名言名句(612)
「死に近き母に添寝のしんしんと 遠田のかはず天に聞ゆる」
『斎藤 茂吉』
西岡光秋氏の父は49歳で肝硬変で亡くなりました。同氏が23歳の
ときでした。亡くなる三月前、丁度夏休みを利用して、彼は、東京
から故郷の広島に帰りました。家のすぐ近くの個人病院の一室で入院
中の父を見舞うためでした。広島から40キロほど山奥に入った田舎
に、彼の家がありました。田舎に帰った日の夜、彼は、病室の父の
ベッドの下に寝ました。夏でした。毛布一枚で十分でした。病院の裏
は、川幅30メートルほどの川でした。寡黙な人だった父は、やつれ
た顔でしたが、我が息子を見守る目の光は、優しさに満ちていました。
毛布にくるまった彼の耳に、川の方から、河鹿の鳴く声が聞こえてき
ました。父も耳をすませていました。もう、30年も昔のことになる
そうです。
=================================
5月から咲く花「浜梨(はまなす)」
開花時期は、 5/ 1 ~ 6/15頃。
・海岸近くに植えられる。
・葉や枝に
こまかい「とげ」がいっぱいある。
・よい香りの花。
・夏に、ミニトマトのような形の
だいだい色の実がなる。固い。
食べられる。
・甘酸っぱい味の実を
梨にたとえて、
「浜の梨」の意で名づけられた
「はまなし」が
東北弁でなまって
「はまなす」になった。
・アイヌの人々は
魔よけのために戸口に立てて、
実は食用、
種子をイヨマンテの祭りに用いた。
・薬効 下痢止め
・薬用部位 花、つぼみ
・「浜茄子」とも書く。
・北海道の道花(浜梨)
「♪ 知床の岬に~
はまなすの咲く頃~」
(知床旅情)
・「はまなすや
今も沖には 未来あり」
中村草田男
(季節の花300より)
「死に近き母に添寝のしんしんと 遠田のかはず天に聞ゆる」
『斎藤 茂吉』
西岡光秋氏の父は49歳で肝硬変で亡くなりました。同氏が23歳の
ときでした。亡くなる三月前、丁度夏休みを利用して、彼は、東京
から故郷の広島に帰りました。家のすぐ近くの個人病院の一室で入院
中の父を見舞うためでした。広島から40キロほど山奥に入った田舎
に、彼の家がありました。田舎に帰った日の夜、彼は、病室の父の
ベッドの下に寝ました。夏でした。毛布一枚で十分でした。病院の裏
は、川幅30メートルほどの川でした。寡黙な人だった父は、やつれ
た顔でしたが、我が息子を見守る目の光は、優しさに満ちていました。
毛布にくるまった彼の耳に、川の方から、河鹿の鳴く声が聞こえてき
ました。父も耳をすませていました。もう、30年も昔のことになる
そうです。
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5月から咲く花「浜梨(はまなす)」
開花時期は、 5/ 1 ~ 6/15頃。
・海岸近くに植えられる。
・葉や枝に
こまかい「とげ」がいっぱいある。
・よい香りの花。
・夏に、ミニトマトのような形の
だいだい色の実がなる。固い。
食べられる。
・甘酸っぱい味の実を
梨にたとえて、
「浜の梨」の意で名づけられた
「はまなし」が
東北弁でなまって
「はまなす」になった。
・アイヌの人々は
魔よけのために戸口に立てて、
実は食用、
種子をイヨマンテの祭りに用いた。
・薬効 下痢止め
・薬用部位 花、つぼみ
・「浜茄子」とも書く。
・北海道の道花(浜梨)
「♪ 知床の岬に~
はまなすの咲く頃~」
(知床旅情)
・「はまなすや
今も沖には 未来あり」
中村草田男
(季節の花300より)