1991年、北総開発鉄道(当時)は新鎌ヶ谷〜京成高砂間の第二期区間が開通し、それまで1979年に登場した自社開発の7000形以外は京成からのリース車と新京成・京急からの譲渡車で運用して来ましたが久々の新形式となる7300形を導入しました。帯色や一部の機器が異なる以外は京成3700形1次車と共通設計の車両で、その後2003年に元京成3808編成の7808編成と社名を北総鉄道に改めた2006年には元3748編成の7818編成、更に2018年には元3778編成の7828編成が加わり、新造車2編成とリース車3編成の5編成が運用されています。
京成高砂〜新鎌ヶ谷間開通30周年のヘッドマークを掲げて運用中の7308編成。新造車のトップナンバーでベースになった京成3700形1次車と同じく種別表示器周りに枠があるのが特徴です。登場から長らく下枠交差式の菱形パンタグラフでしたが近年シングルアームに交換され印象が変化しました。この編成が登場した1991年当時は北初富〜新鎌ヶ谷間の連絡線を介して新京成電鉄と相互直通を実施していた為、7300形にも対応する保安装置と限流値を降下させる機能を搭載し松戸駅まで入線していたことが特筆されます。
京成2代目3000形の登場で余剰となり2003年2月より元3808編成のリースを受け登場した7808編成。経費節減の為に京成電鉄からの車両リースを受けている北総ですが、この編成の運用開始により京成3150形をリースした7150形8両が京成に返却され廃車になりました。北総入りしてから細部の改造を受けていますがパンタグラフは下枠交差式を維持しています。先頭車側面の飛行機をイメージしたデザインは2007年に加えられました。
共通設計である為、3700形と全く同一の車内設備。銘板や車番表記以外はドア部の黄色い警戒テープの本数が数少ない識別ポイントです。
これまた京成3700形と同一品の車内案内表示器。登場以来LED式でしたが、筐体はそのままLCDに一新されました。
現在は新車導入計画も特に無く、安定期とも言える状態なので今後も微細な改修を受けながら長く活躍して行くものと思われます。