昨年11月30日、相鉄は西谷~羽沢横浜国大間の新横浜線1期区間開通に伴うJR東日本との相互直通運転を開始し、長年の悲願だった東京都心乗り入れを果たし、また所有車両が全て新造VVVFインバータ制御車両で統一される大きな歴史の節目になりました。2022年には相鉄新横浜線の2期区間である羽沢横浜国大~新横浜間が開通し同時に東急東横線・目黒線との相互直通が開始され、再び大きな変貌を遂げようとしています。
東急直通対応車として、相鉄では20000系電車を導入し現在は試作車的存在の10両1編成が運用中ですが、2022年までに量産車となる編成を順次導入し、代替で現在10両4編成が活躍する新7000系VVVF車は順次廃車されることになりました。
1988年に5両+5両の分割編成で導入された新7000系VVVF車。3000系の使用実績を踏まえて初の新造VVVFインバータ制御車として登場しましたが、相変わらず直角カルダン駆動方式を踏襲したため、草創期のGTOサイリスタによる大きな磁励音と相まって非常に特徴的かつ重厚な走行音を発します。
大手私鉄入りを間近に控えた1989年までに導入された7753F・7754F・7755Fは相鉄では初の10両固定編成での導入になりました。編成中に先頭車が入らなくなったため、定員が増加し輸送力が向上しています。
かつては頻繁に見られた中間封じ込め先頭車ですが、現在はとうとう7751Fのみでしか見られなくなりました。登場から長らく非貫通構造で通り抜けは出来ませんでしたが、改造で2006年頃に貫通幌を設置して事実上固定編成化されました。形態は制御車のままで、乗務員室の撤去は行なわれていませんが書類上は付随車化されています。
車内は以前に記事にした抵抗制御編成と特に変わりません。JR東日本との相互直通開始に伴い、女性専用車の位置が海老名寄りに移動しています。
いよいよVVVF編成までも廃車が始まってしまう新7000系ですが、10両編成4本の小世帯ながらバリエーションに富む形態(5両+5両の形態を残す7751F・10両固定編成7752・7753F、クロスシート車を連結する7755F)を楽しめる今、後悔しないように乗車と記録を楽しんでおきたいですね。