ひろの映画見たまま

映画にワクワク

「不実な女と官能詩人」、あいから逃れ、情欲に溺れ、また愛に囚われる!

2024-10-03 15:51:33 | フランス映画

おすすめ度 ☆☆☆

官能映画好き ☆☆☆★

Unext鑑賞  2019年製作 R18+

生涯で2500人以上の女性と関係を持ったと言われ、死後に自身が撮影したと思われる大量のポルノ写真が発見されたフランス象徴主義の詩人ピエール・ルイスと、写真のモデルの1人となった親友の妻との関係を官能的に描いたドラマ。

19世紀、パリ。詩人ジョゼ・マリア・ド・エレディアの次女マリー(ノエミ・メルラン)は気鋭の詩人ピエール・ルイス(ニールス・シュネデール)と恋仲にあったが、金銭的な理由から両親はマリーをピエールの親友で貴族出身の詩人アンリ・ド・レニエ(バンジャマン・ラヴェルネ)と結婚させることを決めてしまう。ピエールは打ちひしがれ、アルジェリアに渡ると、女性の痴態や官能美を写真に収め続け、退廃的な暮らしを送るように。

女性が不自由な時代に自由に生きたいと願った一人の人間の人生の記録を、見事に官能の物語として結実させている。

ノエミ・メルランの裸体美。

写真家の恋人がその裸体を撮るとともに欲情する。

夫はそっちのけの不倫だが、夫も公認。

三姉妹も、カメラの餌食に。

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「倦怠」、いやになり怠けること、退屈!

2024-09-27 15:21:17 | フランス映画

おすすめ度 ☆☆☆

Unext 鑑賞  1998年製作 R18+  劇場未公開

17歳の少女に溺れる中年教授を描く官能ドラマ。イタリアの人気作家、アルベルト・モラヴィアの原作小説をフランスの若手監督、セドリック・カーンが映像化。出演はシャルル・ベルリング、ソフィー・ギルマンほか。生々しいセックスシーン。

哲学教授マルタンは、執筆の仕事が進まない上、妻とは別居中。公私ともに疲れ果てていた。そんな時、17歳の少女セシリアに出会う。特別美しいわけでもないが、奇妙な魅力のある彼女にたちまち惹かれていくマルタン。やがて、つれないセシリアの官能に溺れて苦悩に苛まれ…。

インテリ中年が不毛な恋愛に転がり落ちていく様を固唾を飲んで見守る。

「ただの興味」だった対象が、彼の中で欠くことのできないものに変わっていく。彼は自分を抑えられなくなっていく。男の感情って暴走を始めたら、こうもなってしまうのだろうか。彼の行動は常軌を逸しているけれど、心のどこかで彼の行動を「そうだろなぁ」と理解できている自分がいることに気づいた。

 

 

 

 

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「プロヴァンスの休日」、幸せに出会えたあの夏を忘れない!

2024-09-13 15:41:19 | フランス映画

おすすめ度 ☆☆☆★

NHK BS プレミアム 鑑賞   2014年製作

プロヴァンス。そこは、人生の楽しみを教えてくれる場所。南フランスのプロヴァンスで、頑固な祖父と過ごした3兄妹弟のひと夏の物語!

田舎で油の木を栽培する祖父は、母親と仲違いしたのもうなずける程頑固で、孫にも興味を示さず。
都会のパリから会ったこともない祖父母に預けられた思春期の兄妹は、事ある毎に生意気な口を聞き祖父に反抗。
そんな中で、そのいざこざに巻き込まれない耳の聞こえない末っ子の弟がまず祖父と打ち解ける。
ふざけて勝手に兄が登録したSNSを見て、祖父母の昔のワイルドなツーリング仲間が家を訪れ、祖父母の昔を知るうちに、次第に兄も祖父に心を開くように。
過去の苦しみからアルコール依存症に悩む祖父も、孫達との交流を機に、依存症の治療に前向きになる。

プロヴァンスの美しい田舎の風景と、頑固なジャン・レノやお洒落で優しい祖母、末っ子のテオを始め孫達もみんな可愛らしくてgood。
最後に仲違いきたままの母親の手を引いて祖父のところに連れていくテオの可愛いこと。

 

 

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「この愛のために撃て」、タイムリミットは3時間、絶体絶命の救出劇が今始まる!

2024-09-10 14:16:17 | フランス映画

おすすめ度 ☆☆☆★

Unext 鑑賞  2010年製作  PG12

パリを舞台に描くサスペンスアクション。

パリ市内病院勤務の看護助手サミュエル。
突然家に押し入ってきた謎の男たちに暴行され、気を失ってしまう。
目が覚めたときには妻が誘拐され、脅迫の電話がかかってくる。
「今から3時間以内にある患者を連れてこい、さもないと妻を殺す」
サミュエルはターゲットの患者が、重要事件参考人として
警察からもマークされているとは知らず、連れ出そうとする。
警察からも追われ、ギャングからも狙われるサミュエルだがひたすら妻の命を救うためひた走り続ける…。

冒頭いきなり誘拐されてしまった愛妻の為に、あとは追跡、追跡また追跡と諦めを知らない怒涛の90分。

 

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「クナシリ」、国後島の今!

2024-08-28 16:18:34 | フランス映画

おすすめ度 ☆☆☆

ロシア系フランス人のウラジーミル・コズロフ氏が撮影。国後島の現状をロシアの許可をとりつつ、取材したもの。

北海道からわずか16キロに位置し、かつては四島合計で約1万7000人の日本人が暮らしていたという北方領土。しかし戦後1947年から48年にかけて日本人の強制退去が行われ、日本政府は問題が解決するまで入域を行わないよう国民に要請している。寺の石垣、朽ち果てた船や砲台、欠けた茶碗など、現在も島のいたるところに残る第2次世界大戦の痕跡。ロシア人島民たちはそれらを土から掘り起こしながら、日本人との思い出を振り返る。国後島の厳しい現状や島民たちの生活の様子、政治に翻弄されてきた彼らの複雑な思いなど、ロシア側の主張に偏ることなくありのままに映し出す。

本作が映し出す国後島には、美しく豊かな自然や風景があるし、普通に暮らしている人々だって多くいる。と同時に、戦争の残骸が今なお残り、社会に置き去りにされたみたいに不便な暮らしを余儀なくされる人がいて、ゴミの投棄で荒れ果てた場所もあるようだ。島民の一人がこぼす一言はとても複雑な余韻を残す。とはいえ、これは決して政治的な映画ではない。難しい話を抜きにして、じっと見入ってしまえる作品である。

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「サムライ」、無表情のアラン・ドロンがクール!

2024-08-20 14:47:08 | フランス映画

おすすめ度 ☆☆☆

NHK BS  プレミアム   鑑賞  1967年製作

2024年8月18日稀代の名俳優アラン・ドロン氏の訃報が‥‥ご冥福をお祈りします。

アリバイまで完璧な殺し屋(アラン・ドロン)が、クラブのピアニスト(カティ・ロジエ)に顔を見られたことから警察に追われていく。しかしピアニストは警察に嘘をつき彼では無いと言い張る。

アラン・ドロンがひたすらかっこいい。パリの街もひたすらかっこいい。ドロンのアパルトマン、パリの街、ジャズバーの光と影の演出が素晴らしい。絵画のようだ。

本作において、“サムライ”と直接結びつくのは冒頭に掲げられた文言だけで、あとは殺し屋の日常が淡々と描かれていくのみ。おそらく監督は、この孤独な生き様や、何事にも特殊なこだわりを持った生活様式を、サムライのそれと重ね合わせたかったのだろう。

 

 

 

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「快楽の漸進的横滑り」、映画の快楽、快楽の映画!

2024-08-12 16:59:35 | フランス映画

おすすめ度 ☆☆

変わった映画好き ☆☆☆

UNEXT 鑑賞   1974年製作

第2次大戦後のフランスで生まれた文学界の潮流「ヌーヴォー・ロマン」の代表的作家として知られるアラン・ロブ=グリエが監督・脚本を手がけ、そのセンセーショナルな内容からヨーロッパ各地で上映禁止となった問題作。

ルームメイト殺害の容疑で逮捕された美女アリス。心臓にハサミが突き刺さった被害者の体には、描きかけの聖女の殉教の絵が残されており……。

オブジェとなった肉体の視覚的暴力性と美しさに衝撃を受ける。少女の美しい肉体が、それを見る人を打ちのめす暴力性として炸裂する。<見る性愛>というのは、こうした衝撃そのものを楽しむ快楽なのだろうか。物語そのものはまったくの不条理劇。二人の若いレズビアンの女性が(お金がなくなると娼婦をする)、ベッドに縛って体を傷つける遊びをしているうちに、うっかり殺してしまい、殺した少女アリスは修道院の監獄に収容される。彼女をいじめる修道女たち。捜査の警部や神父たちもアリスの肉体の魅力に打ちのめされて狂ってしまう。最後、美しい女弁護士と最初の殺害を「再現」するごっこゲームをするうちに、アリスはその女弁護士を殺してしまい、話は「最初にもどる」。

主演のアニセー・アルビナの裸に堪能する。

 

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「ココ・アヴァン・シャネル」、シャネル栄光の秘密解禁!

2024-08-12 14:54:52 | フランス映画

おすすめ度 ☆☆☆

シャネル好き ☆☆☆★

NHK BS プレミアム  鑑賞  2009年製作

シャネルSA (Chanel SA) ブランドの成功の秘密、解禁。
もし翼を持たずに生まれてきたのなら、翼を生やすためにどんなことでもしなさい!

ココ・シャネルことガブリエルという女性の若年時代に焦点を当てた伝記的作品。

時は第一次世界大戦前夜。ガブリエルは姉と共に孤児院で育つ。

施設を出た後、寂れたナイトクラブの歌手やお針子として働いていた。そこで貴族エティエンヌ・バルザンに見初められ何不自由ない生活を手に入れるが、ありのままの自分を受け入れてくれるアーサー・カペルと運命的な恋に落ち、自らのファッション・スタイルを模索していく。

どちらとも愛人ポジションは崩さず、2人の間で揺れながらも、帽子職人としての道を突き進む。

オドレイ・トトゥが、若き日のココ・シャネルを演じている。

 

 

 

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「勝手にしやがれ」、最低だ!

2024-08-08 13:51:44 | フランス映画

おすすめ度 ☆☆☆☆

NHK   BS  プレミアム 鑑賞   1960年製作

ジャン=リュック・ゴダールの初長編監督作。即興演出や手持ちカメラでの街頭撮影など、当時の劇場映画の概念を打ち破る技法で製作され、後の映画界に大きな影響を与えた、ヌーベルバーグの記念碑的作品。

当時この映画を見て、ショックを受けた。

ルールに縛られないヌーベルバグの傑作。

強盗男とアメリカ人恋人との切ない恋。

当時はあまり意識しなかったが、結構セックス強要するが、映像では、キス以外はそれらしき映像は出てこない。

ロブグリエとの違いか。

結局、男は密告され、凶弾に倒れるが、「最低ってなんのこと?」で終わる。

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「エディット・ピアフ 愛の讃歌」、そして愛は歌い継がれる!

2024-08-07 15:50:54 | フランス映画

おすすめ度 ☆☆☆★

NHK BS プレミアム鑑賞  2007年製作 フランス・チェコ・イギリス合作  140分の長尺

世界で最も愛された伝説のシャンソン歌手、エディット・ピアフ-、愛を求め、愛に傷つき、愛を歌い続けた47年の人生-その涙と喝采の物語。

今回のパリオリンピックでも彼女のうたが歌われた。

ストーリー展開は、二つの流れを入れ子構造にしています。一つは、晩年(舞台上で倒れてしまう最後のステージから病床で亡くなるまで、もう一つは、子供時代から歌手全盛時代まで。ただし、晩年の流れは、昔の記憶がフラッシュバックしてくるシーンも挿入されているので、前後関係が少し分かり辛かった。

ピアフになりきった主演マリオン・コティヤールは、第80回アカデミー賞主演女優賞受賞。

大道芸人の娘に生まれ、売春宿を営む祖母に育てられ、失った視力を奇蹟的に回復させ、街角からデビューした伝説の歌姫エディット・ピアフ。不幸な生い立ちとスキャンダル、「愛の讃歌」はじめ自身の人生を反映させたバラードで庶民に支持され、フランスの国民的歌手になったピアフの人生を描く。

そしてボクサーとのなさぬ恋がメインに。ラスト、死の前日の回顧シーンが圧巻。

 

 

 

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