ひろの映画見たまま

映画にワクワク

「この愛のために撃て」、タイムリミットは3時間、絶体絶命の救出劇が今始まる!

2024-09-10 14:16:17 | フランス映画

おすすめ度 ☆☆☆★

Unext 鑑賞  2010年製作  PG12

パリを舞台に描くサスペンスアクション。

パリ市内病院勤務の看護助手サミュエル。
突然家に押し入ってきた謎の男たちに暴行され、気を失ってしまう。
目が覚めたときには妻が誘拐され、脅迫の電話がかかってくる。
「今から3時間以内にある患者を連れてこい、さもないと妻を殺す」
サミュエルはターゲットの患者が、重要事件参考人として
警察からもマークされているとは知らず、連れ出そうとする。
警察からも追われ、ギャングからも狙われるサミュエルだがひたすら妻の命を救うためひた走り続ける…。

冒頭いきなり誘拐されてしまった愛妻の為に、あとは追跡、追跡また追跡と諦めを知らない怒涛の90分。

 

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「クナシリ」、国後島の今!

2024-08-28 16:18:34 | フランス映画

おすすめ度 ☆☆☆

ロシア系フランス人のウラジーミル・コズロフ氏が撮影。国後島の現状をロシアの許可をとりつつ、取材したもの。

北海道からわずか16キロに位置し、かつては四島合計で約1万7000人の日本人が暮らしていたという北方領土。しかし戦後1947年から48年にかけて日本人の強制退去が行われ、日本政府は問題が解決するまで入域を行わないよう国民に要請している。寺の石垣、朽ち果てた船や砲台、欠けた茶碗など、現在も島のいたるところに残る第2次世界大戦の痕跡。ロシア人島民たちはそれらを土から掘り起こしながら、日本人との思い出を振り返る。国後島の厳しい現状や島民たちの生活の様子、政治に翻弄されてきた彼らの複雑な思いなど、ロシア側の主張に偏ることなくありのままに映し出す。

本作が映し出す国後島には、美しく豊かな自然や風景があるし、普通に暮らしている人々だって多くいる。と同時に、戦争の残骸が今なお残り、社会に置き去りにされたみたいに不便な暮らしを余儀なくされる人がいて、ゴミの投棄で荒れ果てた場所もあるようだ。島民の一人がこぼす一言はとても複雑な余韻を残す。とはいえ、これは決して政治的な映画ではない。難しい話を抜きにして、じっと見入ってしまえる作品である。

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「サムライ」、無表情のアラン・ドロンがクール!

2024-08-20 14:47:08 | フランス映画

おすすめ度 ☆☆☆

NHK BS  プレミアム   鑑賞  1967年製作

2024年8月18日稀代の名俳優アラン・ドロン氏の訃報が‥‥ご冥福をお祈りします。

アリバイまで完璧な殺し屋(アラン・ドロン)が、クラブのピアニスト(カティ・ロジエ)に顔を見られたことから警察に追われていく。しかしピアニストは警察に嘘をつき彼では無いと言い張る。

アラン・ドロンがひたすらかっこいい。パリの街もひたすらかっこいい。ドロンのアパルトマン、パリの街、ジャズバーの光と影の演出が素晴らしい。絵画のようだ。

本作において、“サムライ”と直接結びつくのは冒頭に掲げられた文言だけで、あとは殺し屋の日常が淡々と描かれていくのみ。おそらく監督は、この孤独な生き様や、何事にも特殊なこだわりを持った生活様式を、サムライのそれと重ね合わせたかったのだろう。

 

 

 

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「快楽の漸進的横滑り」、映画の快楽、快楽の映画!

2024-08-12 16:59:35 | フランス映画

おすすめ度 ☆☆

変わった映画好き ☆☆☆

UNEXT 鑑賞   1974年製作

第2次大戦後のフランスで生まれた文学界の潮流「ヌーヴォー・ロマン」の代表的作家として知られるアラン・ロブ=グリエが監督・脚本を手がけ、そのセンセーショナルな内容からヨーロッパ各地で上映禁止となった問題作。

ルームメイト殺害の容疑で逮捕された美女アリス。心臓にハサミが突き刺さった被害者の体には、描きかけの聖女の殉教の絵が残されており……。

オブジェとなった肉体の視覚的暴力性と美しさに衝撃を受ける。少女の美しい肉体が、それを見る人を打ちのめす暴力性として炸裂する。<見る性愛>というのは、こうした衝撃そのものを楽しむ快楽なのだろうか。物語そのものはまったくの不条理劇。二人の若いレズビアンの女性が(お金がなくなると娼婦をする)、ベッドに縛って体を傷つける遊びをしているうちに、うっかり殺してしまい、殺した少女アリスは修道院の監獄に収容される。彼女をいじめる修道女たち。捜査の警部や神父たちもアリスの肉体の魅力に打ちのめされて狂ってしまう。最後、美しい女弁護士と最初の殺害を「再現」するごっこゲームをするうちに、アリスはその女弁護士を殺してしまい、話は「最初にもどる」。

主演のアニセー・アルビナの裸に堪能する。

 

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「ココ・アヴァン・シャネル」、シャネル栄光の秘密解禁!

2024-08-12 14:54:52 | フランス映画

おすすめ度 ☆☆☆

シャネル好き ☆☆☆★

NHK BS プレミアム  鑑賞  2009年製作

シャネルSA (Chanel SA) ブランドの成功の秘密、解禁。
もし翼を持たずに生まれてきたのなら、翼を生やすためにどんなことでもしなさい!

ココ・シャネルことガブリエルという女性の若年時代に焦点を当てた伝記的作品。

時は第一次世界大戦前夜。ガブリエルは姉と共に孤児院で育つ。

施設を出た後、寂れたナイトクラブの歌手やお針子として働いていた。そこで貴族エティエンヌ・バルザンに見初められ何不自由ない生活を手に入れるが、ありのままの自分を受け入れてくれるアーサー・カペルと運命的な恋に落ち、自らのファッション・スタイルを模索していく。

どちらとも愛人ポジションは崩さず、2人の間で揺れながらも、帽子職人としての道を突き進む。

オドレイ・トトゥが、若き日のココ・シャネルを演じている。

 

 

 

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「勝手にしやがれ」、最低だ!

2024-08-08 13:51:44 | フランス映画

おすすめ度 ☆☆☆☆

NHK   BS  プレミアム 鑑賞   1960年製作

ジャン=リュック・ゴダールの初長編監督作。即興演出や手持ちカメラでの街頭撮影など、当時の劇場映画の概念を打ち破る技法で製作され、後の映画界に大きな影響を与えた、ヌーベルバーグの記念碑的作品。

当時この映画を見て、ショックを受けた。

ルールに縛られないヌーベルバグの傑作。

強盗男とアメリカ人恋人との切ない恋。

当時はあまり意識しなかったが、結構セックス強要するが、映像では、キス以外はそれらしき映像は出てこない。

ロブグリエとの違いか。

結局、男は密告され、凶弾に倒れるが、「最低ってなんのこと?」で終わる。

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「エディット・ピアフ 愛の讃歌」、そして愛は歌い継がれる!

2024-08-07 15:50:54 | フランス映画

おすすめ度 ☆☆☆★

NHK BS プレミアム鑑賞  2007年製作 フランス・チェコ・イギリス合作  140分の長尺

世界で最も愛された伝説のシャンソン歌手、エディット・ピアフ-、愛を求め、愛に傷つき、愛を歌い続けた47年の人生-その涙と喝采の物語。

今回のパリオリンピックでも彼女のうたが歌われた。

ストーリー展開は、二つの流れを入れ子構造にしています。一つは、晩年(舞台上で倒れてしまう最後のステージから病床で亡くなるまで、もう一つは、子供時代から歌手全盛時代まで。ただし、晩年の流れは、昔の記憶がフラッシュバックしてくるシーンも挿入されているので、前後関係が少し分かり辛かった。

ピアフになりきった主演マリオン・コティヤールは、第80回アカデミー賞主演女優賞受賞。

大道芸人の娘に生まれ、売春宿を営む祖母に育てられ、失った視力を奇蹟的に回復させ、街角からデビューした伝説の歌姫エディット・ピアフ。不幸な生い立ちとスキャンダル、「愛の讃歌」はじめ自身の人生を反映させたバラードで庶民に支持され、フランスの国民的歌手になったピアフの人生を描く。

そしてボクサーとのなさぬ恋がメインに。ラスト、死の前日の回顧シーンが圧巻。

 

 

 

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「イ・チャンドン アイロニーの芸術」、90分のタイムトラベル、見えないものの真実を探す!

2024-07-31 16:34:26 | フランス映画

おすすめ度 ☆☆☆★

フランス・韓国合作

監督はフランスのドキュメンタリー映画作家アラン・マザール。

「オアシス」「シークレット・サンシャイン」などで知られる韓国の名匠イ・チャンドンの創作の原点と人生に迫るドキュメンタリー。

オアシスは境界を、ペパーミントキャンディーは時間を、バーニングは格差社会と若者を描いたという。

イ・チャンドンが自ら水先案内人を務め、作品のロケ地や幼少期に過ごした場所などゆかりの地を訪れながら、43歳にして小説家から映画監督に転身した異色の経歴や、自身の芸術に対する思い、創作の原点について率直に語る。さらに、ムン・ソングン、ソル・ギョング、ソン・ガンホ、チョン・ドヨン、ムン・ソリ、ユ・アインら、これまでイ・チャンドン監督作を彩ってきた豪華俳優陣や制作スタッフも登場し、撮影当時を振り返る。

 

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「恐るべき子供たち」、それは同性愛か、近親愛か?

2024-07-27 17:06:49 | フランス映画

おすすめ度 ☆☆☆

Unext鑑賞   1950年製作 PG12

ジャン・コクトーの同名小説を、後に「サムライ」「仁義」などのフィルムノワール作品を生むジャン=ピエール・メルビル監督が映画化し、ヌーベルバーグの先駆的役割を担った作品。

母を亡くし、ふたりきりになったエリザベートとポールの姉妹。ポールの友人ジェラールや、エリザベートのモデル仲間アガトがふたりの生活に入り込むなか、エリザベートを見初めた富豪が死亡。屋敷を受け継いだ彼女は、4人で共同生活を始める。
家族愛を超えて弟を愛する姉と、同性のクラスメート・ダルジュロスの面影を女性のアガトに重ね合わせる弟。屈折したふたりの想いが、激しいほどの自己主張の会話で交わされ、息をのむ。ちなみに冒頭に登場するだけのダルジュロスは、コクトーの少年時代の友人の名であり、彼自身の芸術の根源ともなる存在。ダルジェロスは亡霊のように最後までドラマを支配していく。詩のように美しい言葉が羅列させるナレーションはコクトーによるもの。

同性愛×近親愛というまさに偏愛すべきジャンルを描いた破滅的な作品

恐るべき、という看板に偽り無し。姉と弟の超絶いびつな近親愛。

難解。

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「最悪な子どもたち」、問題だらけな子どもたちと、完璧じゃない大人たち!

2024-07-26 17:11:10 | フランス映画

おすすめ度 ☆☆☆

PG12

北フランスを舞台に演技未経験の問題児たちを配役した映画撮影の行方を描き、2022年・第75回カンヌ国際映画祭「ある視点」部門でグランプリを受賞した人間ドラマ。

オーディションで選んだ子供達をそのままに映画を撮影していくというフィクションの中で描いていく作品、カットとカメラの編集で巧みにリズムを生み出していく手腕は見事。問題児たちという前提から綺麗事に発展するありきたりな作劇ではなく、辛辣な視点はそのままに、微妙な心の葛藤を背後に忍ばせて、ラストはささやかな感情の解放と、甘酸っぱい青春の瞬間を描きだして終わらせる。

フランス北部の荒れた地区を舞台にした映画が企画され、地元の少年少女を集めた公開オーディションが行われた。キャストとして選ばれたのは、異性との噂が絶えないリリや怒りをコントロールできないライアン、心を閉ざしたマイリス、出所したばかりのジェシーの4人で、シナリオは彼ら自身をモデルにした物語だった。波乱に満ちた撮影が始まり、4人は映画の登場人物を演じることで自分自身と向き合っていく。

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