ひろの映画見たまま

映画にワクワク

パンズラビリンス

2007-12-04 18:49:33 | 映画
少女のおとぎ話と思ったらとんでもない。

内乱終結後のスペインが舞台。

反抗するゲリラを討伐するため村に駐在する将軍のもとに、

妊娠した新しい妻がやってくる。

前夫との間に出来た娘、オフェリアがこの映画の主人公。

一方では、残酷な義父を嫌いながら、

一方では、迷宮をさまようファンタジアな少女だ。

現実は厳しい。

ゲリラに対する将軍は、サディスティックに征伐する。

容赦ない発砲、熾烈な拷問。

ファンタジーであるはずの迷宮は、

どろどろの世界だ。

巨大なガマガエルのおなかから鍵を取り出す試練。

そして、食べてはいけない、葡萄を二つ食べたために、

パンズ(牧神)の怒りを買い、

母は、子供を産むや死んでしまう。

一方、ゲリラに通じる将軍に仕える女性は、

逃げおおせるのか。

どろどろのメルヘン、過酷な争い。

しかし、最後はオフェリアの選択が生きる。

残酷だが、人間描写が確かなだけに

悲劇の重みがずっしりとのしかかり、

壮大な暗黒の空想劇となっている。





コメント
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