ひろの映画見たまま

映画にワクワク

「ベネシアフレニア」、この憎しみは殺戮でしか癒せない!

2023-11-30 20:29:55 | スペイン映画

おすすめ度 ☆☆☆

R15+ グロテスクな殺人。

スペインの鬼才アレックス・デ・ラ・イグレシアが、近年社会問題化している「オーバーツーリズム」を背景に連続殺人鬼が引き起こす惨劇を、イタリアのジャーロ(ジャッロ)映画へのオマージュを散りばめながら描いたホラー映画。

スペイン語の原題『Veneciafrenia』、「ヴェネツィアの心の病」という意味。

結婚を間近に控えたスペイン人のイサは、独身最後の期間を友人たちと満喫するべく、カーニバルで賑わうイタリア・ベネチアへやって来る。しかし近年のベネチアでは、観光客の増加による環境悪化が社会問題となっていた。イサたちがボートに乗り込むと、カーニバルの衣装を着た道化師が同乗してくる。その不気味な雰囲気さえも楽しもうとするイサたちだったが、その道化師の正体は観光客を狙う恐ろしい殺人鬼だった。

殺し方はオーソドックスながらも、鉄のフックで吊るして殺した女を、操り人形のようにして主人公をおちょくる犯人の狂気。

 

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「ベネシアフレニア」、この憎しみは復讐でしか癒せない!

2023-11-18 21:28:00 | スペイン映画

おすすめ度 ☆☆☆

R15+ 残酷

原題は『Veneciafrenia』、英題は『Venicephrenia』で、「ヴェネツィアの心の病」みたいな意味。※Phreniaは横隔膜の意。昔はこの辺(胸の下)に心があると思われていた。

スペインの鬼才アレックス・デ・ラ・イグレシアが、近年社会問題化している「オーバーツーリズム」を背景に連続殺人鬼が引き起こす惨劇を、イタリアのジャーロ(ジャッロ)映画へのオマージュを散りばめながら描いたホラー映画。

特にイタリア・ルネッサンス時代の医者の特異なマスクも紹介され、恐怖の時代の副産物に瞠目した。ベネツィア・カーニバルでは華麗なマスクや衣装で独特の美世界が見られる。それでもその意匠には不気味さも感じる。

結婚を間近に控えたスペイン人のイサと友人たちは、独身最後に羽目を外そうと、カーニバルで賑わうイタリア・ヴェネツィアを訪れる。しかし、到着した彼女たちを待ち受けていたのは「観光客は帰れ」というプラカードを掲げた大勢の人々。
近年ヴェネツィアでは、観光客の増加による環境悪化が社会問題になっていたのだ。それでも気を取り直して観光を楽しもうとするイサたちが乗り込んだボートに、突然カーニバルの衣装を着た奇妙な道化師が同乗してくる。
彼女たちはその不気味な雰囲気さえも楽しもうとするのだが、道化師は観光客を次々と殺害する狂気の殺人鬼だった。浮かれたイサの仲間たちは、殺人鬼の標的となり一人また一人と姿を消してゆく……。

 

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「コンペティション」、世界を狙う獣たち!

2023-09-11 19:46:57 | スペイン映画

おすすめ度 ☆☆☆★

スペイン・アルゼンチン合作

ペネロペ・クルスとアントニオ・バンデラスが母国スペインで共演し、華やかな映画業界の舞台裏で繰り広げられる監督と俳優2人の三つどもえの戦いを皮肉たっぷりに描いたドラマ。

映画を作る側から、そして観る側からシニカルに描いた面白い作品。

監督は実力No.1と言われるペネロペ・クルス。人気スターにアントニオ・バンデラス、演技派のオスカル・マルティネス。演技合戦というのは大概退屈だが、この3人の演技合戦が面白い。
それは劇中劇と重なっているというのもある。

映画撮影前のリハーサルの風景。リハーサルの打ち上げ、いよいよクランクインという、その晩に事件が起こる。

 

 

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「エル プラネタ」、みんな飾って生きている!

2023-06-22 20:12:39 | スペイン映画

おすすめ度 ☆☆☆

アメリカ・スペイン合作

監督アマリアと実母アレ・ウルマンが母娘役を演じ、生活苦に陥った母娘の虚構にまみれた日常を描く。

ロンドンでの学生生活を終え、母が暮らすスペインの海辺の田舎町ヒホンに帰郷した駆け出しスタイリストのレオ。しかし母は破産寸前の状態で、アパートも立ち退きを迫られていた。母娘は崖っぷちの生活に追い込まれながらも、SNS映えするスタイリッシュな暮らしを求め、身の回りのものを売り、ハッタリをきかせてお金を稼ぎ、どうにかその日を生きていく。そんなある日、チープな雑貨店を訪れた母娘は、ロンドンから来たというハンサムな店員と知り合うが……。

一見すると富裕層みたいな母娘だが、娘は中年に体を売る一歩手前まで行って金額が折り合わずにやめたり、母親は借金を踏み倒し万引きをし、誤魔化せるものはなんでもやろうとする崖っぷちな二人。電気は止められても高級服は手放さない。

結局、刑務所はベッドと食事つきだと豪語した母は、万引きをして、警察に捕まる。

男性には、無理な発想。

 

 

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「ウェイ・ダウン」、難攻不落の銀行に眠る宝争奪戦!

2022-11-19 19:00:13 | スペイン映画

おすすめ度 ☆☆☆

トレジャーハンター好き ☆☆☆★

スペイン・フランス合作

沈没船の引き揚げと財宝の発見、そしてスペイン政府が所有権を盾にしての横取り。難攻不落の金庫に収められた財宝を取り出すことができるのは無欲な天才。作戦の決行は、ワールカップ開催の時。奪還チームは、金庫警備のプロたちを向こうに回して、成功できるのか…

一度は正面突破を試みるも失敗。

ならばと、屋上から侵入。

さらに水攻めにあったり、裏切りがあったり、ワールドカップも気になるし、ハラハラドキドキ。

天才学生も度胸試し。

いろいろあらもあるが、一応ハラハラ度は高い。

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「ロスト・ボディ 消失」、謎の女が仕掛ける?

2022-11-05 17:16:14 | スペイン映画

おすすめ度 ☆☆☆

スペイン・ドイツ・フランス合作

ベルギーの作家アメリ・ノートンのベストセラー小説を映画化したサイコサスペンス。

著名な建築家が講演を終えて空港へと向かう途中、タクシーに同乗させたオランダ娘のテセル。彼女の忘れ物回収に時間をとったため、予定のフライトに遅れてしまった建築家。ラウンジで再会したテセルは半ば強引に自分の過去を語り始める…

そしてそれは主人公の”秘密”へと及んでいく・・

テセルとは何者なのか?

自分の設計した空港のモデルに、血が!

ポスターにヒントが!

あまり気持ちよくないサスペンス。

 

 

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「プラットフォーム」、縦構造シチュエーションスリラー!

2021-08-20 16:52:45 | スペイン映画

おすすめ度 ☆☆

風刺映画好き ☆☆☆

R15; 途中ぼかしが入った場面があります。

2019年・第44回トロント国際映画祭ミッドナイト・マッドネス部門で観客賞、第52回シッチェス・カタロニア国際映画祭で最優秀作品賞など4部門を受賞した。

永遠にも思えるほどの【縦】の閉鎖空間の中、極限状態で生活を制限された者たちがとる行動を通して、様々な社会問題を見事に描き出している!

その“穴"は世界を変える。

 

ある日、ゴレンは目が覚めると「48」階層にいた。部屋の真ん中に穴があいた階層が遥か下の方にまで伸びる塔のような建物の中、上の階層から順に食事が"プラットフォーム"と呼ばれる巨大な台座に乗って運ばれてくる。上からの残飯だが、ここでの食事はそこから摂るしかないのだ。同じ階層にいた、この建物のベテランの老人・トリマカシからここでのルールを聞かされる…1ヶ月後、ゴレンが目を覚ますと、そこは「171」階層で、ベッドに縛り付けられて身動きが取れなくなっていた!果たして、彼は生きてここから出られるのか! ?

ワンシチュエーション映画なので、退屈する。

根気よく見ると、風刺の意味が分かって面白いかも。

ちょっと、宗教的な意味合いもあって、日本人には不向き。

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「VS狂犬」、車いすの少女が狂犬病にかかった犬に追いかけられる!

2021-07-13 17:04:20 | スペイン映画

おすすめ度 ☆☆★

謎のウイルスによって凶暴化した介護犬に襲われた少女の壮絶な戦いを描いたスペイン製サバイバルホラー。

交通事故で四肢麻痺になった少女エレナは、林の中の一軒家で介護犬アトスと暮らし始める。ところがある日、アトスが謎のウイルスに感染し凶暴化してしまう。片方の腕しか動かせず自動車椅子に頼るしかないエレナは、生き残りをかけて愛犬と壮絶なバトルを繰り広げる。

「シッチェス映画祭ファンタスティック・セレクション2020」上映作品。

タイトルといい、ポスターといい、少女が狂犬と戦うと思うが、四肢麻痺で車いす生活の彼女がそれほどバトル力があるわけない。

むしろ家族問題とかトラウマとか、心理的な面も。

主人公の鼻ピアスが気になった。

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「秘密のキッス」、アナ・デ・アルマスが魅力的!

2021-04-16 17:31:52 | スペイン映画

おすすめ度 ☆☆★

スペイン・ベネズエラ合作 2014年製作

キューバ出身で、『007』シリーズ最新作『007/ノー・タイム・トゥ・ダイ』(4月10日全国公開)でボンドガールの一人を演じているアナ・デ・アルマスが主演。

美人、彼女の魅力に取りつかれます。

出会い系で自分と似たような境遇の男性を探し出して、会っているシーンから物語は始まる。そのまま意気投合した二人は恋に落ちるが…

HIV陽性者ソル(アナ・デ・アルマス)。広告を出し、同じく陽性者のダニに出会い、惹かれ合う。

日本のAVの吹き替えを担当ということで、日本の話が随所に出てくる。

恋しながら、肉体関係は持たないという。

それは、HIVが関係しているのか?

美男美女が出ているので、まあ見た目はいいのだが?

 

 

 

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「ペイン・アンド・グローリー」、スペインの名匠ペドロ・アルモドバルの自伝的映画!

2021-03-29 17:14:56 | スペイン映画

おすすめ度 ☆☆☆★

R15+

★2019年度カンヌ国際映画祭 主演男優賞受賞
★2019年度アカデミー賞 国際長編映画賞・主演男優賞ノミネート
★2019年度ヨーロッパ映画賞 男優賞・プロダクションデザイン賞受賞
★2019年度全米、NY、LA批評家協会賞 男優賞受賞

世界的な映画監督サルバドールは、脊椎の痛みから生きがいを見いだせなくなり、心身ともに疲れ果てていた。

引退同然の生活を送る彼は、幼少時代と母親、その頃に移り住んだバレンシアの村での出来事、マドリッドでの恋と破局など、自身の過去を回想するように。

そんな彼のもとに、32年前に手がけた作品の上映依頼が届く。

主演は、アントニオ・バンデラス。彼に自らの過去を演じさせる。

少年時代の母親役は、ペネロペ・クルス。

麻薬や同性愛とすさんだ生活も。

降り注ぐ太陽光と真っ白な壁など、映像は美しい。

見事な、映像美で、自らの自伝を描いて見せた傑作。

ただ、同性愛に許容でないと。

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