車体構造の大幅な見直しを図った21世紀対応通勤形電車ととして登場した小田急3000形の内、1.6メートルのワイドドアで製造された1次車も気付けば来年でとうとう20年選手になろうとしています。登場した頃は小田急らしくない車両として話題になりましたが、今や1次車は数少ないワイドドア編成でもあり、標準型車両が増加した今の目では随分と独自性を感じさせる車両になりました。
6両単独で江ノ島線各停運用に充当中の3254F。行先表示は切れまくりで何を表示してるのか判別出来なくなってしまいましたが、正面・側面共にフルカラーLED化されています。
8000形4両編成と併結して快速急行に運用されるトップナンバー3251F。現在の連結相手はTIOSを搭載しない編成に限定されている為、必ず8000形か1000形未更新車4両編成に限定されています。写真はダイヤ改正前の撮影で三色LEDの行先だった為印象が異なりますね。
1000形未更新車との併結シーン。どちらもステンレス車ではありますが、ビード仕上げとフラット外板の違いがよく分かるシーンです。1000形の廃車が始まったので、この組み合わせが見られるのも、あと僅かですね。
蹴込み板と背の低い袖仕切りを設置する車内。座席は他形式では見られないカラフルなグラデーションのモケットで独自色を主張しています。1.6メートル幅のワイドドアは2000形から引き継がれた設備ですが、乗客の入れ替わりが頻繁な近郊各停では一定の効果があるようですね。
現在のところは他形式との併結10両で急行・快速急行や新宿〜新松田間での近郊各停、または多摩線・江ノ島線の支線で単独運用など幅広く活躍していますが、1000形未更新車や8000形4両が置き換えが完了すると連結可能な編成がなくなる為、遠くない将来は支線区専用になることが予想され、10両で小田原線運用に就く姿は見られなくなるかも知れません。