町田営業所業務日報

地元周辺の鉄道・バス車両について気紛れに綴ります。

首都圏一般型電車の決定版・JR東日本E233系0番台(中央線快速)

2022年03月03日 | JR東日本

JR東日本では209系での実績を基に2000年から通勤型・近郊型の基本的仕様を統一した一般型電車のE231系を開発、中央総武緩行線を皮切りに国鉄型車両が残存する首都圏の各路線に於いて輸送・サービス改善を実施して来ました。2005年にはE231系をベースとした常磐線中距離電車向けである直流・交流両用E531系も加わり世代交代が加速しますが、東京圏の重通勤路線として全国的な知名度が高い中央線快速には、E231E531系で培われた技術を更に発展させた標準型車両E233系が導入されることになりました。現在は中央線快速用の10両固定編成(T編成)43本、6両+4両分割対応編成17本、青梅線・五日市線用の6(600編成)10本、4(400編成)8本の合計692両が豊田車両センターに配置されています。

10両固定編成のT41編成。来る2023年から中央線(東京〜大月間)・青梅線(立川〜青梅間)ではグリーン車サービスを予定しており、順次T編成とH編成に2階建グリーン車を増結されますが、その準備段階として4号車に車椅子対応大型トイレの新設と連結位置変更を進めています。T41編成は2019年にトイレ新設改造を受け、中央線のE233系としては3本目、長野総合車両センターで施工された最初の編成となりました。離合しているのはグリーン車増結工事の予備車確保で常磐緩行線から転入して来た2091000番台です。

6両+4両のH54編成。H編成は分割対応の為、非常に運用範囲が広く中央線(東京〜大月間)の他、青梅線(立川〜奥多摩)、五日市線(拝島〜武蔵五日市)、八高線(拝島〜高麗川※20223月ダイヤ改正で終了)に加え私鉄の富士急行線へも定期で直通運転が存在するなど、極めて多彩な運用をこなしています。このH54編成は、上のT41編成同様長野総合車両センターでトイレ新設・連結位置変更・SIV増設を施工し2020年11月に出場しました。

車内設備。E531系から暖色系の配色になりましたが、E233系では更に発展させユニバーサルデザインの採用や、客用ドアも化粧板仕上げにするなど大変明るい印象の車内になりました。オレンジ系の座席の背ずりモケットの柄は「情報の歴史」を表現しテレックス・バーコード・QRコードを模しています。半自動ドアボタンもE231・531系では箱型で車内側に出っ張っていましたが、E233系ではコンパクトに収められデザイン性も向上しています。

全ドア上に設置される15インチ液晶画面。この装置自体は当時山手線用だったE231系500番台で初採用されましたが、E233系では伝送速度が向上したのか映像がより鮮明になりました。17インチが主流になった現在、他形式と比較すると小振りに見えてしまいますね。

先述の通り2階建グリーン車導入に伴う準備が進行していますが、予定通りグリーン車増結が進行し2023年にサービス開始される事になれば在来線の一般型電車で単独の編成としては最長(T編成は12両固定編成化)になります。また、近年の省力化に伴い青400編成4本に対しワンマン対応化改造を実施の上で、こちらも2023年春からの運用を計画していることが発表されました。これまでも青670編成の南武線転属や2020年に突如としてT71編成が増備されるなどの動きはありましたが、来年からは運用・編成形態が大幅に変わる為、しばらくは観察する楽しみが尽きなさそうです。

コメント (2)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする