先月の11月29日に、京浜急行から2018年1月より1000形17次車の導入が発表がされたばかりですが、標準化・共通化が進む関東地方の大手私鉄でステンレス製車体の全面塗装車を導入することに新鮮な衝撃を覚えた方も多いのではないでしょうか。ステンレスのメリットには塗装不要で耐久性に富むことから、ごく一部の中小私鉄(江ノ島電鉄・アルピコ交通など)を除けば導入例が全く無く、京急が初の事例になるとのことで、今後他の大手事業者でもこの手の車両が導入されることになるのか、非常に興味深い展開です。
全面塗装アルミ車体→無塗装ステンレス→フィルムによる紅白塗装再現と変化してきた京浜急行の1000形ですが、また新たなグループが加わり、外観や車内設備、さらに走行機器などは先代1000形を凌ぐ勢いになりましたね・・・。
赤い電車のイメージの強さから、ステンレス車両の導入が発表された時は落胆する声が聞かれましたが、ここに来て突然の塗装車導入に踏み切るとは、やはり車体のカラーは重要なアイデンティティと認識しているようですね。
ステンレス車の車内設備は15次車まで全車両がロングシートの採用になり、側面のドアも化粧板を省略したステンレス無塗装仕上げのメーカー標準品になったため、既存の1000形に比べると簡略化された印象が否めませんでしたが、フィルムで紅白塗装を再現した16次車からは車端部ボックスシートや化粧板仕上げのドアが復活しました。今後は16次車で採用された内容がスタンダードになると思われます。
LEDスクロールから17インチ液晶画面になった車内案内表示。この画面も写真の17次車では更にグレードアップして左右一体型の大型画面になるようです。一度はコストダウンの流れに乗ったものの、再び標準仕様は踏襲しながらも最大限の伝統の維持と設備の上質化に向かう姿勢は素晴らしいところですね。