ひろの映画見たまま

映画にワクワク

「渚の果てにこの愛を」、海と太陽に愛された死の天使!

2024-07-22 16:53:29 | フランス映画

☆☆☆★

1970年製作 R15+ フランス・イタリア合作  Unext鑑賞

素晴らしい風光の中に展開する灼熱の恋とサスペンス……。

港町サリナへと続く荒野の一本道。
若き旅人ジョナス(ロバート・ウォーカー)は、道沿いの小さな食堂兼ガソリンスタンドにたどり着いた。
井戸水で渇きを潤していると、ふと現れた女と目が合った。
「ロッキー! 」―女主人のマラ(リタ・ヘイワース)は、ジョナスを4年前に家出した息子、ロッキーと信じ込んでいた。
マラの美しい娘ビリー(ミムジー・ファーマー)もまた笑顔で「兄」に抱きついてきた。
食堂の常連ワレン(エド・べグリー)も知り合いだったかのように話しかけてくる。
一体どういうことだ?全員気が狂っているのか―疑念が晴れぬまま、
しかし行くあてもないジョナスは、ロッキーのふりをしたまま母娘と一緒にそこで暮らすことに。
そんなある日の午後、シャワーを浴びたビリーがタオル1枚の姿でジョナスの部屋を訪れ、ふたりは欲望のままに抱き合ってしまう―。
ロッキーという男は実在するのか? そして「兄」と「妹」、禁断の愛の行方は…。

ミムジー・ファーマーの奔放な裸像に釘付け。

 

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「エンター・ザ・ボイド」、SEX、MONEY、POWER!

2024-06-27 16:48:47 | フランス映画

おすすめ度 ☆☆☆

良識ある一般人を自称する方 ☆

Netflix 鑑賞  2010年製作  R18+

テーマはドラッグ、性、輪廻。ギャスパー・ノエ監督が、東京を舞台に固い絆で結ばれた兄弟を描く作品。

歌舞伎町に、妹と住むヤク中男が警察に売られて逃げる時、射殺されて魂となって歌舞伎町を徘徊する作品。

話もぶっ飛んでるが、カット、演出も強烈で殆ど、主人公の顔は写らず、生きてるうちは、手ブレ全開の主観視点、死んでからは霊魂視点(やや上空から見下ろす視点)と龍が如く視点(主人公は画面のド真ん中で後頭部を見せたままの視点)。

最後のセックスしまくっているホテルのシーン。セックスとドラッグ、流血と死に彩られた映画。

輪廻転生の話で最後死んだ主人公が赤ちゃんとして転生したがトイレに流されたみたいな解釈をしてる。

 

 

 

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「苦い涙」、人は愛するものを殺す、でも誰も死なない!

2024-06-26 19:21:03 | フランス映画

おすすめ度 ☆☆☆

PG12

フランスの名匠フランソワ・オゾンが、ドイツのライナー・ベルナー・ファスビンダー監督が1972年に手がけた「ペトラ・フォン・カントの苦い涙」を現代風にアレンジし、美青年に恋した映画監督の姿をシニカルかつユーモアたっぷりに描いたドラマ。

若く美しい青年に翻弄される映画監督ピーターの愛と苦悩を描く、ユーモアと風刺の効いたメロドラマ。ピーターの<苦い涙>を通じて、愛の本質や現代社会のパワーや支配関係の問題を描く。
物語を彩る選りすぐりの音楽、拘りぬいた美しいプロダクション・デザイン。

助手のカールを奴隷のようにこき使いながら、事務所を兼ねた広大なアパルトマンの一室で暮らす、高名な映画監督のピーター。最近恋人と別れたばかりで落ち込んでいた彼のもとへ、ある日、親友で有名女優のシドニーが青年のアミールを連れて来訪。アミールの美しさに一目で魅せられたピーターは、早速彼をアパルトマンに住まわせ、ピーターの寵愛と後押しを受けたアミールは、新進の人気俳優として活躍するようになるのだが……。

 

 

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「ふたりの5つの分かれ路」、出会わなかったらよかったの!

2024-06-21 20:05:04 | フランス映画

おすすめ度 ☆☆☆

恋愛映画好き ☆☆☆★

Unext 鑑賞  2004年製作  R15+

フランソワ・オゾンが一組のカップルの恋愛をユニークな手法で描く。

ひとつのカップルの出会いから別れまでを描いた5つのエピソードを、時間軸を逆に並べた恋愛ドラマ。一つ目のエピソードが強烈。離婚手続きを終えた二人が、なんと「最後の記念」とばかりに激しいセックスをする。こんなセックスをする二人がなぜ別れなければならないのか。

ある日の夕食、出産、結婚、恋に落ちた瞬間まで、5つの季節を経ながら遡って描いていく。

映像的にも美しく、とりわけ二人が初めて好意を示す海辺でのシーン、波間に消えていくシーンはかなりのロングショットで遠景、

いつまでも観ていたい美しさの向こうに、ふたりの未来が予感され、絶品! ハリウッドのラブストーリーを見慣れた人には少々毒気が強いかもしれないが、これこそが人間の本質、これこそが愛の真実に近い映画である。

 

 

 

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「ルー、パリで生まれた猫」、キミと会えてよかった!

2024-06-20 16:37:00 | フランス映画

おすすめ度 ☆☆☆

フランス・スイス合作

猫好き悶絶必至!ルーの豊かな表情とドジでかわいい‟あるある”行動。

パリを舞台に、愛猫との絆によって現実を乗り越え成長していく少女の姿を描いたドラマ。

迷い猫を拾った主人公。両親は離婚をしようとしている、というストーリー。

両親の離婚に悲しみながらも、ルーも森で見つけた伴侶と共に主人公の元を去ってしまうエンディング。
主人公は両親もルーもいなくなってしまいます。
しかし、主人公のルーへの愛は変わらないのと同じく、両親の主人公への愛ともいうのも変わらない。厳しい人生ながらも愛情深いストーリーに感動する。

猫だけではなく犬や鼠や鳥や猪も出てくる。森に独りで暮らす魔女みたいなマドレーヌと飼い犬ランボーなどのキャラもおもしろい。

 

 

 

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「メグレと若い女の死」、謎の先に彼女の人生が見えてくる!

2024-06-15 20:23:03 | フランス映画

おすすめ度 ☆☆☆★

《本国フランスにて初登場1位》名匠パトリス・ルコント監督が贈る8年ぶりの最新作!名優ドパルデュー演じるメグレ警視が難事件に挑む、感動サスペンス‼

1953年。パリ・モンマルトルのバンティミーユ広場で、シルクのイブニングドレスを着た若い女性の遺体が発見される。真っ赤な血で染まったドレスには5カ所の刺し傷があった。捜査に乗り出したメグレ警視は、その遺体を見て複雑な事件になると直感する。遺体の周囲に被害者を特定できるものはなく、手がかりとなるのは若い女性には不釣り合いなほど高級なドレスのみ。被害者の素性とその生涯を探るうちに、メグレ警視は異常なほどこの事件にのめり込んでいく。

メグレ警視は身長180センチ 体重100キロ!ジェラール・ドパルデューにどハマリ、彼の体格を生かした刑事ものとなっている。

女性の保持していた薬品を販売した薬局の証言から、女性の住所にたどり着き、名前を知る。死体写真の顔を写した一枚の裏にルイーズと名前を記述する。この時のメグレの表情。
短いけれども生きてきた人として、はじめて、メグレはルイーズに対面する。

 

 

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「私がやりました」、この犯罪は誰のもの!

2024-06-06 16:15:54 | フランス映画

おすすめ度 ☆☆☆★

フランソワ・オゾン監督が、映画プロデューサー殺人事件の“犯人の座”をめぐって3人の女たちが繰り広げる騒動をユーモアたっぷりに描いたクライムミステリー。

舞台は1930年代のフランス。いかにもフランスらしい街並みとファッションの美しさ。

有名映画プロデューサーが自宅で殺された。容疑者は、売れない新人女優マドレーヌ。プロデューサーに襲われ、「自分の身を守るために撃った」と自供する彼女は、親友で駆け出しの弁護士ポーリーヌと共に法廷へ。鮮やかな弁論と感動的なスピーチで陪審員や大衆の心をつかみ、正当防衛で無罪を勝ち取る。それどころか、「悲劇のヒロイン」として一躍時の人となり、大スターの座へと駆け上がっていく。
ところが、そんなある日、二人の前にオデットという女が現れる。プロデューサー殺しの真犯人は自分で、マドレーヌたちが手にした富も名声も、自分のものだというのだ。こうして、女たちによる「犯人の座」をかけた駆け引きが始まる―。

トーキー初期の雰囲気をそこはかとなく感じさせるどこか懐かしく粋なフランス喜劇といった感じ。そこに昨今のMETOO運動を思わせる女性差別や男性優位社会の問題点などをシニカルな笑いに変えての作劇がなかなか効果的にキマッていた。

 

 

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「ロスト・サン」、クライイング事件から8年、覗いてはいけないもう一つの世界!

2024-05-29 19:16:23 | フランス映画

おすすめ度 ☆☆☆

Unext鑑賞  1999年製作  フランス・イギリス合作

フランス人の私立探偵がロンドンの裏社会に挑むハードボイルド・ミステリー。

友人から失踪した家族の捜索を頼まれた探偵ロンバードが、事件の背後に子供を売買する犯罪組織が存在していることを察知。危険をおかしてひとりの少年を救出した彼は、英国からメキシコに飛んで一味と対決する。

異才クリス・メンゲスが手がけた社会派風のサスペンス。孤独な私立探偵の奔走を描きながら、幼児ポルノで稼ぐ犯罪組織の実態を浮き彫りにする。

ダニエル・オートゥイユ、ナスターシャ・キンスキーがいい。

だが、相手役がしょぼい・

 

 

 

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「アンブッシュ」、360度敵だらけ!

2024-05-20 21:29:35 | フランス映画

おすすめ度 ☆☆☆

アラブ首長国連邦・フランス合作

これは、UAE(アラブ首長国連邦)製作の実話に基づく戦争アクション映画。出演はUAEで活躍する俳優たちだが、監督は、「96時間」のピエール・モレルが務めている。

2018年、イエメン内紛収拾の為に出動し、イエメン南部に駐在するUEA陸軍部隊は、戦闘地帯の住民支援と、治安維持活動に従事していた。
 そんなある日、パトロール中の軽装甲車が、敵の待ち伏せに遭って行動不能となってしまう。反政府組織の捕虜となり、交渉材料を与える事を危惧する軍司令部は、救出部隊を編成するが、その救出部隊もまた攻撃され、戦闘は泥沼化して行く――果たして軍は全員を無事救出できるのか……?

負傷し、武器も残り僅か、通信機器も使えない仲間を救うため、装甲車、ドローン、ヘリコプター、戦闘機、と総力を挙げて戦地に向かうUAE軍は彼らを無事に助け出すことができるのか!?


実際の戦いを描いているだけに、戦い方が戦略的で面白い。アラブ首長国連邦の方は味方を助けに行くが、簡単に突っ込みはしない。敵の位置を確認しながら、被害を最小限に抑えようとする。
一方の敵もパトロール部隊をエサにして、地雷を仕掛けて待ち受ける。そんな戦略的攻防が面白い。

 

 

 

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「テイキング・サイド/テイキング・サイド ヒトラーに翻弄された指揮者」

2024-05-13 13:38:20 | フランス映画

おすすめ度 ☆☆☆★

劇場未公開

Unext 鑑賞    2001年製作

イギリス、フランス、ドイツ、オーストリア、ハンガリー 合作

 

 

第二次世界大戦が終結し、ニュルンベルグ裁判が始まってまもない頃、米軍のスティーブ・アーノルド少佐はベルリン・フィルの名指揮者で元プロイセン枢密顧問官でもあったヴィルヘルム・フルトヴェングラーを、“腐ったドイツの象徴”として糾弾すべく、彼とナチスとの関係を調査するよう命令される。しかし楽団員などの証言では、彼は反ナチでヒトラーの面前での敬礼を拒否したこともあったという。さらにフルトヴェングラー本人も、多くのユダヤ人を国外へ逃したとして、ナチスの文化政策の責任は自分にはないと審問の際に言い張った。しかしイギリスが入手した極秘文書や第2バイオリン奏者の証言などから、彼の裏の顔が徐々に露わになっていく。

日本でも、ドラマ化されて演劇として公開されたが、映画としては、最近配信されている。

エンドロールで、フルトヴェングラー本人の演奏風景が写されている。

ドイツ人すべてに問いかけられる、ナチスとの関係。

 

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