを、語り継ぐ、コメディだ。

一つ一つのエピソードに辛らつな皮肉があり、笑わせながら人生を語っている。

特に、家族愛と、勝ち組負け組みという現代への痛烈な皮肉が全体を覆っていて面白い。

さらに、杓子定規で、それぞれのエゴで進められるミスコンの裏側も皮肉っている。
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「エラゴン」

2006-12-29 10:26:27 | Weblog
ロードオブザリング、ハリーポッターに次ぐ大作とのことだが、まだ第一作のせいか、

話の発端の説明に終始し、肝心のシーンが少ない。

まあ、最近この手の作品がなかっただけに、一応は楽しめるのだが、物語の説明が多く、それも話を知っていないものにとっては、難しい。

ドラゴンというキャラクターは、鳥の様でもあり、怪獣のようでもあり、かわいい。

卵から孵るシーンからはじまるので、かわいさがかんじられるのだろう。

でも、作品の後半では立派に火を噴き敵をなぎ倒すのだから頼もしい。

これを操るドラゴンライダーは農村の若い青年だ。

青年には重荷であろうが、これからが楽しみだ。

敵は圧制の王だが、王は号令するだけで、実際は気味の悪い魔術師が相手で、

気味は悪いが、迫力に欠ける。

子供は楽しめるのか、説明が難しいとちょっと苦しいかも。
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「彼らだけの世界」

2006-12-28 15:09:01 | Weblog
イビョンホンの映画だ。彼は若い。

殺し屋だ。ダンサーと知り合い、恋に落ちる。

金の入った鞄をロッカーに預け、新しい殺し屋に渡すことになっているが

事件が起きる。

金を奪って逃げようとするが、新しい殺し屋は生きていた。

車でのカーチェイス。

二人は逃げおおせたように見えたが。

恋におぼれる金持ちのぼんぼんという設定は

若いビョンホンにはうってつけだが、

話は雑だ。

かといって、やくざ映画のような怖さもない。

時間つぶしにはいいかも。
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大奥

2006-12-25 19:46:21 | Weblog
大奥を舞台にした絵島生島物語だ。

幼い将軍の後見である母親(側室)を中心とする一派と


正妻の側室を中心とする一派の争いである。

今回は、側室側の大奥に高島玲子、松下由樹、浅野ゆう子、杉田かおると役者がそろって、そのいびりぶりが並ではない。

仲間由紀恵の絵島(側室に仕え、大奥の総取締だ)の恋物語に絡んで話を面白くしている。

話は、大奥の男子禁制の世界で、一夜だけの恋をやりとげ、

裁きを受けても、本望と言う女のさがの物語だが、

一目見ての憧れから、舟の中での二人だけの会話、

そして、最後の芝居小屋の火事から二人の逢瀬へと物語は盛り上がる。

生島の拷問と処刑という残酷な場面も出てくるが、

全体に大奥というきらびやかな御殿絵巻で終始し、豪華な衣装の

競演という感じで華やぐ。

まあ、衣装を見るだけでも楽しいと思えれば幸いだ。


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NANA2

2006-12-22 17:55:33 | Weblog
NANAの続編だ。今回はななに宮崎あおいに変わって、市川由衣が演じている。

純朴な宮崎に変わって純朴だが、大人の恋をするなな。

今回は、二人のナナの恋物語。

すっぱくも苦いものだ。

あこがれのバンドTrapnestの

タクミに恋をし、相手からもお誘いがかかる

そして、妊娠する。

しかし、彼は、仕事に忙しく、他に彼女がいるらしい。

一方、同じバンドのノブはナナにほれている。

この三角関係がなんとも初々しい。

中島美嘉扮するななも、他のバンドのレンにほれている

なながバンドのデビューを控えての恋物語。

マスコミに暴露され、追っかけられる。

新宿アルタ前でのライブ。

一方、Trapnestは、ヨーロッパでの撮影と大掛かりなロケシーンが繰り広げられる。

あくまで、中島美嘉の魅力を前面に

そして、淡い恋物語がその裏に

楽しむものだ。



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「ユアマイサンシャイン」

2006-12-21 09:55:22 | Weblog
映画だから出来るのか?

これだけ純真に一途に人を愛せたら。

主人公は、牧場に勤める純朴な青年だ。

街で見初めた彼女が、喫茶店の店員だと知ると、毎日通い続け、愛を訴える。

でも、彼女は喫茶の出前で男に傷つけられ入院、いざ、男は献身的に看病する。

こんな彼の純情さに彼女は結婚を決意する。

しかし、彼女には暗い過去があった。

男と借金だ。

その男と取立てが現れ、彼女は旅立つ。そこで売春婦となり、

エイズにかかる。

韓国では、エイズにかかっていると知りながら売春すると罪になる。

裁判の末、監獄に。

しかし、彼は、ここから本領を発揮する。

傷ついた彼女を励まし、出獄まで、待ち続ける。

これは実話だという。

韓国は、日本と違って儒教の国だが、こういう物語は多い。

しかし、この映画は、純粋な愛の物語だ。
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「麦の穂を揺らす風」

2006-12-16 16:02:53 | Weblog
アイルランドが、イギリスに支配されていた当時、イギリス軍の無謀さに

抵抗した人々の物語だ。

医者を志し、ロンドンへ出発するその日、球技に興じていた友人が

反抗的な態度をしたということで、射殺される。

さらに、汽車に乗り込もうとしたとき、イギリス軍の暴力的な態度と

それに反抗した機関士の態度に考えさせられ、彼は義勇軍に参加する。

義勇軍には、兄が先にいたが、仲間の密告で捕まり、拷問を受ける。

仲間の手引きで脱出するが、裏切り者を処刑する羽目に。

イギリス軍を待ち伏せし勝利を挙げたその日、彼の恋人の家に侵入した

イギリス兵により、家は焼かれ、恋人は暴行を受ける。弾薬のなくなった

彼らは助けることが出来ない。その歯がゆさと彼女の叱責。

やっとイギリス軍との和解が成立したが、その条件をめぐって今度は

義勇軍が分裂、兄と弟は対決することに。

弟は捕らえられ、情報を提供しなかったため、銃殺に

その指揮を執るのが兄。

なんともいえぬ皮肉な運命。

今でも、戦のやまぬ地方が世界の各地にあるが、同じような悲劇が繰り返されている。

兄弟、仲間、恋人、様々な人間関係の中で、運命に翻弄される人々の苦悩を

見事に描いている。涙せずにはおれない。

銃殺と暴行がリアルに描かれえぐい。


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