有楽町線・副都心線では経年40年を超える7000系が主力として運用されており、後継車の導入が注目されていましたが2019年11月11日に17000系の概要と導入計画が発表され、本格的な置き換えが開始される事になりました。運用範囲が広い為、2020年1月の落成後は試運転と乗務員訓練を行い営業運転は約1年後の2021年2月21日から開始し、現在は有楽町線と副都心線の全区間と相互直通運用にも充当されています。
Fライナー特急で東急東横線を走行する17101F。2006年登場の10000系の流れを汲んでいますが、曲線を多用し丸型のライトケースで独自性を持たせた柔和なデザインとしています。側面帯はゴールデンイエローにブラウンの細帯で、配置が変わった事から印象が変化しました。10両編成は日立製作所、8両編成は近畿車輛と編成でメーカーが分かれているのも特徴です。
有楽町線直通準急で西武池袋線内の複々線区間を快走する17102F。10両編成は既に所定の6本が出揃っています。営業運転を目前に控えた2020年10月1日には日立製作所と共同でグッドデザイン賞を受賞する栄誉を授かりました。
強化ガラスを多用して地下区間でも開放感のある空間を目指した車内。配色は有楽町線と副都心線のラインカラーに同調させたデザインで、座席のイエローやブラウンの吊り手が特徴的です。
車内案内表示はオーソドックスな17インチ液晶画面で、防犯カメラも併設されています。銀座線や日比谷線では3画面の大型ディスプレイになった為、採用されなかったのは少々意外でした。
今後は8両編成15本が近畿車輛で製造される事になっており、2022年までに7000系の置き換えを完了させる予定です。昭和から令和まで、長い間見慣れた車両がまた姿を消すことになり、新時代の始まりを実感させられます。