東京の地下鉄では来る2020年の東京オリンピックを見据え各路線で車両更新が進行していますが、昨年より都営浅草線には新形式5500形の導入が開始され在来の5300形の廃車が始まりました。5300形は1991年3月の登場なので、全編成が経年30年にも満たないまま置き換えられる事になります。
短いスカートが特徴の初期車。5300形は全編成アルミ車体・VVVFインバーター制御なので、機器更新を施行しての継続使用も十分に可能ですが、置き換え構想自体は2010年代前半からあったようです。
京急本線の駅で京成3700形と並んだロングスカートの後期車。運用を離脱した編成は、そのまま廃車〜解体されており他社への売却などは2019年3月現在では発生していません。
車内の様子。両開きの貫通扉を設置した広幅貫通路が特徴的です。床材の更新などの修繕が施行されていますが、5500形の導入が決定したため全車に及ばず中止されています。
大型のLED表示。同時期に増備された新宿線の10-000形にも波及しました。乗り入れ先の路線の表示にも対応しています。
5300形は18m車ということで、地方私鉄からの引き合いがあるかと思いましたが、未だそうした動きが無いのは意外でしたが、電気配線など見えない部分の改造が難しいのかも知れません。同じように18m車両で置き換えが進む日比谷線の車両も、03系が僅かに熊本電鉄に売却された以外はほぼ解体されてしまっていますが、廃車を出す側と求める側の需要と供給は中々一致しないことを物語ります・・・。個人的には赤い電車を復活させた琴電辺りが引き取ってくれたら嬉しいのですが。