おすすめ度 ☆☆☆
静謐な映画好き ☆☆☆★
ジョージア・チェコ・フランス・ドイツ・カザフスタン・ハンガリー合作
ジョージア最西端に位置するアブハジアが独立を主張してジョージア(グルジアとも呼ばれる)と戦争を開始した1990年代初頭。
二つの国の中間に流れるエングリ川、その中州は、肥沃で、人々はトウモロコシを育てていた。
本映画は、その中州でトウモロコシを育てる祖父と孫娘の物語。
昔、新藤兼人の「裸の島」という映画があったが、
それに似て、植物を育てる行為は見ているだけでも美しい。
前半は、それこそ、島に杭を打ち、家を建て、畑を耕し、種をまき、育てる。そんな作業を淡々と映し出す。
後半、両岸の兵士たちが現れたり、対岸での銃声など、戦争の影が、
そして逃げてきた兵士が傷を負い、かくまわれる。
少女は、一年のうちに、美しく成長する。
だが、ラスト、自然の脅威が牙をむく。
淡々と描きながら、人間を世間を描いていく。
静かだが、ずしりと来る映画だ。
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