季節の花と言葉の花束

写真付きで季節の花や言葉の意味をを書くならgooブログ

季節の花の紹介と言葉の花束を書いています。

季節の花「山法師 (やまぼうし)」

2019-05-10 04:37:14 | 暮らし
名言名句(618)

「子ら五人破片(かけら)持ち寄り花瓶(はなかめ)をはり

合わすがに亡母(はは)を語れり」『藤岡 武雄』


亡母に対する愛情に溢れた一首といえるでしょう。単に亡母を語る

情景をうたうことは簡単です。「破片持ち寄り花瓶はり合わすがに」

と表現したところに、この短歌の持味があります。幾歳月かののち

に、やがて破片を持ち寄る子供も一人欠け、二人欠けることで

しょう。それを考えると、人の歴史の儚さを痛切に感じます。藤岡

武雄(1926-)は、日本大学大学院を卒業後、現在、三島市に居住、

評伝、歌論集、歌集など、多数の著書を持っている歌人です。ここに

掲げた歌は、第三歌集『雲の肖像』に収められた一首です。「萩の花

こぼるる下に尾をすてて生きるとかかげとパンかじるわれ」といった

ような感覚的な歌もあります。

=========================

5月から咲く花山法師 (やまぼうし)」

開花時期は、 5/ 5 ~ 6/15頃。
・「山法師」の名前は、
 中央の丸い花穂を坊主頭に、
 4枚の白い花びらを
 白い頭巾に見立て、
 比叡山延暦寺の
 「山法師」になぞらえた。

・秋には実が
 イチゴのように赤く熟す。
・花水木とよく似ているが、
 咲く時期が
 花水木より2週間ほど遅く、
 また、花の先端がとがっている。
 (花水木は丸い)


・中国名は「四照花」。
 枝いっぱいに花が咲いたときの、
 四方を照らす様子を表現している。

・別名
 「山桑(やまぐわ)」
   実の表面が桑のように
   ブツブツしているので。
   ちなみに 桑 の
   別名も「山桑」。

・6月15日の誕生花(山法師)
・花言葉は「友情」(山法師)


・「この夕(ゆうべ)
  柘(つみ)のさ枝の
  流れ来(こ)ば
  梁(やな)は打たづて
  取らずかもあらむ」
   柘(つみ)= 山法師
   万葉集 作者不詳


(季節の花300より)



  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする