しがない仲のよい兄弟の恋物語。
でも、しがないため、振られてしまう。
こんなつまらない話なのに。でも、どこにでも、そこらにいそうな現実的な話だ。
それが結構面白い。
演出と二人の演技のために、彼等の心の動きが実に丁寧にこちらに伝わってくる。
そこはかとない、男のスケベ心を、夜の二人の反省会話で盛り上げる。
兄はビール会社の研究員、弟は学校の用務員。
彼女は、レンタルビデオ屋の女子店員とその妹。学校の先生。兄の同僚の奥さん。
一方的な恋を果敢に攻める。攻める楽しみと断られる悲哀。
大掛かりな仕掛けのない、ほんの小さな身近な出来事。
くすくすとした笑い