町田営業所業務日報

地元周辺の鉄道・バス車両について気紛れに綴ります。

美しく整備された世田谷区・江ノ電600形(旧東急デハ80形)

2020年03月07日 | 東京急行電鉄

東急世田谷線の宮の坂駅に隣接する形で保存されている旧東急デハ80形の江ノ電600601号車ですが、ふるさと納税により修繕費用を募り無事に車体の修復が実施され、往時の美しい姿を取り戻しました。

配置自体は以前のままで、パンタグラフのある乗務員室側からだと引きで撮影できないのが残念です。錆が浮き、一時は痛みが目立っていた車体外観が今は艶のある綺麗な姿になっています。

原型に近いスタイルを残している連結面側、密自連が模型のカプラーのように長いですね。再塗装や補修が行われましたが、出入り口ドアのステッカーは撤去されずそのままで一安心しました。

木目の床が懐かしい車内も綺麗になり、現役時代を彷彿とさせる雰囲気になりました。ステップレス化はされているものの、東急時代の面影はよく残っています。江ノ電で運用されていた時代は知らないのですが、天井には扇風機などは元から設置されていなかったんでしょうか?

個人的に筆者が嬉しいのはこのドアステッカーが残存していることだったりします。現在の江ノ電は、長方形に戸袋方向を向いた手のイラスト+広告ですが、それ以前は円形で手のイラストを上向きにし、左右どちらにも使えるようにした独特なもので、このステッカーは2世代程前のものです。現在は広報物などでも旧玉電や世田谷線として扱われる600形ですが、藤沢市の施設の広告が入ったこのステッカーを見ると確かに湘南の地で活躍していたことが伺い知れますね。

さて、再び輝きを取り戻した江ノ電600形ですが、世田谷線からの引退後は全車が解体されてしまった東急80形の唯一の現存車であるだけでなく、完全な形で保存されている数少ない江ノ電車両の一つでもあります。車体が大改造されているため、東急の保存車両としては違和感がありますが、貴重な存在に変わりはないので、今後も末永くこの地で保存されることを願っています…。

※車両は江ノ電ですが、東急玉川線・世田谷線車両として扱われることが多い為、東急カテゴリーに分類しました。

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