「行かば道はひらけん」
この言葉は釈迦が最初に弟子になった五人の一人、「アッサジ」(馬勝)に激励され
たものである。釈迦は新米の弟子である彼に、町に行って法を伝えるように命じた。
すると、彼は他人に法をとくほどの自信がなかったので、ためらっていた。そのとき、
釈迦は「行かば救いあらん」と励ました。たとい、自分が弟子になりたての新人であ
kつても、思い切って他人に法をとけば、そうすることによって、自分も救われ、他人
をも救い得るのである。「犬も歩けば棒に当たる」という俚諺があるが、それは決し
て無責任な楽天主義のみを説いているのではない。人間というものは、その場にな
って見ると、自分の気づかぬような力が噴き出てくるものである。あんまり用心深く、
考え込んでしまっても、自分の力というものは出てこないものである。
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2月から咲く花「仏の座」