所有車両の低床化に積極的に取り組み、かつては意欲的な独自仕様の車両が見られた京浜急行バスですが2000年代に入ると、いすゞ自動車・日野自動車のノンステップバスを導入するようになり、他社同様に標準化の波が押し寄せて来ました。その中でも、いすゞエルガは同社の主力として大量に導入され、オーソドックスな路線仕様のノンステップ車から、神奈川県内に向けてはワンステップ車の他、車体長9メートルのエルガLTなど様々なバリエーションか見られることとなりました。しかし、在来のツーステップバスに代わり標準化と低床化を進めたこれらの車両も初期車両からは続々廃車と他事業者への移籍が進行しています。今回は比較的新しく、初代エルガの中では最後まで残りそうな2010年代に導入された車両を捉えました。
前回記事にした2代目エルガと同じ羽田営業所に在籍するH2532(QPG-LV234L3・2015年式)。今やすっかり2代目エルガの方が目立つようになりましたが、PKG-規制車以降の世代はまとまった数が在籍し、現在も活躍を続けています。
同じく羽田営業所所属で、日進レンタカーの黄色いラッピングが目立つH1467(2014年式)。ツーステップバスが残存していたことは来られるとガッカリしたエルガですが、現在主力の2代目エルガはタイヤハウス上の展望席(ヲタク席とも言いますが…)が廃止されている為、今は三菱ふそう車と共に乗車出来れば嬉しい型式です。
大森営業所所属のM1315(2013年式)のリア部。かつて井30・森40系統(大井町駅・大森駅〜お台場循環)が首都高速湾岸線を経由していた名残で座席シートベルト設置免除の為の速度60キロ制限車の表示が現在でも見られます。
車内はオーソドックスな都市型レイアウトで、優先席部を横向きロングシートとしたお馴染みの配置です。ちなみに撮影したM1248は2012年式で導入から10年以上経過していますがシートモケットが新型車と揃えられていることもあり、古さは全く感じられません。
新型コロナウイルス対策で長らく着席不可とされていたタイヤハウス上の座席も復活したので、前面展望を再び楽しめるようになったので旧世代エルガにはもう少し頑張って欲しいですね。