季節の花と言葉の花束

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季節の花の紹介と言葉の花束を書いています。

季節の花「金木犀 (きんもくせい)」

2018-09-03 04:22:30 | 暮らし
名言名句(372)

「葛の花 踏みしだかれて、色あたらし。この山道を行きし人あり」『釈 迢空』

葛の花は秋の七草の一つです。その葛の花が誰かに踏みしだかれて、

鮮やかに変身した色を見せてくれている、滅多に人の通らないこの

山道を、通って行った人がいるのだ、という短歌です。一読、なん

でもない平凡な抒情歌のようですが、視覚に訴える鮮明さと、この

歌の底にひそんでいる意味深いものとが、静かに蘇ってくるのです。

意味深いものとは、こういうことです。ほとんど人の通らない山道

を、自分より先に歩いて行った人がいる、未知の山を行く不安と、

山道のかなたに存在する新しい光景、つまり新しい世界を知る期

待とが、葛の花の踏みしだかれた様子から窺い知ることができる、

というのです。新しい世界を知ろうとする心の憟え、期待感を、

この歌から知ることが出来ますが、この感覚は、人生の未知の世

界への踏破をも予感させてくれるものを持っています。

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9月から咲く花「金木犀 (きんもくせい)」

開花時期は、 9/25 ~ 10/10頃。
 10月中旬頃にもう一度咲いて
 「再びあの香り♪」
 ということもある。


・とてもよい香り。
 9月下旬か10月上旬頃の
 ある日突然、
 金木犀の香りが始まる♪
 (それは年によって
  9月26日だったり、  
  10月3日とかだったりする。
  それまで匂わなかったのに
  どの花も一斉に匂い出す。
  不思議♪)   
 咲いているあいだじゅう
 強い香りを放ち、  
 かなり遠くからでも匂ってくる。
 (どこで咲いているのかを
  探すのも楽しみのひとつ)

・春の沈丁花と同じぐらい香る。

・咲いたあとで雨風があると 
 あっけなく散ってしまう。
 はかない。


・中国南部の桂林地方原産。
 中国語では
 ”桂”は木犀のことを指し、
 「桂林」という地名も、
 木犀の木がたくさん 
 あることに由来するらしい。
 日本では木犀といえば、
 ふつう思い起こすのは
 金木犀ですね。
 金木犀の中国名は「丹桂」。
   丹=だいだい色、
   桂=モクセイ類。

・”犀”の字は
 「固い、鋭い」の意味あり。
 枝が固いからかな?

・江戸時代初期の頃、渡来した。

・「散らし雨
  道端染める 金木犀」
         '92 (筆者)

(季節の花300より)




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